7ヵ月の赤ちゃんの発育と発達
7ヵ月の赤ちゃんは、長時間おすわりできる子や人見知りする子が増えてきます。行動も活発になり好奇心旺盛です。また、前歯が生えてきているようならガーゼで優しく歯磨きをしてあげましょう。生後7ヵ月の赤ちゃんの成長ポイントを紹介します。
体の機能
7ヵ月~8ヵ月になると、まだ前のめりの姿勢ではあるものの、1人で長い時間すわっていられる赤ちゃんが増えてきます。手や指先もますます器用になり、たとえばかたわらにティッシュの箱などを置くと、1枚ずつ全部引っ張り出すなどもします。おもちゃをたたいたり、しゃぶったりも盛んですが、こうして赤ちゃんは世界を広げていきます。
むしろ大切なのは事故予防です。危険なもの、飲み込んでしまいそうな大きさのもの(目安はゴルフボールくらい)は赤ちゃんの手の届かないところへ片づけましょう。
寝返り
寝返りをする子も増えますが、寝返りは運動発達の指標ではありません。つまり何ヵ月でできなければいけないというものではないということです。特に大きめの赤ちゃんは腹ばいの姿勢が苦手で、寝返りを始めるのが比較的ゆっくりのことがよくあります。ゆっくり見守ってあげましょう。
離乳食
咀しゃくの面では、「ややツブツブが混じったトロトロ、ドロドロ状のものをじょうずにゴックンと飲み込めるか」「口の中でモグモグさせるようなしぐさがあるか」、ちょっと見てみましょう。OKならそろそろ「お豆腐のかたさ」を目安にする段階に進んでもいいでしょう。回数は、1日2回です。食後の母乳やミルクも、欲しがるだけ飲ませてあげてください。
母乳または「明治ほほえみ」は1回につき200mlを5回、離乳食は2回
虫歯予防
前歯が生えてきているようなら、虫歯予防も少し考えましょう。離乳食後は水や白湯を飲ませたり、ガーゼでやさしく口の中の食べカスをふきとってあげます。歯ブラシを使うのは、まだ先です。
人見知り?
このころになると、人見知りをする赤ちゃんも増えてきます。これはいつもお世話をしてくれる人との心の結びつきが強まり、そうでない人の区別がつくようになったからです。
ママやパパは知らない出来事に出会ったとき頼りたい人、しがみつきたい人、つまり「安心できる、大事な人」です。ですから泣いてしがみついてきたときは「他の人にも慣れさせなくては」などと突き放さないでください。しっかり抱きとめて、安心感を与えてあげましょう。
夜泣き
夜泣きが始まることもあります。これは大脳が発達してたくさんの情報や刺激を受け取れるようになったためともいわれます。おんぶや抱っこなど、いろいろ工夫をして乗り切りましょう。パパの理解と協力も欠かせません。睡眠不足のときは、ママも昼寝などで体をいたわってください。
ご指導いただいた先生
-
- 東京女子医科大学 附属遺伝子医療センター教授
(小児科教授兼任)
齋藤加代子先生
- 東京女子医科大学 附属遺伝子医療センター教授
関連記事
-
- 「取り分け離乳食」を上手に取り入れましょう!
- 大人用のメニューと赤ちゃんの離乳食用のメニューを分けて作ったり考えたりするのは負担だと感じているお母様も少なくないのではないでしょうか。赤ちゃん相談室でもしばしばそういった旨のお電話をいただきます。今回は「取り分け離乳食」で日々の離乳食づくりを楽しく続けられる方法をご紹介します。
-
- ミルクを使った栄養たっぷりの離乳食アレンジレシピ
- 赤ちゃんが1歳を迎える頃になると離乳食を食べる量も増え、母乳を卒業したりミルクの量が減ったりするなど、授乳の様子に変化がでてきます。今回はミルクを使ってできる栄養たっぷりのアレンジレシピをご紹介します。
-
- 赤ちゃんのミルクの飲みが悪くなったと感じたら
- タイミングによっては思うようにミルクを飲んでくれないこともあるのではないでしょうか。今回はミルクの飲みが悪いときにミルクを飲んでもらう工夫についてご紹介します。