
普段何気なく飲んでいるココアドリンクですが、「ココア」と「カカオ」の違いはご存じですか?実はこの2つは、別の原料ではなく同じカカオ豆が原材料で、加工の段階や用途によって呼び分けられている言葉です。 この記事では、ココアとカカオの違いに加え、純ココアと調整ココアの違いや、カカオのおいしさをより深く楽しむための基礎知識をわかりやすく解説します。
ココアとカカオの違いとは
ココアとはカカオの別称
ココア(Cocoa)とカカオ(Cacao)、響きは似ているけれど、違うもの?と思ってしまいますよね。カカオはメソアメリカ(メキシコの南半分からグアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、ホンジュラスの西半分一帯でマヤ文化、アステカ文化などが栄えた地)文明に起源をもつ言葉で、カカオの木の学名は「テオブロマ・カカオ」です。カカオがヨーロッパに渡ったときに、訛ってココアになったと言われています。
厳密な定義はないのですが、原料の豆を表すときや加工度の低いもの(カカオマスなど)はカカオ、原料のカカオを加工したもの(ココアバター、ココアパウダー)はココアとされることが多いです。
ココアの製造工程

ココアは一般的に図のような工程を経て、製造されます。ココアの製造工程でチョコレートの製造工程と大きく違うところは、「アルカリ処理」と「圧搾」になります。カカオ豆から取り出したカカオニブ(胚乳部)は、マイルドな味、深みのある色を出すためにアルカリ処理が行われますが、この処理をしないココアもあります。アルカリ処理によるpHや水分、ロースト温度・時間をコントロールすることで、幅広い色調を作ることが可能です。
また、圧搾(ココアバターの分離)工程では、カカオマスに圧力をかけ、ココアバターを絞り出します。元々カカオ豆に55%ほどあるココアバターが8~24%ほどになります。残った固形状のものはココアケーキと呼ばれ、それを細かく粉砕したものがココアパウダーです。これらの工程により、湯などとの混合が容易になります。
純ココアと調整ココアの違い
チョコレートの規格基準を定めた規約上では、一般にココアと呼ばれるものには、ココアパウダーと調整ココアパウダーの2種類あります。「純ココア」や「ピュアココア」と呼ばれるものは、ココアバターが全重量の22%以上、水分が7%以下の「ココアパウダー」で、バニラ系香料以外のものを含まないものに限定されています。洋菓子の原料にも用いられます。調整ココアとは、純ココアに糖類、乳製品、麦芽、ナッツなどを加えて手軽に飲みやすくしたものです。
ココアドリンクの作り方(純ココアと調整ココアの違い)
調整ココアはお湯でとくだけでココアドリンクが出来上がります。ココアを手軽に飲みたい時は調整ココアが便利です。
純ココアを使ったココアドリンクは、ひと手間が必要です。鍋にココアパウダーと砂糖と少量の水を加えてペースト状になるまで練ったところに、別の鍋で温めた牛乳を混ぜ合わせることでココアドリンクが完成します。
まとめ
ココアとカカオは別物のように思われがちですが、実際には同じカカオ豆を原料とし、加工の段階や用途によって呼び分けられている言葉です。
一般的に、原料の豆や加工度の低い状態を「カカオ」、そのカカオを加工し、飲みやすくした製品を「ココア」と呼ぶことが多くなっています。
また、ココアには「純ココア」と「調整ココア」があり、原材料や製造工程、作り方に違いがあります。手軽さを重視するなら調整ココア、素材本来の風味やアレンジを楽しみたいなら純ココアと、目的やシーンに合わせて選ぶことで、ココアドリンクの楽しみ方は大きく広がります。
さらに、カカオのコクや香りをより濃厚に味わいたい場合には、チョコレートそのものを使ったホットチョコレートという選択肢もあります。
原料や製法の違いを知ったうえで、カカオの奥深いおいしさを、より自分好みに楽しみましょう。









