中国は国土が広いため、地域によって食べ物の味もちがいます。
例えば、北の北京料理は、寒いのでこい味付けが特ちょう。都市の名前が付いている北京ダックやジャージャーめんがよく知られています。
気温が高く雨が多い内陸の四川料理は、食欲が増すようにとうがらしや山しょうなどのこうしん料を多く使います。からい料理が多く、マーボー豆腐や担担めん、エビのチリソースもこの地域から生まれました。
中国東部で発展した上海料理は魚かい類を豊富に使った料理がたくさんあり、味付けはどちらかというとうす味です。名物料理は上海ガニ。みんながよく食べるすぶたやかに玉も上海料理です。
南部の広東料理はあっさりとした味が特ちょうで、シューマイやワンタンめんは広東料理の1つです。また、小ろん包や肉まん、ごま団子などの点心と中国茶をいっしょに楽しむ飲茶も広東地方のものです。
このように広い中国では、場所によって料理の種類も味付けもちがうのです。日本でいっぱん的に食べられている中国料理は、中国南東の沿海部の料理が多く、少しあまい味に調整されているものが多いんですよ!
※上記の分類にかぎらず、さまざまなちいきで食べられる物もあります。
遊牧民が作るバターやヨーグルト
中国では昔、いっぱんの家庭で牛乳やチーズはあまり食べませんでした。しかし最近は海外からの食べ物が入ってきて、牛乳やチーズなどの乳製品も食べられるようになっています。
そんな中国で、内モンゴル自治区やチベット自治区の遊牧民は昔から家ちくの乳を使った乳製品を家庭用に作ってきました。牛やヤクという家ちくの乳でバターを作ったり、こい味が特ちょうのヨーグルトを作ったりします。チベット自治区では、毎年夏になると「ショトゥン祭り」と呼ばれるヨーグルトのお祭りが開かれます。昔は自家製ヨーグルトを食べるお祭りでしたが、今はチベット歌劇が上演されたり、ヤクの決とうや馬術コンテストを行ったりと、チベットの文化が感じられるお祭りになっています。