インドネシア料理にかかせない食材といえば、「ケチャップマニス」と「サンバル」です。「ケチャップマニス」は、あまくてとろりとしたソースで、ナシゴレンやミーゴレンなどの味付けに使います。「サンバル」は、ナシゴレンなどといっしょに出されるからい調味料で、食たくで料理に少しずつ混ぜて食べます。からいだけでなくあまみとコクもあり、インドネシアの人たちはみんな大好きです。
イギリスは紅茶の国ともいわれ、朝にはモーニングティー、午後にはアフタヌーンティーやクリームティーなど、1日の中にお茶を楽しむ時間がいろいろあります。
3段重ねのトレイに盛り付けられたサンドイッチやスコーン、いろいろなケーキやタルトを食べながら、紅茶を飲むのが「アフタヌーンティー」です。
とうもろこしやトマト、小麦、大豆、オレンジ、りんご、牛乳、チーズなどさまざまな種類の農作物を作っています。牛肉は世界1位の生産量です。野菜や果物などの生産量が多い分、輸出量も多い農業大国。日本もアメリカから小麦や大豆、とうもろこしなどをたくさん輸入していますよ。
ブラジルでは世界で生産されるコーヒー豆の約3割を作っていて、生産量は世界ナンバーワン。日本のコーヒーも約3割がブラジルからの輸入です。国別のコーヒー消費量でもアメリカに次いで2番目に多く、みんなコーヒーが大好きなんです。
ブルガリアといえば、すぐ思いうかぶのはヨーグルト。牛乳から作るヨーグルトがいっぱん的ですが、羊の乳からも作ります。牛乳と羊の乳を混ぜて作るヨーグルトもあって、味わいがそれぞれちがいます。
ヨーグルトはそのまま食べたり、刻んだきゅうりやクルミを入れた冷たいスープ「タラトル」にしたり、いろいろな料理に使うのがブルガリア流。
ガーナはチョコレートの原料になるカカオの産地です。ラグビーボールよりひと回りほど小さい実の中に30〜50つぶのカカオ豆が入っています。ガーナは、世界第2位のカカオ生産国です。日本もガーナからたくさんのカカオを輸入していますよ。
じゃがいも、トマト、かぼちゃ、ピーナッツ、トウガラシはどれもペルーが原産地です。16世紀にスペインの植民地になったことで、スペイン人がこれらの食材を持ち帰り、世界に広めました。この歴史がなかったら、トマトのないイタリア料理、トウガラシのないインド料理になっていたといわれています。
スペインではほとんど全土でオリーブがさいばいされていて、オリーブオイルの生産量は世界一です。料理に使う油というだけでなく、コクを出す調味料としての役割も果たしています。
メキシコ料理は7000年前から伝わる伝統的な食文化が評価されて、2010年にユネスコの世界遺産(無形文化遺産)に登録されました。広大な国土のため、地方ごとに手に入る食材がちがうことから、その土地ならではの郷土料理が発達したんです。
個性的な調味料に「ナンプラー」があります。日本語では「魚しょう」といい、魚を発酵させて作った調味料です。独特な味わいがあり、スープやいため物によく使います。
山羊乳を使ったチーズやスモークチーズ、クミンやクローブといったスパイス入りのチーズなど、オランダ全土でさまざまなチーズが作られています。
トルコの人々の先祖は中央アジアあたりの遊牧民でした。じょうぶで病気になりにくい羊は遊牧に向いた動物で、人々は大昔から羊にとてもなじみがありました。そのため今でも羊を飼い、羊肉や、羊の乳のヨーグルトやチーズが大好きです。
19世紀に前半に誕生した、羊のようにカールした長い毛を持つ特別なぶた「マンガリッツァぶた」が飼育されています。マンガリッツァぶたは、1991年には200頭を切るほど減って絶めつの危機にありました。しかし政府がそれを救うために飼育を管理し、数を増やすことができ、2004年には「国宝」に指定されました。
暖流と寒流がぶつかるニュージーランドおきは、良質なシーフードの宝庫です。身のしまったロブスター、ぷっくりとしたカキのほか、グリーンシェルマッセル(パーナ貝)と呼ばれる美しい緑色のカラを持った貝、アワビの一種のパウアなどニュージーランドならではの魚かいもあります。
昔から、中国と同じように「薬食同源」の考え方があります。これは、栄養のバランスが取れた、体によい食事を「薬」にたとえ、病気にならないようにする、という考えです。
ギリシャの料理は、スペインやイタリア、モロッコなどの国々の料理とともに「地中海食」と呼ばれています。地中海沿岸の伝統的な食事は、栄養のバランスがよいため、他のヨーロッパの国々の食事に比べて健康的で病気にかかりにくいという研究結果も発表されています。また、大勢の人々がいっしょにテーブルをかこんで、語り合ったり、陽気に歌ったり、おどったりしながら食事を楽しみます。
歴史をふり返ってみると、14世紀のはじめに書かれた料理書には「とり肉のシナモンソース」など、今食べてもおいしそうな料理のレシピが130ものっています。現在のフランス料理の名声を築いたのは、19世紀のはじめのカレームという料理人です。