比べてみよう!世界の食と文化

ブラジル連邦共和国のあいさつ

ポルトガル語

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友だち同士ならこんにちはは「オイ」っていうんだよ!

ブラジル連邦共和国の食文化・食のあれこれ

お肉大好き!世界有数の牛肉大国

ブラジルは肉牛の数が世界の中でもとても多く、ブラジル人の食たくに牛肉はなくてはならない存在そんざいです。町なかにあるお肉屋さんでは、牛のさまざまな部分の肉が売られていて、「ピカーニャ(牛のおしり部分の肉)をください」とか、肉の種類を細かく選んで買い物をするんです。家族が多い家ではキログラム単位でお肉を買うのがふつうです。その他とり肉やぶた肉、ソーセージ、サラミなども料理にたくさん使われています。

肉が売られている風景
牛肉の部位/ぼくもいろいろなお肉食べてみたいなあ!

コーヒー生産量がナンバーワン!

ブラジルでは世界で生産されるコーヒー豆の約3わりを作っていて、生産量は世界ナンバーワン。日本のコーヒーも約3わりがブラジルからの輸入ゆにゅうです。国別のコーヒー消費しょうひ量でもアメリカに次いで2番目に多く、みんなコーヒーが大好きなんです。ブラジル人にとってコーヒーは、友だちと話したり、お客さんをもてなしたりする時の、人との交流に欠かせない存在そんざいでもあるんですよ。よく飲まれているのが「カフェジーニョ」という小さなカップで飲む真っ黒なこいコーヒーで、砂糖さとうをたっぷり入れるのがブラジル流。他に人気なのは「ピンガード」というカフェオレのようなコーヒー。街角のパダリーヤ(パン屋さん)のスタンドで、大きなカップの「ピンガード」を飲む人も多いんです。

ブラジル産コーヒー/カフェジーニョ
カカオの実

カカオの生産量は中南米トップクラス!

ブラジルはチョコレートの原料になるカカオ豆の生産量が世界で7番目に多く、中南米のなかではトップクラスです。実はカカオはさいばいがむずかしいことで知られ、さいばいにてきした場所といわれているのは、赤道をはさんで北緯ほくい20度と南緯なんい20度の間の高温多しつな土地だけなのです。ブラジルはカカオさいばいに向いている場所が多く、しつの高いカカオ豆が作られ、世界各地に輸出ゆしゅつされているんです。

あまくておいしいフルーツがいっぱい!

広い国土と温暖おんだんな気候のブラジルは、フルーツの宝庫ほうこ。オレンジをはじめ、パパイヤ、マンゴー、パッションフルーツ、ぶどう、りんご、すいか、かきなどさまざまなフルーツが生産されていて、食たくをはなやかにいろどります。「ブラジル人の1日はフルーツで始まる」といわれるほど、朝からフルーツを食べたり、ジュースを飲んだりします。フルーツ飲料の種類も多く、アマゾン原産のガラナという果実を使った、あまの強いジュースがよく飲まれています。めずらしいところではカシューナッツの果肉(カシューアップルともいいます)の部分を使ったジュースもあるんですよ。

カシューナッツ(種)と果肉(カシューアップル)/さまざまなフルーツ

主食

マンジョッカ/黒いんげん豆/お米と豆の組み合わせは体にとてもいいんだよ〜。

お米と豆、マンジョッカなどさまざま

ヨーロッパけいやアフリカけい日系にっけい人など多さいな人種の人々がらすブラジルでは、主食もさまざまですが、町でらす多くの人たちは、お米と豆が中心です。ブラジルには細長くパラパラしたインディカ米や日本と同じジャポニカ米などいろいろなお米があって、料理に合わせて使い分けているんです。また、マンジョッカ(キャッサバイモ)は、かつては先住民族の主食でしたが、今ではブラジル全土で食べられています。イタリアけい移民いみんの人も多いので、ピザやパスタも一般的に食べられています。

家庭料理

「フェイジョン」は家庭の味

ブラジルの家庭でふだんよく食べる料理といえば、「フェイジョン」という豆のにこみとごはん。フェイジョンとはポルトガル語で豆のことで、たっぷりの豆を塩とこしょうで味付けをして、トロトロになるまでにこみます。これをガーリックでいためてたいたごはんにかけたり、マンジョッカの粉から作る「ファロッファ」をかけたりしていただきます。

フェイジョン
フェイジョアーダ

のうこうなにこみ料理「フェイジョアーダ」

昔、アフリカから来た人々が、ぶたの皮や耳などだれも使わない部位肉を豆といっしょににこんで食べた料理がルーツといわれる「フェイジョアーダ」。今ではブラジル全土で食べられる国民食となっています。長時間こってりとにこんだフェイジョアーダは、ごはんやファロッファ、いためたケールという野菜、スライスしたオレンジとともにいただきます。あぶらっこい料理なので、今では土曜日に食べる料理といわれ、レストランでは土曜日だけメニューにのせている店も多いんです。

