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ボンボンショコラとは「ひと口サイズのチョコレート」。定義や歴史、中身の種類も

ボンボンショコラとは「ひと口サイズのチョコレート」。定義や歴史、中身の種類も

ひと口サイズのチョコレートを指すボンボンショコラ。チョコレートでコーティングされた中身は、ガナッシュやヌガーなど様々な種類があり、いろいろな味わいが楽しめるのが魅力です。この記事では、ボンボンショコラについて、歴史や製法、中身の種類、ボンボンショコラの仲間について紹介します。

ボンボンショコラとは?

ボンボンショコラといえば、お酒の入ったウィスキーボンボンを連想する人も多いかもしれません。これもボンボンショコラの種類のひとつですが、それだけではない様々な種類のボンボンショコラが存在します。まずは、ボンボンショコラの定義や歴史、チョコレートの構造について解説します。

ボンボンショコラの定義は「ひと口サイズのチョコレート」

ボンボンショコラとは、ひと口サイズのチョコレートの総称。ボンボンはフランス語でひと口サイズの砂糖菓子を意味します。正しいフランス語では、ボンボン・オ・ショコラですが、日本にこの言葉が入ってきたときに「ボンボンショコラ」と呼ばれるようになりました。国や地域によって異なる名称があり、ベルギーでは「プラリーヌ」、スイスのドイツ語圏では「プラリーネン」と呼ばれています。覚えておくと商品選びのヒントになりますね。

ボンボンショコラの歴史の始まりはベルギー

ボンボンショコラはベルギー生まれ。1912年、老舗のチョコレートブランド「ノイハウス」から誕生しました。スイス出身の薬剤師ジャン・ノイハウスが、1857年にベルギーのブリュッセルで菓子と薬を販売する薬店を開業、その孫にあたるジャン・ノイハウスJr.がシェルチョコレートという製法を開発し、ひと口大の粒状チョコレートを生み出しました。これはプラリーヌと名付けられ、専用の箱「バロタン」に詰めて販売されるようになります。

シェルやチョコレートで覆った構造

ボンボンショコラは、一般的には中身(センターとも言います)をシェル(チョコレート等の殻)やチョコレートで覆った構造です。中身にはガナッシュやプラリネなど様々な種類があり、チョコレートで覆うことで保存性が高まります。製法により食感にも違いが出て、味わう楽しみのひとつとなっています。

ボンボンショコラの製法

中身になるものをシェルやチョコレートで覆ったボンボンショコラ。その製法は大きく2つに分類されます。それぞれについて見ていきましょう。

シェルチョコレート製法

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先に殻(シェル)を作るベルギー生まれの古典的な製法で、ベルギー製法とも呼ばれます。型に液状チョコレートを流して逆さにし、振動させることで余分なチョコレートを落とします。型に残ったチョコレートを冷やし固めるとシェルができ、ここにガナッシュやプラリネ等の中身を流します。液状のチョコレートでフタをして、再度冷やし固めて型から外せばできあがりです。

エンローバーチョコレート製法

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エンローバーとは、チョコレートでコーティングをするための専用機械のことで、これを使い、チョコレートで薄くコーティングしたものを「エンローバーチョコレート」と呼びます。エンローブは、フランス語で覆う、包むという意味があります。シェルチョコレートは、シェルを作ってから中身を入れる製法ですが、こちらは中身にチョコレートをかけるため、ガナッシュのほかにビスケットやウェハース、ドライフルーツなどの素材もチョコレートがけすることができます。

ボンボンショコラの中身の種類

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ボンボンショコラの中身にはガナッシュやプラリネ、キャラメルなど様々なものがあります。その中から代表的な中身をいくつか紹介します。

ガナッシュ

中身の代表と言えるのがガナッシュ。刻んだチョコレートに温めた生クリームを混ぜ合わせ、なめらかなクリーム状に仕上げたものです。生クリーム以外にバターやお酒、フルーツピューレ等を加えることもあります。シェルチョコレートにはやわらかいガナッシュが詰められますが、エンローバーの場合は、固形状にしたガナッシュにチョコレートをコーティングします。

