カカオをカルチャーに。

2022/3/10

ガナッシュとは?生チョコやトリュフとの違いや分離する原因と対処方法

pixta_28526754_M.jpg

チョコレートと生クリームを混ぜ合わせて作るガナッシュは、なめらかな口どけが人気。生チョコレートやボンボンショコラ、トリュフなどにも使われています。本記事では、さまざまなチョコレート製品で使われる重要な素材のガナッシュの特徴や作り方、そして作るときに注意したい点などを紹介します。

ガナッシュとは

ガナッシュは、チョコレートをベースに加温した生クリームを混ぜ合わせて乳化させ、なめらかなクリーム状に仕上げたものです。ボンボンショコラの中身(センター)のほか、生チョコレートや、ケーキの生地にサンドしたりするなど、様々な製品の材料にもなります。ガナッシュの仕上がりが商品のおいしさに影響します。 ガナッシュの名前の由来は諸説あるようです。ある説によれば、19世紀に菓子店の見習いが、沸騰したミルクを誤って板チョコレートの入った容器にひっくり返してしまい、怒ったオーナーが見習いを「間抜け(ガナッシュ)!」と罵倒しました。それでも、それを使えないかと混ぜ続けたところ、ふんわりとなめらかな味わいになったというのがガナッシュの由来とのこと。また、フランス南西部ではganacherは「ぬかるみを難儀して歩く」という意味があり、そこから由来するという説もあります。 1850年頃パリの菓子屋Siraudin(シロダン)が考案したとも言われています。

生チョコレート、ボンボンショコラ、トリュフとの違いは?

ガナッシュが用いられる代表的なチョコレート製品に、生チョコレート、ボンボンショコラ、トリュフがあります。では、ガナッシュとそれらの製品はどのように違うのでしょうか。ここでは、ガナッシュと他のチョコレート製品との関連性や違いを解説します。

生チョコレート

shutterstock_2041196432.jpg

生チョコレートは、液状のガナッシュを冷やして固形化したものです。つまりガナッシュを固めたものですので、ガナッシュと生チョコレートはほぼ同じものと言えるでしょう。多くはひと口サイズの四角い立体に切り分けられ、ココアパウダーや粉糖などをまぶして仕上げます。 生チョコレートとして販売するための日本独自の規約(チョコレート類の表示に関する公正競争規約)が定められています。家庭での手作りについては問題ありませんが、生チョコレートと明記して販売する場合は、ガナッシュの配合に注意する必要があります。

※関連ページ:生チョコレートは材料2つでできる⁉賞味期限や保管方法、レシピも紹介

ボンボンショコラ

pixta_60918112_M.jpg

ボンボンショコラはひと口サイズのチョコレートの総称で、一般的には中身(センター)をシェルやチョコレートで覆った構造になっています。この中身に用いられる代表的な素材がガナッシュです。ガナッシュ単体だと日持ちは比較的短いですが、チョコレートで覆うことで保存性が高まります。ガナッシュはボンボンショコラの中身となることが多いですが、それに限らず、ガナッシュにフルーツのピューレやアルコール、スパイスなどを加えることも多く、バリエーション豊富な味わいが楽しめます。

※関連ページ:ボンボンショコラとは「ひと口サイズのチョコレート」。定義や歴史、中身の種類も

トリュフ

shutterstock_1283670298.jpg

トリュフはボンボンショコラのうち球形をしているものを指します。ボンボンショコラの代表的な種類の1つで、世界の三大珍味であるキノコのトリュフに色や形が似ていることからこの名前が付きました。 ガナッシュを丸く絞り出し、冷やし固めた後にココアパウダーや粉糖をまぶしたり、チョコレートでコーティングしたものがトリュフです。 プレーンな味わいのほか、ガナッシュにシャンパンや日本酒などのアルコールや、キャラメルなどを加えたトリュフもあり、様々な種類が販売されています。

