クリーム CREAM

クリームとは?

クリームの定義

クリームは、生乳の乳脂肪を取り出したもので、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)において、「クリームとは、生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」と定義されており、一般的に「生クリーム」や「フレッシュクリーム」と呼ばれています。乳化剤や安定剤を加えたもの、植物性脂肪を混合したものなど、上記のクリーム以外の製品は、乳等省令上該当する区分が無いため、「乳又は乳製品を主要原料とする食品(乳等を主要原料とする食品)」に分類されています。これらを総称して「クリーム類」と呼んでいます。

クリームの起源・歴史

クリームは、16世紀からさまざまなレシピに書き残されていますが、当時は自然に分離した乳脂肪を使用していたため作るのに手間がかかりました。19世紀にセパレーター(遠心分離機)が登場して、脂肪分の高いクリームができるようになると製菓用に普及しました。日本では1923年に製造が開始されますが、一般的に普及するのは第二次世界大戦後でした。その後、クリスマスケーキなどが広まり、冷蔵ケースの普及によりバターケーキに変わり、生クリームが使用されたケーキが一般的になりました。

クリーム・クリーム類の種類

種類   脂肪の種類 添加物  
クリーム 乳脂肪のみを分離したもの 乳脂肪
18.0%以上
なし 一切の添加物がなく、脂肪分が18.0%以上。乳脂肪独特のまろやかな風味とコクがあるが、比較的振動に弱いなど、扱いが難しい。
乳又は乳製品を主要原料とする食品 乳脂肪のもの 乳脂肪 乳化剤・安定剤など 乳脂肪のおいしさを持ち、クリームよりも作業性がよい。
混合脂肪のもの(コンパウンド) 乳脂肪+植物性脂肪 乳化剤・安定剤など 乳脂肪にヤシ油やパーム油などの植物性脂肪を加えたもの。乳脂肪と植物性脂肪の比率はさまざま。
植物性脂肪のもの 植物性脂肪 乳化剤・安定剤など 乳脂肪を植物性脂肪に置き換えたもの。

クリーム・クリーム類は、液体タイプ、ホイップ済みタイプ、粉末タイプなど形態の違いにより分類された製品があります。