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マダガスカルカカオを味わえる!シェフへのインタビュー

マダガスカルカカオを味わえる!シェフへのインタビュー

カカオ農家を支援する活動が世界のカカオ産地で行われています。メイジ・カカオ・サポート(MCS)は、株式会社 明治が2006年に始めた独自の「カカオ農家支援活動」。その活動と連動してJICA(国際協力機構)と共にマダガスカル共和国のカカオ農園の支援および明治独自のカカオ豆開発を2019年から5年7ヶ月に渡り行ってきました。 (株)明治では、2026年バレンタインに向けてマダガスカルカカオを使った新しいチョコレートをリリースします。本記事では、それを使った商品と、シェフやショコラティエ、パティシエの方々についてご紹介します。

マダガスカルカカオのチョコレートはどんなチョコレート?

2019年より、MCS(メイジ・カカオ・サポート)の活動と連動してJICA(国際協力機構)と共にマダガスカル共和国のカカオ農園の支援および明治独自のカカオ豆開発を行ってきました。マダガスカルカカオのサンビラーノ川流域の農家100軒以上のカカオ豆を評価、優秀なカカオを選定し、発酵箱や乾燥場所等を無償提供しながら、最適な発酵法の開発と技術導入を行ってきました。そうした取り組みで支援したマダガスカル産カカオのチョコレートを新たに発売することになったのです。

マダガスカル産カカオは赤いフルーツやオレンジの香り、酸味があり、とても華やかな風味が特徴。日本人には馴染みがないかもしれませんが、欧州では多くのパティシエに採用されているカカオ産地です。


各シェフ、ショコラティエ、パティシエの方々へのインタビュー

Taisuke Endo(タイスケ エンドウ)/テリーヌクッキーサンド

シェフ 遠藤泰介氏

調理師学校を卒業後、イタリアンレストランで料理人として仕事を始めた後、パティシエの世界に入る。日本にてピエールエルメ イクスピアリサロンドテにてスーシェフ、ザペニンシュラ東京にてショコラ部門シェフドパルティエを経験し、2018年にパティスリーカメリアのオープニングシェフに就任。退社し、2022年に渡仏。アルザス ルレデセール パティスリーカムにて従事し、フランス国内のパティスリーで研修を積み帰国。2024年6月、自身のお店であるTAISUKE ENDOが学芸大学前にオープン。

Q1:明治のマダガスカルカカオのチョコレートを使おうと思った理由は何でしょうか?

遠藤:捥ぎたての果実を食べているような香りとフレッシュさが大変気に入り、使用しようと思いました。

Q2:マダガスカルカカオのチョコレートを使った今回のメニューや商品の特長、味の組み立て、その他こだわりなどがあれば教えてください。

遠藤:サロン・デュ・ショコラ東京内で明治さんとのコラボレーション商品として、「テリーヌクッキーサンド」を作りました。滑らかなマダガスカル産カカオのテリーヌにサク、ホロっ食感のショコラのサブレとエピス(スパイス)を利かせたサブレでサンドして、私の大好きな組み合わせであるフランボワーズの種入りコンフィチュールを合わせて仕上げました。奥行のあるカカオの香りを十分に感じて頂ける逸品になっております。

Q3:マダガスカルカカオのチョコレートの特長や魅力、他のチョコレートと違う点などがあれば教えてください。

遠藤:カカオの存在感と熟したベリーのような魅惑の香りが特徴的だと思っております。他には出せない奥行が素材ならではの良さを感じて頂けると思います。

MONT-NOM(モンノン)/テリーヌサンド

パティシエ/臼谷桃子氏

1997年生まれ。神奈川県出身。町田製菓卒業後、都内パティスリーで5年間パティシエとして勤務。その後、2022年9月自由ヶ丘MONT-NOMに創業メンバーとして参画。

約2年後にチーフパティシエに就任。

Q1:マダガスカルカカオのチョコレートを使おうと思った理由は何でしょうか?

臼谷:試食をしてみて、くちどけがなめらかでカカオの香りが豊かで様々なお菓子と組み合わせることができるかなと思ったからです。

Q2:今回の商品の特長、味の組み立て、その他こだわりなどがあれば教えてください。

臼谷:今回はテリーヌでしたのでくちどけの良さと香りが引き立つように、サブレとフランボワーズのメレンゲを合わせました。サブレは薄めに焼くことで食べたときに、サクサクのメレンゲ、テリーヌ、サブレが一体感が出るように工夫しました。

Q3:マダガスカルのチョコレートが他のチョコレートと違う点などはありますか?またそれを特に商品に生かした点は?

