比べてみよう!世界の食と文化

中華人民共和国のあいさつ

中国語(標準語は普通話(プゥトォンホァ)。そのほか、北京語、広東語、上海語などの方言があります。)

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同じ漢字でも日本と発音はぜんぜんちがうね。

中華人民共和国の食文化・食のあれこれ

同じ中国料理でも東西南北で味付けがちがうよ!

中国は国土が広いため、地域ちいきによって食べ物の味もちがいます。
例えば、北の北京ぺきん料理は、寒いのでこい味付けが特ちょう。都市の名前が付いている北京ぺきんダックやジャージャーめんがよく知られています。
気温が高く雨が多い内陸の四川しせん料理は、食欲しょくよくすようにとうがらしやさんしょうなどのこうしん料を多く使います。からい料理が多く、マーボー豆腐どうふ担担たんたんめん、エビのチリソースもこの地域ちいきから生まれました。
中国東部で発展はってんした上海しゃんはい料理は魚かい類を豊富ほうふに使った料理がたくさんあり、味付けはどちらかというとうす味です。名物料理は上海しゃんはいガニ。みんながよく食べるすぶたやかに玉も上海しゃんはい料理です。
南部の広東かんとん料理はあっさりとした味が特ちょうで、シューマイやワンタンめんは広東かんとん料理の1つです。また、しょうろんぽうや肉まん、ごま団子だんごなどの点心と中国茶をいっしょに楽しむ飲茶やむちゃ広東かんとん地方のものです。
このように広い中国では、場所によって料理の種類も味付けもちがうのです。日本でいっぱん的に食べられている中国料理は、中国南東の沿海部えんかいぶの料理が多く、少しあまい味に調整されているものが多いんですよ!
※上記の分類にかぎらず、さまざまなちいきで食べられる物もあります。

中国の地域と代表的な料理

遊牧民が作るバターやヨーグルト

中国では昔、いっぱんの家庭で牛乳ぎゅうにゅうやチーズはあまり食べませんでした。しかし最近は海外からの食べ物が入ってきて、牛乳ぎゅうにゅうやチーズなどの乳製品にゅうせいひんも食べられるようになっています。
そんな中国で、内モンゴル自治区やチベット自治区の遊牧民は昔から家ちくのちちを使った乳製品にゅうせいひんを家庭用に作ってきました。牛やヤクという家ちくのちちでバターを作ったり、こい味が特ちょうのヨーグルトを作ったりします。チベット自治区では、毎年夏になると「ショトゥン祭り」とばれるヨーグルトのお祭りが開かれます。昔は自家製じかせいヨーグルトを食べるお祭りでしたが、今はチベット歌劇かげき上演じょうえんされたり、ヤクの決とうや馬術ばじゅつコンテストを行ったりと、チベットの文化が感じられるお祭りになっています。

内モンゴルの人々/ヤクの乳から作られたバター

主食

マントウ/お米もマントウも大好きだよ!

お米やめん、しパンが主食

中国の北部では小麦を使っためんやマントウ(中国のしパン)、南部ではお米が主食です。中国のお米は日本のお米にた品種で、たき方も味もています。中国ではお米をおかゆにして食べることも多いです。中華がゆには、だしや具をかえて、たくさんの種類があり、ふだんからよく食べています。

家庭料理

屋台で朝ごはん?!

日本のように家で朝ごはんを食べる人もたくさんいますが、屋台で食べることもあるのが中国のおもしろいところ。特に朝、時間のないいそがしい人やサラリーマンの人たちなどが利用しています。中国の屋台にはいろいろなメニューがあって、値段ねだんが安いのも特ちょう。よく食べられているのは、豆乳とうにゅうとコウティアオというあげパン。このあげパンなどを具にしたチェンビングオズも人気です。チェンビングオズは、小麦粉をといたうすい生地きじにソーセージやあげパンなどの具をはさみ、好みの味のソースをかける中国風クレープです。そのほか、おかゆやめん、パオズもよく食べられています。パオズは、した小麦粉の生地きじにひき肉や小豆あずきあんを入れたもので、日本でいえば肉まんやあんまんのことですね。

