【医師監修】生後3ヵ月の赤ちゃんに必要なミルクの量は?飲む量・間隔・成長との関係

【医師監修】生後3ヵ月の赤ちゃんに必要なミルクの量は?飲む量・間隔・成長との関係

「生後3ヵ月の赤ちゃんにどのくらいミルクをあげればいいの?」と悩むママ・パパへ、目安量や授乳間隔、赤ちゃんがミルクを飲まないときの対策を紹介します。

この記事の監修者

  • 氏名:井上信明
    経歴:保有資格 医師・小児科専門医・指導医
    日本、アメリカ、オーストラリアにて診療してきました。科学的根拠に基づく医療の提供を通じ、こどもたちとそのご家族に、安全と安心を届けることを意識しています。

生後3ヵ月の赤ちゃんに必要なミルクの量は?

まず、生後3ヵ月の赤ちゃんが必要とするミルクの量について説明します。

1回あたりの量の目安

生後3ヵ月の赤ちゃんの1回あたりのミルクの量は、160〜200mLあたりが目安になります。これを1日の量に換算すると900mL〜1,100mLくらいです。もちろん個人差はあり、体調によってもっと飲める日もあれば、目安の1回量が飲めないときもあります。
また、たくさん飲めた次の授乳のタイミングでは、あまり飲めないこともあるかもしれません。したがって、あまり1回の量にこだわりすぎるより、1日の量を目安とするのがよいでしょう。なお、1日のミルクの量を体重あたりに換算すると、1kgあたり160〜200mLくらいになります。

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授乳間隔の目安

ではどのくらいの間隔で授乳するのがよいのでしょうか?生後3ヵ月の赤ちゃんは、1日で5〜6回くらいの授乳が必要になります。したがって、およそ4〜5時間おきに授乳が必要です。
ただ回数も個人差があり、たくさん飲んだあとはなかなかお腹が空かなくて、授乳の間隔が空いてしまうかもしれません。必ずこの間隔で飲む必要があるというわけではないため、赤ちゃんに無理をさせないようにしましょう。

混合育児の場合

ミルクを中心に飲ませている赤ちゃんであれば毎回量を確認できますが、母乳も飲ませている場合、必要なミルク量はどのように考えるとよいのでしょうか?母乳を飲んでくれるとうれしい反面、しっかりと飲めているのか、量が足りているのか心配になるかもしれません。

混合育児の場合、赤ちゃんの欲しがるタイミングで好きなだけ飲ませてあげるのがよいでしょう。母乳の量は正確にはわかりませんが、授乳にかかる時間や授乳後の乳房の張り具合から、しっかりと飲めているのかが推測できます。
しっかり飲めていると感じ、赤ちゃんが満足しているようであれば、無理にミルクを足す必要はありませんが、授乳後も乳房の張りが残っていたり、しっかりと飲んだと思ってもまだ欲しがる様子があれば、ミルクを足してあげるとよいでしょう。ちなみに、ミルクは母乳に比べて赤ちゃんの胃に長く留まる傾向があります。夜の授乳をミルクにすると、夜中はしっかりと寝てくれるかもしれません。

ミルクの量が足りているかチェックする方法

ミルクを飲む量や回数の目安を説明しましたが、実際は毎日同じように飲んでくれるとは限りません。そのため、ミルクが十分に飲めているのか心配になることもあるでしょう。そこで次に、赤ちゃんのミルクの量が十分に足りているのか、確認する方法を紹介します。

体重が増えているか

ミルクの量が十分に足りているか一番正確にチェックする方法は、体重の増え方を確認することです。生後3ヵ月であれば、1日あたり15〜30gほど体重が増えます。この増え方は、もともと体重が軽い小さな赤ちゃんでも同様です。

ただ、毎日体重を測ることは大変で、15〜30gの違いを計測できる体重計はなかなかないため、実際は1〜2週間単位で計測するとよいでしょう。また、体重を測るのは入浴前の肌着を脱いだあとなど同じタイミングにしておくことで、同じ条件で計測ができます。

ちなみに母子健康手帳には、男女別に成長曲線(月齢・年齢に応じた標準的な身長・体重の成長パターンを示すグラフ)が載せられています。赤ちゃんの月齢に合わせて計測した体重を記録すると、成長曲線に沿って成長しているかが可視化されるため、赤ちゃんの体重の増え方に大きな問題がないか確認できるでしょう。

機嫌よく元気に動いているか

次に赤ちゃんの機嫌や活気をみることです。特にミルクを飲む量が減った場合、体調が悪くなって飲めていないのかを確認できます。ミルクを飲む量が減っていても、いつものように手足をしっかりと動かし、笑顔もみられるようであれば、心配する必要はないでしょう。

おしっことうんちが出ているか

最後に、おしっことうんちの量を確認することです。生後3〜4ヵ月の赤ちゃんであれば、1日15〜20回のおしっこ、1〜2回のうんちが出るのが普通です。うんちの回数は個人差があり、ミルクを飲んでいる赤ちゃんは母乳を飲んでいる赤ちゃんに比べて便の回数が少なくなる傾向がありますが、普段と同じくらいの回数のうんちであれば心配は不要です。

