比べてみよう!世界の食と文化

インドネシア共和国

お祝い料理の「ナシ・トゥンペン」

ナシ・トゥンペン ©インドネシア大使館

インドネシアの独立どくりつ記念日や誕生たんじょう日、結婚けっこん式など、お祝いごとがあるときには「ナシ・トゥンペン」という料理を食べます。お米をターメリックとココナッツミルクでたいた黄色いナシ・クニンを円すい形にりつけ、まわりにいろいろなおかずをおきます。

小さくても25人前くらいの大皿料理で、みんなで囲んで食べるのよ。

シンガポール共和国

正月にはえん起のいい「魚生(ユーシェン)」

魚生(ユーシェン)

シンガポールのきゅう正月には、中国けいの人たちは「魚生(ユーシェン)」というおさし身のサラダを食べる習慣しゅうかんがあります。魚生はシンガポールで生まれた料理で、元々はサラダとして食べられていましたが、えんのいい料理とされ、じょじょにきゅう正月に食べる料理となりました。
食べる時はみんなで立ち上がり、「ローヘイ、ローヘイ」とかけ声をし、願いごとをいいながらはしで具材をかきまぜ高く持ち上げて落とします。

「ローヘイ」には、金運や運気をあげるという意味があるよ。

アメリカ合衆国

サンクス・ギビングデーはターキー(七面鳥)

ターキー

毎年11月の第4木曜日がサンクス・ギビングデー(感謝祭かんしゃさい)。感謝祭かんしゃさいでは家族や友だちが集まって、ターキー(七面鳥しちめんちょう)の丸焼きを食べるのが習慣しゅうかん。下準備じゅんびされて焼くだけのものも売られていて、手軽に食たくに出されます。ターキーの肉じると小麦粉で作るグレービーソースや甘酸あまずっぱいクランベリーソースなどをかけて食べます。

秋の収かくを祝う伝統行事で、学校も会社もお休みになるの。

中華人民共和国

お金の形に似て、えん起のいい食べもの?!

中国の昔のお金(元宝)

中国のお正月はきゅう正月といい、きゅうれきの1月1日。わたしたちがふだん使っている新れきに当てはめると毎年変わるので、1月下じゅん〜2月中じゅんになります。中国人にとってきゅう正月は1年で一番大事な行事で、すいギョーザを食べます。ギョーザは昔のお金の形にているのでえんがいいのだそう。

1つのギョーザにコインを入れ、それに当たった人は幸せになれるという言い伝えもあるの。

ガーナ共和国

いつもより具をごうかにしてごちそうに!

ヤムケーキ

3月6日の独立どくりつ記念日や大きなお祭りがある時や、クリスマスや誕生たんじょう日などの重要な日は「ヤムケーキ」を作ります。ケーキといってもあまいおかしではなく、魚のすり身を使ったり、じゃがいもやヤムイモやたまごを使って作るコロッケのようなもの。このケーキはふだんもスナックとして食べますが、お祭りの時はエビやカニなどを加えていつもよりごうかに作ります。

アフリカでポピュラーなヤムイモは600以上もの種類があるんだよ。

フィンランド共和国

家の形をしたかわいいクッキー!

ジンジャークッキーの家

クリスマスの定番といえば、パイ生地きじにプルーンのジャムをのせた「ヨウル・トルットゥ」という日本のしゅりけんにた形の焼きがしや、クリスマスツリーや人をかたどったジンジャークッキー。なかにはジンジャークッキーでおかしの家を作る家庭もあるんですよ。

クリスマスで楽しみなのは、このジンジャークッキーで作ったおかしの家。かわいいでしょ。

ブルガリア共和国

パンの中にコイン?

ポガチャ

お客様をむかえたり、お祝いの時、ブルガリアでは特別な「ポガチャ」を作ります。これは丸い形をしたパンのこと。例えば、赤ちゃんが生まれて40日目の記念日や赤ちゃんが初めて歩いた日などのお祝いに、また洗礼せんれい結婚けっこん式の時などに登場します。

クリスマスイブに作るポガチャにはコインを入れるのが伝統だよ。切り分けられたパンにコインがあった人は幸せになれる、といわれているんだ。

ブラジル連邦共和国

食べ方もごう快なシュハスコ(シュラスコ)!

