イギリスは、海に囲まれているため新せんな魚介類がたくさんとれます。また、国の約半分が牧場や牧草地のため、肉類や乳製品なども豊富です。「ローストビーフ」や「フィッシュ&チップス」など伝統的なイギリス料理は、この魚や肉を使ったものが多くあります。
少し前までは、イギリス人は衣食住で「食」に一番興味がないともいわれていましたが、食に関心を持つ人が多くなり、今ではイギリス料理は素材の味を生かした健康的な食事といわれるようになりました。
また、自分が口にする食材がどこから来たものかを気にかけたり、農薬などを使わないで作ったオーガニック食品を食べたりする人も増えました。
昔の植民地のえいきょうで、インド料理と中華料理は街中にレストランがたくさんあり、イギリス人にとって身近な料理です。中でもカレーはイギリスの国民食ともいわれるくらい人気があります。
紅茶の国イギリス
イギリスは紅茶の国ともいわれ、朝にはモーニングティー、午後にはアフタヌーンティーやクリームティーなど、1日の中にお茶を楽しむ時間がいろいろあります。
3段重ねのトレイに盛り付けられたサンドイッチやスコーン、いろいろなケーキやタルトを食べながら、紅茶を飲む「アフタヌーンティー」は日本でも有名です。
アフタヌーンティーを夕方(15時すぎから17時くらい)にゆっくり楽しむのは、18時ごろから始まる演劇やバレエ、コンサート、ミュージカルなどを観に行く人が多いため、その前にお腹を少し満たしておく習慣から来たともいわれています。
外はカリッと中はしっとりの「スコーン」やサクサクっとした食感の「ショートブレッド」はアフタヌーンティーといっしょに食べる人気伝統がしです。スコーンはジャムと南西イングランド発しょうのクロテッドクリーム(生クリームよりのう厚なクリーム)をたっぷりつけて食べます。
イギリスの伝統料理
イギリス料理で有名な「ローストビーフ」は、西洋ワサビ(ホースラディッシュ)をつけて食べます。付け合わせにはシュークリームの皮のようなヨークシャープディングと、マッシュやローストしたポテトにグレイビーソースをかけたものがかかせません。
「フィッシュ&チップス」は日本でもよく知られています。チップスというと日本ではポテトチップスを想像しますが、イギリスではフライドポテトのことをいいます。そしてイギリスのフライドポテトは太いのが特ちょうです。タラなどの白身魚をあげたものにモルトビネガーというお酢をかけて食べるのがイギリス人は大好きです。
他にも、牛フィレ肉のかたまりをパイ皮で包んで焼いた「ビーフ・ウェリントン」などのパイ料理や、やわらかくてくさみのない「ローストラム」も有名な伝統料理です。
イギリスでもチーズを
いっぱい作っているよ!
イギリスでは700種類以上ものチーズが作られています。イギリス生まれのチーズとしては「チェダーチーズ」が有名です。また、「ロックフォール」「ゴルゴンゾーラ」と並んで世界3大ブルーチーズといわれている「スティルトン」もイギリス生まれです。