「一日三食しっかりとって、かつ、それぞれが栄養バランスのよい食事」というのが理想的ですが、続けるためには無理は禁物。まずはできるところから始めていきましょう。
たとえば誰もが忙しい朝の時間。簡単に済ませることが多い朝食ですが、実はとても大切な意味を持っているのです。
朝ごはんを食べていますか?
朝食には体温を上昇させ、脳や身体を目覚めさせる効果があり、エネルギー代謝の活発化につながります。
忙しいとおろそかになりがちな朝ごはんですが、この小さな習慣があなたの健康やパフォーマンスを改善し、理想的な一日を叶える鍵となります。
おすすめの朝ごはんメニューや、朝食に取り入れると良い食材などをご紹介します!
一日のはじまりによいスタートを切ることが、生活リズムの見直しにつながります。

朝ごはんには睡眠中に低下した体温を上昇させて、1日の始まりに脳や身体機能をウォーミングアップさせる効果があります。朝ごはんを抜くと、朝起きた時のエネルギー代謝が低い状態が午前中いっぱい続くことになります。これでは、仕事の能率も勉強の集中力も上がりません。
朝ごはんに炭水化物とたんぱく質などを摂取することで、体は体温を上げようとしたり、体内のリズムを整えたりしてくれます。これによって、勉強や仕事の効率が大きくUPします。
また、しっかりと朝ごはんを食べることで、胃腸が動き出すようになり、スムーズな便意をうながします。
朝ごはんを食べないと、勉強や仕事のパワーが出るのが昼食後になってしまい、夕方や夜に最高潮を迎え、夜更かしすることにも繋がっていきます。朝ごはんを食べれば生活リズムも整っていくのです。
朝ごはんは体にとって一日のはじまりを知らせてくれる目覚まし時計のような役割を持っているといえます。

また、家族で会話をしながら食べることは、食事の大切さを再確認する大切な機会になります。出勤時間や登校時間の違いで家族全員が食卓につくのが無理ならば、休日だけでもよいのです。朝ごはんを家族で食卓を囲む機会にしてみてはいかがでしょうか。


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バランスのよい朝食のポイント
下記のポイントをおさえて、朝の体が必要としている栄養素をバランスよく取れる組み合わせを知りましょう。
自分なりに工夫して、手軽に朝食でエナジーチャージしてください。
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ごはんやパンなどのでんぷん質を含む「炭水化物」
脳はでんぷんや砂糖が分解されてできるブドウ糖を消費して活動しています。集中力アップのためにも、大切なエネルギー源のひとつです。
炭水化物の食品例
- ごはん・パン
- 麺
- いも類
- シリアル
- など
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牛乳やヨーグルト、チーズ、卵などの良質な「たんぱく質」
たんぱく質は筋肉や臓器を作る栄養素のひとつで、体内時計をリセットする働きもあります。また、栄養素を体に運びます。朝の体温を上げて、体を目覚めさせましょう。
たんぱく質の食品例
- 肉
- 魚
- 乳製品
- 納豆・豆腐
- など
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野菜やくだものなどの「ビタミン、ミネラル類」
体に活力をつけるため、また、脳がブドウ糖を消費するときに欠かせません。
ビタミン、ミネラル類の食品例
- 野菜類
- 果物
- 海藻類
- など
たとえばこんな朝食はいかが?
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ごはん・みそ汁・焼き魚・ヨーグルト・ミニトマト -
ごはん・卵焼き・ヨーグルト -
おにぎり・ヨーグルト・キウイフルーツ -
パン・牛乳・ゆで卵・サラダ -
パン・牛乳・目玉焼き・みかん -
パン・牛乳またはヨーグルト・チーズ -
牛乳・バナナ

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朝ごはんとホルモンの関係
朝ごはんを食べることで、質の高い睡眠を取ることもできます。生活リズムが整うと、夜になると睡眠ホルモンのメラトニンが分泌されて自然と眠りにつくことができるのです。睡眠中の脳は昼間の経験や記憶を整理するともいわれていて、朝ごはんを食べて生活リズムを整えることが学習や体調にも好影響があります。

また、早起きをして朝の光を浴びることも大切です。日光を浴びると、交感神経をコントロールするセロトニンが分泌され、代謝が上がり、しっかりと目覚めることができます。たんぱく質を中心とした朝ごはんをとることで、日光を浴びた時にセロトニンを分泌させることができます。

すこやかな成長に「早寝、早起き、朝ごはん」!
文部科学省は、地域社会や学校、家庭が一体となって取り組む「早寝早起き朝ごはん」運動を全国展開しています。
早寝・早起き・朝ごはんを意識して規則正しい生活習慣を身につけることで、充分な睡眠や学習意欲、気力などの向上に繋がります。
調査によると、毎日朝ごはんを食べる子どもほど、「学力調査の平均正答率が高い傾向にある」(文部科学省 全国学力・学習状況調査)、「体力テストの結果もよい」(文部科学省 体力運動能力調査)など、朝ごはんの大切さはデータにもはっきりと表れています。
