第3回 運動×たんぱく質で“筋肉”をつけよう!

筋肉をつけるための“インターバル速歩”で、若返り!

筋肉をつける、または維持するために有効なトレーニングは、マシンやダンベルなどを使用して、筋肉に高い負荷を与えて筋肥大を引き起こすことを目的としたレジスタンス運動があります。これは個人の最大収縮筋力を測定し、その80%以上の運動強度を一定期間負荷するもので、3ヶ月程度の実施で約10%の筋肉量アップが期待できます。

また、人間の筋肉で最も効率的に増加が期待できる部分が、臀部や大腿部などの下肢筋肉です。この部分の筋肉を鍛えるにはスクワットなども有効ですが、このような高い負荷をともなうレジスタントトレーニングでは、あまり面白くもないし、長続きできないというのが人情でしょう。

そこでお薦めしたいのがインターバル速歩というトレーニング法です。インターバル速歩とは、最大歩行速度の70%の速歩3分間と、ゆっくりとした歩き3分間を1セットとして、1日5セット繰り返すトレーニング法です。私たちは、このトレーニングを5ヶ月間続けることで筋肉と持久力が10%アップしたというデータを得ています。初めに述べたように、30歳以降は10歳年をとるごとに5〜10%ずつ筋肉が減少します。つまり、このトレーニングを行うと、いうなれば「10歳の若返り効果」をわずか5ヶ月間で得られるのです。

インターバル速歩:ゆっくりとした歩き3分+速歩3分を5セット繰り返す

BCAAが豊富でおいしい牛乳・乳製品は筋肉作りに最適!

筋肉作りにおいて欠かせないのが分岐鎖アミノ酸(以下BCAA)の存在です。BCAAとは、体内で合成されない9種類の必須アミノ酸の中のバリン、ロイシン、イソロイシンの3つを総称したものです。
筋肉を構成している必須アミノ酸の約35〜40%がこのBCAAといわれ、筋肉のたんぱく質分解を抑制し、さらに筋肉のたんぱく質合成を促進するという働きもあり、筋肉を維持する上で大切なアミノ酸です。つまり、BCAAは、筋肉の維持・増加のキーとなるアミノ酸なのです。
食品に含まれるBCAAの含量は、食品によって大きく異なりますので、筋肉を効率よくつけたい場合にはBCAA含量が高いたんぱく質を選んでとることが重要です。
そこで注目したいのは、牛乳・乳製品のパワーです。牛乳、乳製品の中に含まれるたんぱく質にはBCAAが多く含まれています。とくに牛乳を原料としているヨーグルトやチーズでは、乳酸菌の働きでたんぱく質の一部がアミノ酸に分解されているので、さらに消化・吸収されやすい形になっています。
牛乳・乳製品は手軽に毎日とれ、調理してもおいしく食べられるので、筋肉作りには欠かせない食品なのです。