基礎知識
カカオはフルーツ!?カカオの生態を理解すると、チョコレートがもっと楽しくなる!「神奈川県立大船フラワーセンターイベント」レポート
2022/06/21
目 次
チョコレートと言えば、「明治ミルクチョコレート(通称・ミルチ)」でもおなじみの"板チョコ"がもっとも親しまれた姿。多くの人に愛されているチョコレートですが、そのもととなる「カカオ」について、みなさん はどれくらい知っていますか?そもそもカカオとはどんな植物で、どんな工程を経てチョコレートになっているのか...原料を知ればチョコレートのおいしさ もひとしおかもしれません。今回はチョコレートのもととなるカカオのことをもっと知ってもらおうと、「神奈川県立大船フラワーセンター」で行ったイベントについてご紹介します。
■カカオについて知ることで、チョコレートをより深く楽しんでほしい
季節ごとにきれいな花が咲き誇り、日本の植物はもちろん、南国の植物も数多く管理されている神奈川県立大船フラワーセンター。ゴールデンウイーク最終日の2022年5月8日(日)、この場所で、「カカオはフルーツ!?カカオの生態を理解すると、チョコレートがもっと楽しくなる!」をテーマにしたイベントが開催されました。
今回のイベントでお話したことは、大きく分けて3つ。「カカオ・チョコレートの基礎知識」と題してカカオの生態を紹介すること、カカオのフルーツとしての魅力を実際に味わってもらう「カカオはフルーツ?」、そして最後に「チョコレートテイスティング」となっています。加えて、最近話題のSDGsについて、明治の取り組みをお話させていただきました。
■カカオ・チョコレートの基礎知識
最初にお話しするのは、カカオの生態について。今回のイベントの講師 は、チョコレートの伝道師であり、実際に現地のカカオ農園にも視察に行った経験を持つ須田彩歌。
カカオ農園視察時の写真を交えながら、カカオの生態系について紹介しました。チョコレートになるまでの原料加工の工程や、カカオの実についてはもちろん、カカオの花や、カカオの受粉の仕組み、直射日光に弱いカカオを守るシェードツリーなど、現地に行かなければわからない情報が盛りだくさんで、参加されたみなさんも驚いていました。中でも盛り上がりを見せたのは、カカオポッド(カカオの実)割りの実演。普段なかなか目にすることのないカカオの実に興味津々のご様子でした。
■カカオってフルーツなんです!
カカオの生態系を紹介する中で、参加者のみなさんに配られたのがカカオパルプを絞ったジュース。カカオはとても大きな果実ですが、チョコレートに使われるカカオ豆はそのごく一部。その他のカカオの殻や果肉などが、どう使われているかを紹介する一環として提供されました。
乳白色で少しドロリとした質感のカカオパルプジュースですが、飲んでみると、パイナッブルやキウイのようなフルーティで甘酸っぱい味が口の中に広がります。まさにカカオがフルーツということを実感できる体験でした。
また、チョコレートのイメージや見た目からは想像もつかない味に、参加者のみなさん驚くとともに、「おいしい...!」という声が上がっていました。
カカオの品種によってチョコレートの味わいに違いが出るように、果肉であるカカオパルプを使ったジュースも味わいが変わってくるそう。現地では、このパルプジュースを発酵させたお酒などもあるそうです。
■チョコレートテイスティング
カカオの生態を理解したところで、最後はチョコレートのテイスティング。今回は、「明治 ザ・チョコレート」の各フレーバーを詰め合わせた限定のパッケージでテイスティングを行いました。
実際にテイスティングを行ったのは、アーモンドなどナッツ系の香りが特長の「明治 ザ・チョコレートベネズエラカカオ70」と、柑橘系 の香りが特徴的な「明治 ザ・チョコレートブラジルカカオ70」の2種類。カカオの生態を知った後だと、味わいの違いがより明確に感じられるのか、「全然違う...」という感嘆の声が上がっていました。
チョコレートを作るにあたって、カカオから一貫して製造する"BEAN to BAR"という考え方が昨今広がっていますが、明治ではそれだけではなく、TREE to BEAN、さらにはFARM to TREEという、カカオ農園自体の管理から携わることで、カカオ豆の品質を引き出す生産スタイルを作り出し、より質の高いチョコレートを生み出すことを実践しています。世界各地、さまざまな産地で収穫されたカカオの味わいをぜひ味わってみてください。
■カカオを通してSDGsを一緒に考えよう!
須田によるカカオの生態についての講演の次は、カカオマーケティング部の木原純が榎本園長とともに植物とカカオとSDGsをテーマに、今後みなさんと一緒に学んでいくか?をディスカッションしました。
SDGsとはSustainable Development Goalsの略で、持続可能な開発目標のこと。自然環境保護はもちろん、貧困問題や人権問題など世界が抱える幅広い課題の解決を目指しています。明治と関連の深い、おいしいチョコレートを生み出すカカオ農園もSDGsの達成につながる課題を抱えています。
おいしいチョコレートをずっとみなさんに提供していくためにも、世界が抱える問題はけして他人事ではありません。チョコレートを食べているときには、現地の農家の方々への感謝と、現地で起きている問題について、少しだけ思いを馳せてみてください。これからイベントを通して、植物とカカオとSDGsについて、一緒に学んでいきたいと思っています!
次回のイベントもお楽しみに。
プロフィール
株式会社 明治 カカオマーケティング部 須田 彩歌
ショコラアドバイザー、ワインエキスパート
2008年:明治製菓株式会社(現・株式会社 明治)入社
カカオ・チョコレートの研究開発を担当
2015年:マーケティング部に着任
100%ChocolateCafe.の商品企画開発を担当
2018年:Hello,Chocolate講師を担当
株式会社 明治 カカオマーケティング部 木原 純
2001年:明治製菓株式会社(現・株式会社 明治)入社
菓子・食品・健康食品の営業担当を経て本社マーケティング関係部署に異動
2014年:チョコレート関係のブランドマネージャーに着任
きのこたけのこ国民総選挙などを担当
現在、スローガン「ひらけ、カカオ。」のもとサステナビリティの取組を推進中
ブランドサイトはこちら
・神奈川県立大船フラワーセンター:https://www.fcofuna-kanagawa.jp/
・Hello, Chocolate:https://www.meiji.co.jp/hello-chocolate/
・チョコレート検定:https://www.kentei-uketsuke.com/chocolate/