チェンビングオズ/パオズ
中国の食たくの風景

家庭の食事はいため料理が多いよ

中国の家庭でよく食べられているのは、いため料理。材料は肉や魚かい類、野菜などさまざまですが、かく的シンプルに塩いためとか、ピリからいためというようにいためる料理が中心です。日本の家庭でもよく食べられるチンジャオロースー、ホイコーロー、マーボーナスなども中国から来たいため物ですね。中国では家に人をまねく時、たくさんの料理を用意することが“おもてなし”だと考えられているんですよ。

タンユエン

よく食べられるスイーツ

中国のスイーツといえば、タンユエン(白玉団子だんご)。季節を問わず全国的に食べられているおかしです。団子だんごの中身は、小豆あずきのあんや黒ごまのあんです。あまい温かい湯にひたひたにつかっていて、一口食べるとトロッと団子だんごの中のあんが口の中でとけて、なんともいえないやさしいおいしさです。

行事食

水ギョーザ/中国の昔のお金(元宝)
チュンピン

中国のお正月はすいギョーザが定番

中国のお正月はきゅう正月といい、きゅうれきの1月1日。わたしたちがふだん使っている新れきに当てはめると毎年変わるので、1月下じゅん〜2月中じゅんになります。中国人にとってきゅう正月は1年で一番大事な行事で、すいギョーザを食べます。ギョーザは昔のお金の形にているのでえんがいいのだそう。1つのギョーザにコインを入れ、それに当たった人は幸せになれるという言い伝えもあります。
チュンピンというクレープのような生地きじで具を包む料理もよく食べます。小麦粉をといて作ったうすい皮で、手きずしのようにお肉や野菜など好みの具を包んでパクリ!味付けはテンメンジャンというあまいみそです。

ぼくはコインを当てたことがあるよ!

中秋節ちゅうしゅうせつ(9月上じゅん〜10月上じゅん)

日本の「中秋ちゅうしゅうの名月」と同じく、お月見をする日です。この日に欠かせないのは、ゲッペイ。家族の健康と円満を願って食べたり、人におくったりします。ゲッペイはたくさんの種類があります。小豆あずきのあん、黒ごまあん、はすの実のあん、ナッツや松の実がびっしりとつまったものや、最近ではカスタードクリームが入ったゲッペイもあります。タンファンゲッペイといって、あんの中に塩づけにしたアヒルのたまごの黄身を入れるものもあります。

タンファンゲッペイ/みんなはどの種類が好きかな?

中華人民共和国の学校生活

中国は9月から始まる2学期せい

中国の学校も日本と同じ6・3・3年せい。小学、初級中学、高級中学とび、小学と初級中学の9年間が義務ぎむ教育です。日本とちがうのは、入学が9月で2学期せいであること。1〜2月に4週間の冬休み、7〜8月に7週間の夏休みがあります。
制服せいふくのある学校では、運動服のスタイルが主流。制服せいふくと運動服の両方がある学校もありますが、1日中運動服を着ているのも動きやすくていいですね。

中国の学校は9月から始まるよ。
昼ねの時間があるなんてびっくり!

昼休みに一度自宅じたくへ帰る子も

中国では、お昼休みを有効に使います。昼食を食べた後、お昼ねを30分ほどするんですよ。ゆっくり休んで午後も元気に勉強できるようにしているのです。お昼を食べた後、ちょっとお昼ねができるなんてうらやましいですね。
また多くの学校には食堂があり、生徒は食べたいものを自分で選びます。中国では前菜以外、冷たい食べ物を食べる習慣しゅうかんがないので、日本のようなお弁当べんとうは持って行きません。地域ちいきによっては一度家に帰って食事をしたり、友達といっしょに屋台へ行ったりという場合もありますよ。

中華人民共和国のスポーツ

大人気スポーツはバスケットボール

中国のスポーツといえば、卓球たっきゅうのイメージが強いですね。でも人気のスポーツとなると、一番はバスケットボール。アメリカとカナダの男子プロバスケットボールリーグ(NBA)が人気ですが、中国にもプロリーグがあります。世界で活やくするスター選手もいるんですよ。
とはいえ、オリンピックで必ずメダルを取る卓球たっきゅうやバドミントンも子どもたちが大好きなスポーツです。また、2008年の北京ぺきんオリンピックをきっかけに、小さいうちからテニスやゴルフを始める子どももえてきました。