どんな味なんだろう?気になるなあ〜。

1日の始まりはコーヒーから

ブラジルでは朝ごはんのことを「カフェ・ダ・マニャン」といいます。そのままやくすと「朝のコーヒー」という意味なのですが、それくらいコーヒーはブラジル人の生活になくてはならない存在そんざいなのですね。朝ごはんに欠かせないもう1つがフルーツやフルーツジュース。それにバゲット(フランスパン)にハムやチーズをはさんだものや、日本のパン屋さんでも最近見かけるようになったポンデケージョ(チーズ入りもちもちパン)などのパンを食べます。ポンデケージョはマンジョッカの粉が入っているので、とてももっちりとしているんですよ。

ポンデケージョとコーヒー/フランスパンにハムやチーズをはさんで
ブリガデイロ/コカーダ/ぼくの誕生日でもブリガデイロを食べたよ!

伝統でんとうのおかし「ブリガデイロ」

有数なカカオの産地でもあるブラジルでは、ココアパウダーやチョコレートを使ったおかしがいろいろあります。なかでも子どもの誕生たんじょう日などに必ず食べられているのが、ココアパウダーに練乳れんにゅうやバターなどを入れて作ったおかし「ブリガデイロ」です。ココナッツを使った「コカーダ」というおかしもよく食べます。こうしたおかしは家で手作りするほか、最近ではお店で買ってくることも多いんです。

行事食

シュハスコ(シュラスコ)

ブラジル風バーベキュー、シュハスコ(シュラスコ)

誕生たんじょう日のお祝いや、週末に仲間が集まった時によく食べられるのがシュハスコ(シュラスコ)。塩をまぶしたお肉のかたまりをくしにさして、炭火で焼く、ブラジル風バーベキューです。焼きあがったら、肉を好きなだけナイフで切り落として食べるんです。ブラジル南部のガウチョとばれるカウボーイが考えた料理だけに、食べ方もごうかいですね。

ブラジル連邦共和国の学校生活

新学期は2月から始まる!

ブラジルの学校教育は、日本の小学校と中学校にあたる「そ教育」が9年間、高校にあたる「中等教育」が3年間あります。授業じゅぎょうは平日の半日だけ。午前の部か午後の部かを選ぶことができます。夜の部がある3部せいの学校もあります。南半球にあるブラジルは日本と季節がぎゃくなので、12〜1月が夏休み。新学期は2月から始まります。私立しりつの学校ではバレーやバスケットボール、サッカー、水泳、カポエイラ(ブラジルのかくとう)やダンスなど、さまざまなクラブ活動を行っているところもありますよ。

時間によっておやつの場合も

給食ではフェイジョン(豆のにこみ料理)とごはん、あるいはサンドイッチといったこん立が中心です。飲み物は、フルーツジュースやチョコレートミルクが出されます。ブラジルの学校は2部せいまたは3部せいなので、時間によっては給食の代わりにパンなどのおやつを出す場合もあります。ブラジルには、こん立を考える栄養士がいない学校もあるのですが、どんな子どもたちにも栄養のバランスがとれた食事を提供ていきょうできるように、国が努力しています。

ブラジル連邦共和国のスポーツ

熱きょうするサッカー観戦
カポエイラ

世界くっのサッカー王国

ブラジルを代表するスポーツといえばサッカー。サッカーの大きな試合がある日は観戦のために町から人々がいなくなるといわれるほど、大人おとなも子どもも夢中むちゅうになるんです。サッカーの人気選手は子どもたちのあこがれの存在そんざい。サッカーでプロ選手になって、たくさんのお金をかせいで家族を助けることが将来しょうらいゆめという子どもも多いんですよ。
また、体を回転させながら足わざをするかくとう「カポエイラ」もプロとして活やくしている人たちもいる人気のスポーツ。学校が終わったあとにカポエイラを習う子どもも多く、カポエイラを教える教室はえているんです。

サッカーのスター選手はみんなのあこがれだよ。

ブラジル連邦共和国の歴史

1500年に世界で探検たんけんを行っていたポルトガル人によって発見されたブラジル。
ポルトガル王国の一部となっていましたが、1822年独立どくりつ国になりました。

20世紀にはいると世界各地から新天地を求めて大勢おおぜいの人々がブラジルにうつり住みました。
日本からも1908年に最初の移民いみんが船でブラジルにわたってから
100年間で13万人がブラジルに移住いじゅうしたといわれます。

今では日本にルーツを持つ、ブラジル生まれの日系にっけい2世、3世とばれる人たちが
政治せいじ経済けいざい、スポーツなどさまざまな分野で活やくしています。
ブラジルには現在げんざい約190万人の日系にっけい人が住んでいるといわれ、
世界で最も多くの日系にっけい人がらす国となっています。