ガナッシュの作り方

ここでは、ご家庭でも簡単にできるガナッシュの基本的な作り方を紹介します。基本的な配合として、チョコレート:生クリームは3:1~1:1と覚えておくと便利です。

<材料>
ダークチョコレート(カカオ分60~70%くらい)100g
生クリーム100cc

<作り方>
① ボウルの中に刻んだチョコレートを入れる。
② 生クリームを沸騰直前まで加熱し、①に流し入れる。すぐにかき混ぜずに少しおくとチョコレートがとける。
③ ゴムベラやホイッパーでかき混ぜ全体を均一にする。チョコレートが完全に生クリームと乳化し、なめらかなクリーム状になれば完成。

ガナッシュが分離する原因

ガナッシュを作るとき、分離してしまうなどなめらかな仕上がりにならず失敗してしまうことがあります。これは、チョコレートと生クリームがうまく乳化できていないことが原因です。ここではガナッシュの分離について解説します。

チョコレートが十分にとけていない

刻んだチョコレートに温めた生クリームを混ぜ合わせるタイミングで、2つの失敗が考えられます。1つは、熱い生クリームを加えたあとに焦って早く混ぜると、チョコレートが十分にとけずに残ることがあります。2つ目は、加えた生クリームの温度が低く、チョコレートが十分にとけなかったことが原因です。こうした場合は、ボウル全体を少し温めてチョコレートをしっかりととかす必要があります。

混ぜ合わせ方が不十分

ガナッシュには「乳化」という作業が必要で、きちんと乳化したものはなめらかな口どけになります。本来、油と水は混じり合わず、油と酢を合わせて作るドレッシングなどで経験されたことがある方も多いと思います。油脂がベースのチョコレートと、水がベースの生クリームは、単に混ぜ合わせるだけだと分離してしまうのです。少し難しい説明になりますが、生クリームの水分の中に、チョコレートの油脂(ココアバター)が細かい粒子状で分散している状態が「乳化」という構造で、それを作り出すためには温めた生クリームとチョコレートをしっかりと混ぜ合わせることが必要です。混ぜ方が不十分だと乳化されずに分離した状態になることがあります。

生クリームの分量(水分量)

混ぜ合わせる生クリームの分量も、良い状態のガナッシュを作るのに重要なポイントです。鍋に入れて加熱させる際に、蒸発したり、鍋に残ってしまったり、チョコレートに加える生クリームの量が減少してしまうことがあります。これにより、乳化に必要な水分が不足してしまい、結果としてぼそぼそになって失敗することがあります。もし、加える水分が足りない場合は、温めた生クリームを少量加えて混ぜることで、分離した状態がなめらかになります。 プロの職人は、鍋やボウルに付いた生クリームも全てゴムベラできれいにこそぎ取り、加えています。細かい工程を大事にすることで、上手にガナッシュを作ることができます。

分離したガナッシュの対処法

ガナッシュが分離してしまった時、必ずしも一から作り直しが必要なわけではありません。分離した原因に合わせた対応をすることで状態が改善し、なめらかなガナッシュを作ることができます。そのためには、失敗の原因をまずは把握することが必要です。

チョコレートがとけていない場合

ボウル全体を少し温め、きちんとチョコレートをとかしてから混ぜましょう。

混ぜ合わせ方が不十分な場合

生クリームとチョコレートをしっかりと混ぜることが必要です。尚、混ぜる際、ホイッパーではなく電動のスティック型ミキサーやフードプロセッサーを使用すると、手で混ぜるよりも強い力で攪拌でき、しっかりした乳化状態を作ることができます。プロの職人もそうした機械を活用することがあります。

生クリームの分量(水分量)が少ない場合

乳化に必要な水分を加える必要があります。いきなり冷たい生クリームを加えるとチョコレートの油脂が固化しますので、必ず温めてから少量ずつ追加し、様子を見ながら混ぜていきましょう。それにより状態が改善します。

ガナッシュの特性を知って美味しく食べよう

ガナッシュのなめらかな口どけは、生クリームとチョコレートを適切に混ぜ合わせることで生まれます。そのためには、ガナッシュに使用する原材料の特性や、乳化について把握することがポイントになります。ガナッシュの作り方を正しく知ることで、ガナッシュを使っている様々なチョコレート製品を食べる際に、より美味しく楽しむことができるでしょう。

Hello, Chocolate 公式SNS

最新情報やトレンド情報など発信します!

  • チュコレート検定