耳が聞こえなくても
名曲を生み出した作曲家
- 職 業
- 作曲家、ピアニスト
- 時 代
- 古典派音楽(18世紀後半〜19世紀前半)、ロマン派音楽(19世紀)
- 国せき
- ドイツ
ベートーヴェンってどんな人?
ベートーヴェンは1770年、ドイツのボンで音楽家の父、料理人のむすめである母の長男として生まれました。ベートーヴェンの父は当時有名だったモーツァルトのように神童として息子を売り出したいと考え、7才のベートーヴェンを6才とごまかして演そう会を開かせたり、ねているベートーヴェンを起こして朝までピアノをひかせるなど、スパルタともいえる音楽教育を行ったそうです。そんなかんきょうの中で、ベートーヴェンは生まれ持った才能もあり、小さなころから音楽家としての道を歩み始めます。
13才になったベートーヴェンは宮ていのオルガンの演そう者として家計を支えながら音楽の勉強を続け、22才のころオーストリアのウィーンへ活動の場所を移します。当時有名だったハイドンに弟子入りし、ピアノの名手としても有名になっていきます。20代後半から少しずつ耳が聞こえにくくなり、40代半ばではほぼ聞こえない状態に。悲しみと絶望を感じながらもそういった感情すらも音楽で表現し、「耳が聞こえない」という苦しみを乗りこえ、有名な交響曲 第9番(第九)など音楽史に残る大作を次々と完成させていくのです。
ベートーヴェンの食生活は決して「高価」なものではなかったようです。好物はマカロニチーズや、とろとろとポタージュ状になるまでにこんだパンスープにたまごを入れたもの、牛肉、魚でした。特に川魚が好みでコイとカワカマスがお気に入りだったそう!
ベートーヴェンの好物といわれている「マカロニチーズ」。教科書などにのっているベートーヴェンの顔をえがいた絵画が、少しこわい顔になっているのも、その日の朝食のマカロニに乗っているチーズの量が少なかったからだ、という説もあるほどなのです。
現在、世界中のチーズの種類はどのくらいあると思いますか?歴史が長いだけあって、その数なんと1000種類以上!
チーズはナチュラルチーズとプロセスチーズに分けられます。日本では長期間ほぞんができるプロセスチーズが人気でしたが、最近ではナチュラルチーズも増えています。
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プロセスチーズ
ゴーダやチェダーなど、1種類または数種類のナチュラルチーズをとかし、再度冷やして固めたもの。独特の風味があります。
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ナチュラルチーズ
殺きんした牛にゅうを、にゅう酸きん発こうとレンネット*1の働きでカゼイン*2を固め、水分をのぞいたものです。
- *1 レンネット:牛にゅうを固める作用のあるこう素
- *2 カゼイン:牛にゅうにふくまれるたんぱく質
- チーズの栄養について
- チーズは栄養豊富な食品。たんぱく質、しぼう、ビタミンAやB2、さらに、たんぱく質といっしょにとると体にきゅうしゅうされやすいカルシウムがたっぷりふくまれています。牛にゅうを飲むとおなかの調子が悪くなってしまう人も、チーズなら問題なく食べられることが多く、「完全栄養食品」ともよばれています。また、料理にちょっと加えるとコクのある味わいに仕上がったり、メニューのバリエーションも広がる上に栄養も手軽にプラスできることから、メイン料理からおかしまで、はば広く使われる人気の食材です。
- 料理人ベートーヴェンのフルコース!
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独身だったベートーヴェンは家政婦をやとって食事の世話を受けていましたが、その料理が気に入らないとかんしゃくを起こして自分で料理をすることもあったそう。ベートーヴェンは先生だったハイドンともケンカ別れした、とうわさされるほどおこりっぽかったといわれていますが、友だちがとても多く、たくさんの人たちに支えられていました。ある日、ベートーヴェンは友だちを家に招待してディナーをごちそうする会を開きます。
そんなシェフ・ベートーヴェンの作った料理が記録に残されています。まず、会場に着いた人たちは、パジャマのまま、もじゃもじゃ頭にりっぱなナイトキャップをつけ、こしには青いエプロンをつけて、かまどでいそがしく動き回るベートーヴェンのすがたを見つけます。それから1時間半以上待たされて出された料理は- 1:スープは食堂で無料でもらえるような、残り物を感じさせるひどいもの
- 2:牛肉は半分ほど火が通っていない生焼け状態
- 3:野菜は油と水が合わさったものの中をただよっている
- 4:牛肉以外の肉は、えんとつの中でけむりを浴びたのではないかという状態の出来ばえ
参加した人たちに同情するほかないのですが、当のベートーヴェン本人はすべての料理を味わい、その会を心の底から楽しんでいたようです。とはいえ、その後、ベートーヴェンによる料理イベントは二度と開かれることはなかったんですって!
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※写真はイメージです。
- きっちり60つぶ。それってなあに?
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ベートーヴェンは毎日、1ぱいにつき60つぶのコーヒー豆を自分でひいて楽しんでいたそうです。こだわりが強く、他人任せにせず自分で数えてきっちり60つぶ。神経質だったといわれるベートーヴェンの性格をよく表したエピソードです。また、ベートーヴェンはコーヒーを「欠くことのできない健康のための飲み物」と考えていたそうです。
チーズを使ったレシピを
見てみよう!
- マカロニチーズ
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ベートーヴェンが思わずにっこりするくらい、たっぷりチーズをからめてアツアツのうちにめしあがれ!
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