日本人の血をひく人たちがたくさんいるんだね。

ブラジル連邦共和国の民族衣装

多民族国家のブラジルにはそれぞれの民族をしょうちょうする衣装いしょうはありますが、国を代表するような民族衣装いしょうはありません。

ブラジル連邦共和国の行事・お祭り

リオのカーニバル

サンバのリズムいっぱいの「カーニバル」

ブラジルでお祭りといえば、真っ先に思いうかぶのが「カーニバル」。「謝肉祭しゃにくさい」とばれるカトリックのお祭りで、2月か3月にブラジル各地で3日ないし一週間行われます。なかでも有名なのが、はなやかにかざりつけをした山車だしなどが大通りを行進するリオデジャネイロの「リオのカーニバル」ですね。一方で、地方都市でもカーニバルが行われているんですよ。市民ホールやサロンなどで、昼間は子ども向け、夜は大人おとな向けのパーティーがあり、みんな歌ったりおどったりしてお祝いします。子どもたちは思い思いのよそおいで参加、だれのおどりや衣装いしょうがよかったかというしんもあって、選ばれると大よろこびなんです。

ぼくな農村風の祭り「フェスタ・ジュニーナ」

ポルトガル語で「6月の祭り」を意味する「フェスタ・ジュニーナ」は、せいジョアン・バチスタ、せいアントニオ、せいペドロの3人の聖人せいじんの日をまとめてお祝いするお祭り。6月はブラジルでは冬にあたり、村ではたき火をたいてクアドリーリャとばれるフォークダンスをおどります。お祭りでは田舎いなか風の服装ふくそうをするのが定番。男性だんせいは麦わらぼうしをかぶり、ぼろのジーンズやツギハギだらけのシャツ。女性じょせいもチェックのワンピースに三つみをして、ほおを赤くぬりそばかすをかいたりするんですよ。

フェスタ・ジュニーナ/この日はとうもろこしやらっかせいを使った料理を食べるんだよ〜!

ブラジル連邦共和国のその他あれこれ

ダイナミックな自然がいっぱい

南米最大の広さの国ブラジルは大自然の宝庫ほうこ。その代表かくといえば熱帯雨林のジャングルを流れる大河たいがアマゾン川です。流域りゅういきにはめずらしい生物がたくさん生息しており、川にはピラニアやピラルクー、電気ウナギなど1000種以上の魚がいるんです。大潮おおしおのときには海水がアマゾン川をもうスピードで逆流ぎゃくりゅうする「ポロロッカ」とばれるめずらしい現象げんしょうが起こるんですよ。
また、アルゼンチンとの国境こっきょうには、ナイアガラのたき(北米)、ヴィクトリアのたき(アフリカ)とならぶ「世界三大ばく」の1つ、イグアスのたきがあります。イグアスとは先住民族のことばで「大いなる水」を意味していて、水けむりを上げて流れ落ちるたきは自然のパワーに満ちています。

アマゾン川
イグアスのたき

復活祭ふっかつさいにはチョコレートを

キリストの復活祭ふっかつさい(イースター)はブラジルでは「パスコア」とばれ、この時期ならではのお楽しみがスーパーや食料品店にならぶカラフルな包みの卵型たまごがたチョコレート「パスコア・エッグ」。卵型たまごがたのなかは空どうになっていて、おかしやおもちゃが入っているんです。ブラジル人は家族や友だち同士どうしでチョコをおくりあって、パスコアの日をお祝いします。

パスコア・エッグの中身ってどうなっているのかな?
パスコア・エッグをおくってお祝いをします
フェイラ

新せんな食材がならぶ、朝市「フェイラ」

ブラジルの町では週に1度「フェイラ」とばれる朝市が開かれます。売られているのは野菜や果物くだもの、肉、魚などさまざまな食料品。パステル(ブラジル風あげぎょうざ)などの軽食を売る屋台も出てにぎわいます。スーパーより新せんな食材が安く買えるので、地元の人たちに人気があるんです。とくにおそい時間だと、売れ残るとこまるのでお店の人が安くしてくれることもあるそうですよ。

監修かんしゅう:ブラジル連邦れんぽう共和国大使館

ブラジル連邦共和国の料理を作ってみよう!

フェイジョン フェイジョン

ブラジルでは毎日のように食べられており、日本のみそ汁のような存在といわれます。「フェイジョン」とは、もともと豆を意味します。

ブリガデイロ ブリガデイロ

ブラジルでたくさん収かくされるカカオを使ったホームメイドのお菓子です。子どもの誕生日によく食べられています。

ポン・デ・ケージョ ポン・デ・ケージョ

公用語のポルトガル語で、「ポン」は「パン」、「ケージョ」は「チーズ」の意味。朝食や軽食でよく食べられる軽い食感のパン。