おっぱい(母乳)とママの体は密接な関係

母乳に大切なママとおっぱいの関係性を紹介していきます。栄養バランスの取れた食事は何か、献立に取り入れたい食品はどれかなど気になる情報を掲載しています。

栄養のバランスのとれた食事を

たくさんおっぱいを出すためには、ママが毎日の生活に注意することも大切です。とくに、食事は、おっぱいの出方に影響しやすいので、妊娠中以上も食生活に気をつけたいですね。1日3食をきちんととり、食べる量よりも質を優先させた食事を心がけましょう。1日30品目の食品をとると、理想的な栄養バランスになります。

献立に積極的に取り入れたいのは、たんぱく質、鉄、カルシウム、ビタミンを含む食品。水分を十分にとり、3食には必ず野菜を食べて便秘の予防もしましょう。ただ、スナック菓子や清涼飲料水、甘いもののとり過ぎは肥満のもと。おやつは時間を決めて、果物や牛乳、ヨーグルトなどにするといいですね。

献立に取り入れたい食品

  1. 【たんぱく質】
    肉・魚、豆と大豆製品、卵、乳製品などの良質なたんぱく質を、偏ることなく、バランスよく食べましょう。
  2. 【ビタミン】
    野菜やくだものを積極的に食べて、ビタミンやミネラルをたっぷりとりましょう。また、子育てが始まると、排便リズムの乱れなどで便秘がちになるママも少なくありません。海草やきのこなどの食物繊維を多く含む食品もたっぷり食べましょう。
  3. 【鉄分】
    よいおっぱいを出すだけでなく、産後のママの体の回復と健康のためにも、鉄分の多い食品を積極的にとりましょう。
  4. 【カルシウム】
    歯や骨をつくるカルシウムは、不足するとママの歯に影響しますし、骨粗しょう症の原因になることもあります。牛乳や乳製品のほか、骨ごと食べられる魚の料理を工夫して、カルシウムをたっぷりとりましょう。ビタミンDの多い食品(干ししいたけやレバーなど)を一緒にとると吸収がよくなるので、組み合わせたメニューを考えてみましょう。
  5. 【水分】
    おっぱいがたくさん出るとのどが渇くので、こまめに水分補給するといいですね。また、食事のときも、シチュー、コンソメスープ、鍋物、煮びたしなど、汁気の多い料理で水分を補うようにしましょう。

上手にストレスを解消しましょう

出産後の完全でない体で、完璧に育児をしようとはりきりすぎると体と精神がアンバランスになってしまい、いわゆるマタニティ・ブルーのような症状が出てしまいます。 また、おっぱいの分泌は、感情の揺れやストレスの強さ、睡眠などにも左右されます。自分1人ですべてをしようとせずに、パパやほかの人の助けを借りて、たまには息抜きするようにしましょう。本を読んだり、お友だちに会ったり、少しの間育児から離れて、上手に気分転換してくださいね。

そして、赤ちゃんがよく眠っているときには、ママも一緒にお昼寝して体を休めて。ほんの少しの間でも、疲れがとれて、気持ちがすっきりしますよ。

マッサージで血行促進

乳腺周囲の血行がよくなると、おっぱいの出もよくなります。お風呂やシャワーで体を十分に温めたり、乳房や乳首のマッサージを日課にするといいですね。

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ご指導いただいた先生
恩賜財団母子愛育会

  • 総合母子保健センター愛育病院院長
    中林正雄先生