平たんな地形のオランダは、国土の約45%が農用地という農業大国。農作物の輸出額ではアメリカに次いで世界で2番目です。日本では温室さいばいというとビニールハウスですが、オランダは最先たんの技術を取り入れたガラス張りの温室「グラスハウス」で、野菜などたくさんの作物をさいばいしています。
また、国土の西側は北海に面しているため漁業も盛んで、「ハーリング」と呼ばれる生ニシンの塩づけはオランダの名物料理の1つになっています。西部はニシンをはじめ、カキやムール貝など新せんな魚かい類を使った料理が有名です。
一方、北東部では、かつて冬場の保存食として作られていた伝統的なドライソーセージ「メトヴォルスト」が今も作られています。また、ベルギーに近い南部は、シチューなどのにこみ料理や肉料理がよく食べられています。
世界にほこる「チーズ王国」
オランダといえば、ゴーダチーズやエダムチーズなど、世界的に知られたチーズの産地。山羊乳を使ったチーズやスモークチーズ、クミンやクローブといったスパイス入りのチーズなど、オランダ全土でさまざまなチーズが作られていて、オランダ人の食生活にチーズはなくてはならない存在です。らく農が盛んで、チーズのほかに牛乳やヨーグルト、バターなどの乳製品も食たくには欠かせません。朝やお昼には食事といっしょに牛乳をたくさん飲みます。また、あまくない飲むヨーグルトのような「カルネミルク」(バターミルク)も飲まれています。