監修・アドバイス

  • 独立行政法人国立病院機構 相模原病院臨床研究センター長 海老澤 元宏先生
  • 十文字学園女子大学 人間生活学部 健康栄養学科 准教授 林 典子先生 (元国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター アレルギー性疾患研究部)

食品を扱うイベントや授業などでの
対応も相談しておく

集団生活では、給食以外にもアレルゲンに触れる可能性のある場面があります。入所(園)、入学時に給食対応の確認をするだけでなく、食品を扱う行事や授業などについても対応方法を確認しておきましょう。また、子ども本人にも食品を扱うさまざまなケースについて話をしておきましょう。

行事や調理実習

節分の豆まきでは大豆のほかにピーナッツや木の実類(ナッツ類)を使うところもあります。おやつ作り、調理実習などで使う食材にも気をつけましょう。小麦やそばによる重いアレルギーがある場合は、調理実習などで小麦粉やそば粉の粒子を吸い込むだけでアレルギー症状がおこることがあります。

工作で使うもの

小麦によるアレルギーがある場合、小麦粉粘土は皮膚に触れることによってアレルギー症状をおこす場合もあります。また、工作用に集めたお菓子の空き箱、卵や牛乳の空きパック、ペットボトルなどにアレルゲンが付着していることもあります。

運動会、遠足、
課外授業、宿泊旅行など

運動会や遠足などの際は子どもも職員も注意力が散漫になりやすいので、いつも以上に子どもに注意を促しましょう。食品工場見学などがある場合は、アレルゲンなどの情報を事前に確認します。宿泊旅行も宿泊先などに事前に相談をする必要があります。

学童保育に預けるとき

学童保育の指導員に、おやつの食物アレルギー対応、アレルゲンに接触しない対応、症状がおきた場合の対応などについて事前に相談しましょう。

食物アレルギーの子どもが安全に楽しく生活できるよう、他の子どもたちへの理解と協力を保育所や幼稚園、学校の先生方にお願いしてみましょう。
集団生活では、食物アレルギーの子どもが安全に過ごせるように万全の対策を整えていても、うっかりミスが生じる可能性はゼロではありません。保護者は日々の様子に気を配り、気になる点があれば先生方に相談して、誤食などの事故がおきないように対策をともに考えておきましょう。