卓球

中華人民共和国の歴史

中国の歴史は長く、何千年も前にさかのぼります。
初めは黄河こうが長江ちょうこうという長いかわの近くで文明が栄えました。
最古の王朝ができたのは紀元前2000年ごろ
紀元前221年に「しん」が中国大陸を統一とういつし、万里ばんり長城ちょうじょう原型げんけいつくられたといいます。

三国志さんごくし」で知られる「三国時代」は3世紀で、日本では弥生やよい時代の終わりごろに当たります。
その後、「ずい」・「とう」の時代は、けん隋使ずいしやけん唐使とうしなどが日本からけんされ、
日本との間に交流がありました。
このころに文化に関する多くのものが中国から日本にもたらされました。

モンゴル帝国ていこく勢力せいりょくがつくった「げん」の時、日本は鎌倉かまくら時代。
その次の「みん」の時、日本は室町むろまち時代に当たります。
しん」の時代になると国は栄えましたが、貿易ぼうえき拡大かくだいを求めるイギリスと戦争になり、
戦後は領土りょうどの一部がしんりゃくされました。かつて香港ほんこんがイギリスりょうだったのはこのためです。

1912年孫文そんぶんが建国した「中華民国ちゅうかみんこく」の時代に第2次世界大戦がありました。
現在げんざいの「中華人民ちゅうかじんみん共和国」が建国されたのは、1949年10月1日です。

中華人民共和国の民族衣装

チャイナドレス

女性じょせいのチャイナドレスが有名だね

中国にはたくさんの民族がいるため、伝統でんとう的な衣装いしょうもさまざまです。わたしたち日本人が真っ先に思いうかべるのは「チャイナドレス」でしょう。「しん」の時代の満族の衣装いしょうもとになっているとされていて、1920年代に生まれました。かつては上下に分かれたスタイルもあったそうですが、その後はワンピースの形に変わっています。

中華人民共和国の行事・お祭り

きゅう正月(春節しゅんせつ

わたしたちが使っているこよみを太陽れき(新れき)といい、それ以前のこよみをきゅうれきと言います。中国ではきゅうれきでお正月をお祝いするので、中国のお正月は1月下じゅんから2月中じゅん。これは毎年変わります。
きゅう正月は日本のお正月と同じく中国最大の行事。会社も学校も7〜8日間休みになるので、ふるさとに帰って家族が顔を合わせるのがいっぱん的なごし方です。最近は海外旅行へ行く人もえ、日本にも多くの人がやってきますね。街はいたるところが赤、黄色、金色でかざり付けられ、ししまいやりゅうのまい(りゅうが玉を追いかけるまい)、竹馬おどりなどの伝統でんとう的な出し物がひろうされます。

旧正月のかざりつけ
お供えのごちそう/お金を燃やす?!/燃やしてしまうお金は、ニセモノでよかった!

清明節せいめいせつ(4月5日前後)

清明節せいめいせつは日本のおぼんにあたる伝統でんとう的な祝日。毎年その前後も休みなので、3連休になります。この季節は明るく清らかなので、「清明せいめい」という名前がついたのだとか。清明せいめいの後は雨が多く降る季節なので、その前におはかをきれいにしましょうという意味でおはか参りに行くのです。日本とちがうのは、おはかの前でお金をやすこと。先祖せんぞに送るためという意味でやすのですが、もちろんニセモノのお金です。先祖せんぞにおいのりした後は、花見をしながらおそなえのごちそうをその場で食べてえん会を楽しむのが中国の習慣しゅうかんです。

こっけいせつ(10月1日)

1949年から建国を記念する祝日となっていて、中国人にとってとても大切な日。1週間程度ていどの長い休みとなるため、中国のゴールデンウィークのようなものです。日本人と同じように故郷ふるさとへ帰ったり、旅行へ行ったり、または家でのんびりごします。お祝いの仕方はかなり派手はでで、夜になると花火を打ち上げたり、あちこちでばくちくが鳴らされたりと盛大せいだいです。

国けい節の花火

監修かんしゅう中華人民ちゅうかじんみん共和国大使館

中華人民共和国の料理を作ってみよう!

チュンピン チュンピン

漢字では「春餅」と書き、立春(日本のお正月)のおめでたい時の料理です。主に中国の北の地方で食べられています。

タンユエン タンユエン

中国の南の人々は旧正月と旧暦の1月15日(元宵節)に、北の人々は旧暦の1月15日(元宵節)に家族そろって食べるのが習わしだそうです。