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低栄養について
低栄養とは?
「体重がなんだか減ってきた」「風邪にかかりやすい」「体力が落ちてきた」そんな方は要注意。年齢のせいだと思っていませんか。病気などが背景にある場合もありますが、実は「低栄養」が原因の場合も。
詳しく学んでみましょう。
そもそも、「低栄養」とはどういう状態をいうのでしょうか? 低栄養になるとどういう症状が起こるのかを知っておきましょう。
「この時代に低栄養なんて…」と思っていませんか?
「低栄養」とは、エネルギーとたんぱく質が欠乏し、健康な体を維持するために必要な栄養素が足りない状態をいいます。高齢になると、ものをうまく食べられなくなったり、消化機能が落ちたりすることで、栄養や水分を十分に摂れなくなることがあるため、低栄養に注意が必要なのです。
高齢者の低栄養にはこんな危険が!
高齢になると、若いころより体の筋肉や水分が減ってきます。そのため、低栄養になると、下記に示したような症状が起こりやすくなります。肥満がよくないことは多くの人に知られていますが、実は、肥満の人よりやせた人のほうが死亡率が高い傾向があることも報告されています。
- 認知機能低下
- 気力がなくなる
- 免疫力や体力の低下
- 病気にかかりやすい
- 筋肉量や筋力の低下
- 骨量減少
- 骨折の危険増
BMI値と死亡率との関係
肥満による死亡率より
やせによる死亡率の方が高い
(BMI23.0-24.9の死亡率を1とした場合の比較)
中期男女におけるBMIと死亡率との関連、2002、独立行政法人国立がん研究センターによる多目的コホート研究HPより
https://epi.ncc.go.jp/jphc/
体重変化、BMI、血清アルブミン値に注意!
低栄養でも自覚症状がないことも多く、本人も周囲も気づきにくいことがあります。健康診断を受けたら、体重の変化やBMI(体格指数)、血清アルブミン値にも注意しましょう。血清アルブミン値は、高齢者の栄養状態を評価する目安になります。
BMIによる低栄養のチェック
BMI(体格指数)は、「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))で求めることができます。下に自分の身長と体重を入力して確認してみましょう。
BMIを簡単チェック!
あなたの身長・体重を入力してください。
身長
cm体重
kg
あなたのBMIは00.0です
参考文献
- *1)「 体力科学」vol.54,No.1,2005:地域在宅高齢者における低栄養と健康状態および体力との関連(權ら)
- *2)『 高齢者の栄養管理』細谷憲政監修・杉山みち子他著 2005年(日本医療企画)
- *3)『 在宅での栄養ケアのすすめかた』全国在宅訪問栄養食事指導研究会編集 2008年(日本医療企画)
- *4)「 臨床栄養」vol.118,No.6,2011.5,臨時増刊:病院・施設・在宅を結ぶ高齢者の栄養ケア(医歯薬出版)
- *5)「 介護予防マニュアル(改訂版)」より「栄養改善マニュアル」平成24年3月(厚生労働省)
- *6)「 健康日本2(1 第二次)」(厚生労働省)
- *7)「 日本公衆衛生雑誌」vol.55,No.7,2008:低栄養と介護保険認定・死亡リスクに関するコホート研究(東口ら)
- *8)『 健康長寿診療ハンドブック』日本老年医学会編集 2011年(メジカルビュー社)
- *9)『 低栄養予防ハンドブック』熊谷修監修 2004年(地域ケア政策ネットワーク)
- *10)『 サクセスフルエイジングをめざして』東京都老人総合研究所(現東京都健康長寿医療センター)2005年第2版
- *11)『フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント』一般社団法人日本老年医学会 2014年
- *12)『Timed Up & Go Test (TUG)について』一般社団法人日本運動器科学会 藤野整形外科医院院長 藤野圭司