様々なチョコレートの中でも、クランチチョコといえば、カジュアルに楽しめる商品のひとつではないでしょうか。スーパーやコンビニエンスストアで見かけたり、また、テーマパークのお土産として食べたことがある、という方もいると思います。 本記事では、身近なお菓子のクランチチョコについて、掘り下げて紹介します。
クランチチョコとは
crunch(クランチ)という英語を調べると、動詞や擬音語として「バリバリ(ガリガリ)かむ、かみ砕く、ボリボリ音を立てながら食べる」といった意味があります。ここから派生し、食感がある製菓用のトッピング素材や、混ぜ込み素材をクランチと呼ぶほか、シリアルなどの食感素材が入っているチョコレートをクランチチョコと呼んでいるのではないかと考えられます。但し、クランチチョコについて明確な定義はありません。
類似した商品として、フランス菓子には「rocher」(ロシェまたはロッシェ)というものがあります。ロシェとはフランス語で「岩」という意味で、刻んだアーモンドをチョコレートで覆い、ごつごつした形の菓子です。
(※ロシェには、ナッツ入りのメレンゲ菓子も含まれるため、チョコレートを使っていないタイプもある)
クランチチョコのバリエーションは豊富に存在
材料のバリエーション
前述のとおり、クランチチョコには食感のある素材がいろいろと使われています。コーンフレークやグラノーラなどのシリアル系、ライスパフを使ったものは、ザクザクとした食感を楽しむことができ、食べ応えがあるものが多い傾向です。
他にはフィヤンティーヌという、クレープ生地を薄く焼いたものを砕いて入れるタイプもあります。こちらはサクッと軽めの食感が楽しめるという特徴があります。その他にも、ビスケットを使ったものやあられを加えたものもあります。
副材料として、ナッツ類やフルーツ類が入ったもの、スパイスなどを加えたものなどもあり、風味のバリエーションが広がります。
チョコレートのバリエーション
また、ベースとなるチョコレートの種類もいくつかあります。ビター、ミルク、ホワイトチョコレート以外に、いちご味のチョコレートや抹茶味チョコレート、ミルクティー風味のチョコレートを使ったクランチチョコなども存在します。
形状のバリエーション
そして、形のバリエーションもいろいろ。ひとくちサイズのタイプには、丸い半球状の形やキューブ状(正方形)、3-4㎝程度の長さの長方形なども。また少し長さのあるスティックタイプなど、形状も様々です。
このようにクランチチョコには、食感のある素材や副材料、チョコレートの種類、形状といった複数の要素の掛け算で、豊富な種類ができあがります。
クランチチョコの副材料
クランチチョコに使われる副材料は多種多様。ここでは、ナッツやフルーツ、その他の素材について少し詳しく見ていきましょう。
ナッツ類
ナッツ類にはアーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、くるみ、ピーカンナッツなど種類が豊富です。使うナッツの種類やサイズにより、風味や食感が異なります。無塩タイプのナッツのほうが味の調整がしやすく、チョコレートの風味を生かしたクランチチョコになります。
フルーツ類
フルーツについては、大まかにドライフルーツとフリーズドライに分けられ、いろいろな種類がクランチチョコに使われています。
ドライフルーツは、フルーツを収穫時の形のままに乾燥させたものや、砂糖、洋酒等で漬け込んでから乾燥させるもので、レーズンやクランベリー、オレンジピール、レモンピール、柚子ピールなどがあります。チョコ生地に水分が入ると生地がもたつきやすいので、ドライフルーツを入れたい場合は、水分が少なめの物を選びましょう。
フリーズドライは凍結乾燥のことで、-30~-40℃で急速凍結した後、減圧して真空にして水分を飛ばし乾燥させたもの。水分2%程度以下の乾燥食品になります。鮮やかな色合いが特徴で、いちごやラズベリー、バナナ、マンゴーなどがあります。サクッとした食感が特徴ですが、フルーツの種類やフルーツのカットサイズによって、楽しめる食感が異なります。
あられ、その他和素材系
ユニークな素材としては、あられや芋けんぴ、あずきなど和の素材を使った商品もあります。クランチチョコには特に制約や定義がないからこそ、自由な発想で様々な素材を使うことが可能。チョコレートに和の素材を使うことで、和洋折衷の新しいおいしさや楽しさが広がります。
ナッツを使ったクランチチョコのレシピ
次に、家庭でも簡単に作れるクランチチョコのレシピを紹介します。もし同じ材料が手に入らない場合は、チョコレートの種類を変えたり、ナッツの種類を変えたり、コーンフレークをビスケットに変えたりするなどアレンジしても大丈夫です。
材料(8~9㎝角のタッパー1個分)
・meijiミルクチョコレート 50g
・コーンフレーク 20g
・くるみ(ロースト済み) 10g
・アーモンド(ロースト済み) 10g
作り方
①タッパーにサランラップを敷いておく。
②くるみ、アーモンドは粗めに刻む。(細かく刻むと食感が楽しめないので、7~8㎜程度に刻む)
コーンフレークはビニール袋に入れて上から軽く手で押して粗く砕く。
③ミルクチョコレートをひと口サイズくらいに割り、耐熱容器に入れ、ラップをせずに電子レンジ600Wで30秒加熱する。
ゴムベラで良く混ぜて、また30秒加熱して混ぜる。(とけ方が足りなければ10秒ずつ追加し、良く混ぜる。)
※きれいに仕上げたい場合は、テンパリングをする。
テンパリングについてはこちら
チョコレートのテンパリングとは?失敗による影響と成功のコツ
④とけた③に②のナッツ類とコーンフレークを加え、ゴムベラで全体を混ぜる。
チョコレートと具材が混ざったらタッパーに入れ、平らにならして冷蔵庫で1時間ほど冷やす。
⑤固まったら好みの大きさにカットしてできあがり!
スティック状にカットしたり、ひとくちサイズにしたり、お好みのサイズで仕上げましょう。
まとめ
食感の楽しさと、味のバリエーションの豊富さが魅力のクランチチョコ。自分でも簡単に作れるので、チョコレートの種類や、加える具材の組み合わせで、オリジナリティが出せるのも嬉しいですね。お友達や家族へのちょっとしたプレゼントにも喜ばれること間違いなし、です。
手作りの他、コンビニで身近に買えるものからチョコレート専門店やテーマパークのお土産まで、個性豊かなクランチチョコの中から、ぜひ自分好みを探してみてください!