臼谷:特徴は、なめらかな口溶けとカカオ本来の香りや酸味、華やかな味わいです。

サブレのカカオ感を抑えることで香りがより引き立つようにしました。マダガスカルカカオの味わいとフランボワーズの酸味の相性が良かったのでサクサクのメレンゲにして食感も楽しめるようにしました。


Restaurant Air(レストラン エール)/マダガスカルショコラと黄金梅のマシュマロ

シェフ 山本英男氏

1980年東京都出身

22歳で松濤「シェ松尾 青山サロン」でキャリアをスタート。都内と神奈川県内のレストラン数軒で修行を積んだのち、28歳で恵比寿「ビストロ間」の立ち上げに参加し、オープン2年目でシェフに就任する。2015年、「エール」のオープンに際し、シェフに就任。

Q1:今回、マダガスカルカカオのチョコレートを使おうと思った理由を教えてください。

山本:私達のレストランではオープンした時から食材として頂いた命に感謝をし全てを使い尽くす、なるべく使い捨てにならないものを使いゴミをなるべく出さない等の取り組みをしてきました。その様にしていた中でサスティナブル、SDGsに特化した料理の専門書にも載りました。それよりもだいぶ前から、MCSなどSDGsに取り組んでチョコレートの製造をされている明治さんに光栄にもお声をかけて頂いたという流れです。

Q2:どんな商品を作られたのでしょうか?商品の特長、その他こだわりなどがあれば教えてください。

山本:「マダガスカルショコラと黄金梅のマシュマロ」を作りました。福井県で 「新平太夫」を樹上で完熟させ、自然落下した梅のうち、「良品」と呼ばれる最高評価を与えられたものだけを「黄金の梅」と呼びます。通常の青梅の収穫期間が1ヶ月間であるのに対し、黄金の梅の収穫期間は3日間という短期間。また一般的な青梅とは違い、黄金の梅は完熟した梅であるため、とても傷つきやすく、収穫と選別は全て農家さんの手作業で行われます。一般的に流通することが少なく、他の梅にはない桃や杏のようなフルーティで芳醇な香りを持つ黄金の梅は、非常に希少性が高い梅です。福井県を代表する食材なのでこちらをチョイスし、マシュマロに仕立てました。

Q3:マダガスカルのチョコレートが他のチョコレートと違う点や、それを特に商品に生かした点はありますか?

山本:鼻を抜けるフルーティな香りは他のチョコレートとは一線を画すと思っております。

程よい酸味のある味わいはもちろんの事、この特徴的な香りをいかすにはどの食材を組み合わせしようかと考えました。黄金梅は甘酸っぱい味わいで、マダガスカルチョコレートの香りに邪魔をしないで寄り添う、マリアージュできる食材と思い、この組み合わせにしました。


まとめ

カカオ産地により異なる個性があるのがチョコレートの魅力。マダガスカルならではのフルーティな香りや味わい、華やかさを生かし、それぞれのシェフの感性で新しい商品が誕生しました。

(株)明治が数年かけて現地の農家の方々と共に育て、品質を磨いてきたマダガスカルカカオ。今後いろいろなスイーツを通して楽しんでいただければと思います。見かけたらぜひ試してみてください!

平田早苗
平田早苗

管理栄養士、スイーツプランナー、ショコラコンシェルジュ®

大学卒業後、洋菓子関連の会社に入社し販売や商品開発に携わる。
その後2007年に独立、商品企画開発や店舗開発等のマーケティング、経営面でのアドバイスなど、スイーツやチョコレートのコンサルタントとして幅広く活動。2008年以降、サロン・デュ・ショコラ・パリをはじめ、世界各国のスイーツやチョコレート市場の調査を行うほか、カカオ産地も訪問。
ウイスキーとチョコレートが好きで、カルチャースクー等でショコラとウイスキーのマリアージュセミナーを多数実施。ウイスキー専門誌「ウイスキーガロア」のテイスターを務めるほか、日本で初となるスピリッツのコンペティションTWSC(東京ウイスキー&スピリッツコンペティション)の審査員も務める。

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