もしミルクを飲む量が不足すると、おしっこの回数が減ってきます。またうんちは回数が減るだけでなく、いつもより硬いうんちが出るようになります。このような変化があれば、もしかするとミルクの量が足りていないのかもしれません。

赤ちゃんがミルクを飲まない原因と対策

次に、赤ちゃんがミルクを飲まなくなる原因とその対策についてご説明します。

ミルクが熱い

ミルクを作る際は、雑菌が入らないよう、一度沸騰させたお湯を冷まして作ります。ミルクを冷ますときには、人肌程度になっていることで赤ちゃんが飲める温度にまで下がっていることを確認しますが、それでも赤ちゃんは熱く感じることがあります。熱いミルクを赤ちゃんは不快に感じるので、なかなか飲みたがらないことも少なくありません。

以下の記事で正しいミルクの作り方について紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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哺乳びんの乳首との相性が悪い

正しくミルクを作れていても、赤ちゃんと哺乳びんの乳首との相性が合っていないことがあります。哺乳ビンの乳首は、赤ちゃんの成長に合わせてサイズを変えますが、気付かないうちに乳首が小さくなっている可能性があります。

また乳首の先端の穴も丸いもの、X字のもの(クロスカット)、Y字のもの(スリーカット)などがあります。赤ちゃんの吸う力に合わせることで、より適切な量を飲むことができますが、相性が悪いと吸ってもうまくミルクを飲めないことがあります。

さらに乳首の素材も複数あり、赤ちゃんによっては舌触りが気になって飲もうとしないこともあります。

もし赤ちゃんがミルクを飲みづらそうにしている、勢いよく飲もうとしているのにゴクゴクと飲めていないようであれば、乳首のサイズや先端のカットの形、素材を変えてみるとよいでしょう。

ゲップができていない

赤ちゃんがミルクを飲んだあと、うまくゲップができていないと胃の中がガスでいっぱいになり、次のミルクが飲めないことがあります。
赤ちゃんはミルクを飲むときに、吸う力を加減できず、どうしても一緒に空気を飲み込んでしまいます。ミルクを飲んだあと、うまくゲップをして空気を出すことができればよいですが、赤ちゃんによってはうまくゲップができず、胃がガスで満たされて苦しくなってしまうのです。

もしうまくゲップができていないようであれば、赤ちゃんを縦抱きにし、赤ちゃんの頭をママ・パパの肩に乗せます。そして背中を優しくトントンと叩いてあげてください。
その際に、決して力強く叩かないように注意してください。勢いよくミルクを飲む赤ちゃんだと、授乳中でも空気をいっぱいに飲み込んでしまい、吐き戻しをしてしまうかもしれません。そのようなときは、授乳の途中でもいったん休憩し、ゲップをさせてあげましょう。

おなかが空いていない

そもそもおなかが空いていないためにミルクを欲しがらない可能性もあります。特にたくさん飲んだあとの授乳のタイミングでは、まだおなかが空いていない可能性が高いです。おなかが空いていないようであれば、無理をしないで授乳の間隔をあけることをおすすめします。少し時間をあければ、また飲み出すようになるでしょう。

ミルクの量で悩んだら3〜4ヵ月健診で相談しよう

3〜4ヵ月の赤ちゃんのミルクの量や間隔、またミルクを飲みたがらないときの対策について説明しましたが、赤ちゃんの成長には個人差があり、その様子も日々変わります。まだまだわからないこと、聞きたいことがあるかもしれません。そのようなときは3〜4ヵ月健診の機会を利用しましょう。

3〜4ヵ月健診では、身長や体重を計測し、赤ちゃんの発達に問題がないか診察がおこなわれますが、同時に育児における心配なことがあれば相談に乗ってもらえます。もし気になることがあれば、忘れないようにメモをしておき、遠慮しないで聞いてみることをおすすめします。

生後3ヵ月のミルクの量は目安を参考に赤ちゃんのペースに合わせよう

生後3ヵ月の赤ちゃんを健やかに育てるために、ミルクを飲んでもらうためには、いろいろな対処法があります。
まず、ミルクの温度が人肌程度であることを確認し、哺乳瓶の乳首のサイズや形状が赤ちゃんに合っているかをチェックしましょう。また、授乳前にしっかりとゲップをさせ、胃の中の空気を抜くことで、次のミルクを飲みやすくなります。

また、この時期の赤ちゃんは、1回あたり160~200mlのミルクを4~5時間おきに飲むのが理想的ですが、個人差があることを理解しておくことも大切です。赤ちゃんのお腹が空いていない場合は、無理に飲ませず、授乳間隔を調整することも重要なポイントです。

生後3か月の赤ちゃんには、栄養バランスの整ったミルクが必要不可欠です。
明治ほほえみ」は、母乳の栄養を徹底的に研究して作られたミルクで、使いやすさにも配慮した豊富なラインナップをご用意しています。
赤ちゃんの健やかな成長をサポートするミルクとして、ぜひご家庭でご活用ください。

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