1000円札にもなった、
日本を代表する小説家
- 職 業
- 小説家、評ろん家、英文学者
- 時 代
- 明治時代後期〜大正時代前期
- 国せき
- 日本
夏目漱石ってどんな人?
夏目漱石は1867年、江戸牛込(今の東京)の名主の家に生まれました。子どもにめぐまれなかった父の友人の家の子となるのですが、漱石が7才ごろからしばらく夏目家へもどったり、また父の友人の家へもどったりと、大人たちの都合にふり回されて落ち着かない子ども時代を過ごします。しかし、そんな事情に負けずまじめに勉強し、高校時代に親友となる正岡子規*と出会い、文芸活動をはじめます。大学進学後は英文科で英語を学び、英語の先生をしながらイギリスに留学し、作家としても大活やくする人生を歩むのです。
- 正岡子規 はい句を作る人。その他にも評ろん、小説などはば広く活やくした、明治時代を代表する文学者の一人。
〜漱石の食事について、ねこがインタビュー〜
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「先生はどんなご飯が好きですか?」
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「ご飯。…そうねえ、わたしは夜、明日の朝食べるもののことを考えて、朝はお昼ご飯は何にしようかな?と考え、お昼にはもう、お夕飯のことを考えている。わたしは1日ずっと食事のことしか考えてないじゃないか!と思うよ。だから、どんなご飯が好きかと聞かれると迷ってしまって決められないな」
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「あらあら、食いしんぼうなんですね」
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「そう。とくにあまいものが大好き。毎日のように食べるのは“らっかとう”といってね、ピーナッツにさとうをまぶしたおかし、それをつまむのが習慣だね」
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「朝ご飯は何を食べるの?」
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「朝は、バターたっぷりのトーストに、さとうもたっぷり。パンは火ばちで焼くんだよ」
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「わぁ〜」
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「イギリスに留学していたからね、パンやジャム、こう茶の習慣がついたのもこの時期だね」
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「イギリスの食文化も知っていて、おしゃれですね!」
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「留学のおかげでこう茶は大好きになったよ。あと、あまいものといえばアイスクリームがいちばん好きだね。あ、シュークリームもよく食べたよ。それから、お団子。わたしは書くことが仕事だから、あまいものを食べて、頭がしっかり働くようにしようと思っていたのかもしれないなぁ」
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「食べ物の話をしている先生は、楽しそう!」
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「そうかな?栄養のことを考えて、たんぱく質もよくとっていたよ、なかでも牛肉がいちばん好きだね。わたしの作品のなかにもステーキを食べるシーンが出てきたりするんだよ」
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「ステーキ!それって“ハイカラ”っていうんでしょ。西洋風、おしゃれなこと。ステーキはハイカラだね」
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「ねこはよく知ってるね。わたしは西洋風の食べ物も他の人よりよく取り入れていたと思うよ」
日本では飛鳥時代から平安時代まで殺生の禁止がかかげられ、肉は食べてはいけないものとされていました。しかし、それは必ずしも守られていたわけではなく、シカやイノシシ、野鳥などは禁止の対象ではありませんでした。江戸時代からは身分にかかわらずみんなが牛肉を食べていたようです。牛肉を病気の回復や健康を保つための「薬」として食べ、それを「薬食い」とよんでいました。当時はそれほど、牛肉は人々の不調を助けてくれる栄養豊富な食材だったのです。
明治時代になると、牛肉を食べることが文明開化*の証しと考えられ、牛肉を使った牛なべが流行しました。当時の牛肉はみそでにて食べるのがふつうだったようです。そんな牛肉、漱石の小説のなかにも青年2人が卒業のお祝いにステーキを食べるシーンが出てきます。明治時代ですでに「肉を食べて活力を養おう!」という文化ができつつあったのです。
- 文明開化とは、西洋の文化が日本に入ってきて、生活が大きく変わったことをいいます。
- 牛肉の栄養について
- 牛肉は、育ちざかりの子どもにとって大切な栄養素である良質なたんぱく質がとれる食材です。鉄分をはじめ、ビタミン・ミネラルも豊富にふくまれています。特にビタミンB1は不足すると食よくがなくなったり、つかれやすくなったりすることもあるため、不足しないようにしましょう。牛肉ならビタミンBのなかまをおぎなうことができます。
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※写真はイメージです。
- アイスクリームは自家製!
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夏目漱石の小説にもしばしば登場するアイスクリーム。いつでも食べられるようにと家のうら庭にアイスクリーム製造機を設置したほど!当時はアイスクリームメーカーなど家庭用の機械がない時代。どれだけ思い入れが強かったかわかるエピソードです。親友だった文学者、正岡子規もアイスクリーム好きだったそうで、「一匙のアイスクリームや蘇る」「持ち来るアイスクリームや簟*」といった句を残しています。
- *たかむしろとは、竹でできたすのこなどのことをいいます。
牛肉を使ったレシピを
見てみよう!
- 牛サイコロステーキ
アンチョビバター添え -
漱石の好物「牛肉」は、何といってもステーキで味わって!
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