シュハスコ(シュラスコ)

誕生たんじょう日のお祝いや、週末に仲間が集まった時によく食べられるのがシュハスコ(シュラスコ)。塩をまぶしたお肉のかたまりをくしにさして、炭火で焼く、ブラジル風バーベキューです。焼きあがったら、肉を好きなだけナイフで切り落として食べるんです。

ブラジル南部のガウチョと呼ばれるカウボーイが考えた料理なのよ。

ペルー共和国

10月に食べるあま〜いおかし!

トゥロン・デ・ドニャ・ぺパ

ペルーの首都リマには、「セニョール・デ・ロス・ミラグロス(きせきの主)」とばれるキリストのへき画があります。このへき画は大地しんが起こってもくずれなかったり、熱心にいのった人の病気を治したという言い伝えがあり、10月にそのへき画を祝うお祭りがあります。この日には、「トゥロン・デ・ドニャ・ぺパ」を食べます。

ビスケット生地を何枚も重ねてはちみつをしみこませて、砂糖がしなどでカラフルにかざったあま〜いおかしなのよ。

メキシコ合衆国

お祝いの料理、チレ・エン・ノガーダ!

チレ・エン・ノガーダ

「チレ・エン・ノガーダ」は、ピーマンのように大きなチレにぶたひき肉をつめて油であげて、白いくるみのソースをかけてザクロやパセリをかざるお祝いの料理です。メキシコの独立どくりつ記念日にあたる9月16日のころになると食たくにのぼります。

白、赤、緑の3つの色でメキシコの国旗をあらわしているんだよ。

タイ王国

宮てい料理の「カオチェー」

ソンクラーンに欠かせないカオチェーと付け合わせ

毎年4月13日から15日に行われる水かけ祭り(ソンクラーン)では、宮てい料理の1つである「カオチェー」を食べる習慣しゅうかんがあります。付け合せのおかずは、味のこいあげ物やいため物です。

ジャスミンの花でかおり付けしたジャスミン水を、ご飯にかけて食べるのよ。

ニュージーランド

ハンギ

ハンギ

地面にあなをほって底に焼け石を置き、魚やいもなどの食材を時間をかけて調理します。2000年以上の歴史があります。現代げんだいではぶた肉や羊肉、じゃがいも、かぼちゃなどの食材も使って作ります。ハンギは、ニュージーランドの建国の日などお祝いの席に欠かせない行事食です。

これはマオリの伝統的な料理よ。

スペイン王国

みんなで食べるとおいしい!「パエリア」

パエリア

バレンシア地方で生まれたお米を使った「パエリア」は、見た目のごうかいさや、大勢おおぜいでも取り分けやすいことから、家族や友だちが集まった時の食たくにはぴったりの料理です。

パエリアの作り方にはいろいろコツがあって、おとうさんがうでをふるって作ることもあるんだよ。

大韓民国

結婚式の「ククス」

ククス

おめでたい結婚けっこん式の席に「ククス」というめん料理を食べるしきたりがあります。ククスはそうめんのように細くて長いめんで、夫婦ふうふが仲よく、長く生きられるようにという願いがこめられています。

「いつククスを食べさせてくれるの?」と聞かれたら、「いつ結婚してくれるの?」という意味があるのよ。

ロシア連邦

マースレニツァに食べる「ブリヌィ」

ブリヌィ

マースレニツァは、長くきびしい冬をこえて、春をむかえるロシアに古くから伝わるお祭りです。このお祭りにかかせない食べ物がクレープのような「ブリヌィ」です。1まい焼いてはバターをぬり、また1まい焼いては重ね置きバターをたっぷりぬります。

「ブリヌィ」の丸い形は春の太陽を象ちょうしているのよ。