プラリネ

砂糖を煮詰めてカラメル状にした糖液を、ローストしたアーモンドやヘーゼルナッツ(または両方)にかけたもの。それを細かく砕いたものや、ローラーにかけてペースト状にしたものもプラリネと呼びます。ナッツの香ばしさと濃厚な風味が味わえます。

※関連ページ:プラリネとは?プラリネの種類、日本で購入できるプラリネで有名な海外のショコラティエも紹介

マジパン

マジパンはねっとりした食べ応えのある食感が特徴です。ローストせずに蒸した皮むきアーモンドと砂糖を1:2や2:1などの割合で一緒に挽き、ペースト状にした素材。アーモンドを増やしたものはローマジパンと呼ばれます。

キャラメル

砂糖や水あめを煮詰めたり焦がしたり、またはそれに生クリームやバターを加えて煮詰めたのがキャラメルで、ボンボンショコラの中身にはやわらかめのものを使うことが多いです。また、塩を加えた塩キャラメルや、フルーツピューレを合わせたフルーツキャラメルなど、様々な風味のキャラメルがあります。

ヌガー

ヌガーは砂糖菓子の一種です。砂糖と水、はちみつ等を低温でカラメル状に煮詰めたシロップに、ナッツやドライフルーツ等を加えて固形にしたものです。空気を含まない茶色いヌガーと、卵白やゼラチンを入れて空気を含ませた白いヌガーがあります。

バリエーション豊かな副素材

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これまで紹介した代表的な中身には、ドライフルーツやアーモンド、リキュールなどベーシックな素材が使われることが多いですが、それ以外にも、ハーブやスパイス、味噌や醤油などの調味料がガナッシュなどに使われるようになっています。海外のショコラ職人が、柚子、抹茶、山椒、わさびなど和の素材を好んで使う事例も増えてきました。また、カカオ豆そのものであるフェーブ・ド・カカオやカカオニブを食感のアクセントとして使うこともあります。ボンボンショコラの風味や食感の幅、個性がどんどん広がっていると言えるでしょう。

ボンボンショコラの仲間

ボンボンショコラはひと口サイズのチョコレートの総称で、その中には様々な種類が含まれます。ここでは、ボンボンショコラの仲間を紹介します。

トリュフ

丸い形のボンボンショコラをトリュフと呼びます。世界三大珍味であるキノコのトリュフに色と形が似ていることから、この名前がつきました。ボンボンショコラの代表的な種類の1つです。ココアや粉糖をまぶして仕上げたものが多いです。

アマンド・ショコラ

ローストしたアーモンドに、砂糖を煮詰めたカラメルをかけ、それをチョコレートで幾層にもコーティングしたものです。カリっとした食感とナッツの香ばしさにチョコレートが合わさり、シンプルながらも豊かな風味の菓子です。

オランジェット

オレンジの皮を砂糖漬けにしたものをチョコレートでコーティングしたもの。細長いものや輪切りにしたタイプがあります。近年では柚子やレモン、グレープフルーツなどバリエーションが広がっています。柑橘の種類により、ダークチョコレート以外にミルクやホワイトチョコレートを用いることもあります。

マンディアン

様々なドライフルーツやナッツをトッピングしたチョコレート。薄い円状のものが一般的ですが、最近はタブレット(板チョコレート)状のものもあります。元来トッピングは、アーモンド、ヘーゼルナッツ、干しイチジク、レーズンの4種類。これは4つの托鉢修道会の修道士の服の色にちなんでいると言われています。

バリエーション豊かなボンボンショコラで癒しの時間を

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いろいろな見た目や味わい、トッピングがあり、バリエーションが非常に豊富なボンボンショコラ。特に中身が入ったものは、中身の違いだけではなくコーティングの種類によっても食感や風味が異なり、口の中で広がる中身とのコントラストも楽しいのが魅力です。ぜひ様々な種類のボンボンショコラの中からお気に入りの1粒を見つけて、毎日の生活に癒しの時間を作りましょう。