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低栄養について
低栄養とフレイル予防の取り組み
高齢になって活動や筋力が低下する「フレイル」。食事や運動などで、低栄養からフレイルに至るのを予防する取り組みについて、ご紹介します。
フレイルを予防するための取り組み
愛知県にある足助病院で、栄養調整食品を継続的に摂取し、積極的に体を動かすことで、フレイルの状態から健康な状態に改善した症例が報告されています。
【Aさん・男性(90代)の症例】
栄養調整食品を12週間摂り、近所を散歩するなど積極的に体を動かすようにしたところ、栄養状態の目安となる血清アルブミン値が上昇し、運動機能の目安となるタイムアップアンドゴーテスト※の時間短縮もみられました。
【Bさん・女性(80代)の症例】
栄養調整食品を12週間摂り、畑の草取りをしたり、掃除や洗濯などの家事に励むなどして体を動かすように。その結果、血清アルブミン値や筋肉量がアップし、タイムアップアンドゴーテストでも向上がみられました。
※タイムアップアンドゴーテスト参考*12とは、いすに座った状態から立ち上がり、3m歩いて折り返してから再びいすに座るまでの時間を測定するテストです。
参考文献
- *1)「 体力科学」vol.54,No.1,2005:地域在宅高齢者における低栄養と健康状態および体力との関連(權ら)
- *2)『 高齢者の栄養管理』細谷憲政監修・杉山みち子他著 2005年(日本医療企画)
- *3)『 在宅での栄養ケアのすすめかた』全国在宅訪問栄養食事指導研究会編集 2008年(日本医療企画)
- *4)「 臨床栄養」vol.118,No.6,2011.5,臨時増刊:病院・施設・在宅を結ぶ高齢者の栄養ケア(医歯薬出版)
- *5)「 介護予防マニュアル(改訂版)」より「栄養改善マニュアル」平成24年3月(厚生労働省)
- *6)「 健康日本2(1 第二次)」(厚生労働省)
- *7)「 日本公衆衛生雑誌」vol.55,No.7,2008:低栄養と介護保険認定・死亡リスクに関するコホート研究(東口ら)
- *8)『 健康長寿診療ハンドブック』日本老年医学会編集 2011年(メジカルビュー社)
- *9)『 低栄養予防ハンドブック』熊谷修監修 2004年(地域ケア政策ネットワーク)
- *10)『 サクセスフルエイジングをめざして』東京都老人総合研究所(現東京都健康長寿医療センター)2005年第2版
- *11)『フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント』一般社団法人日本老年医学会 2014年
- *12)『Timed Up & Go Test (TUG)について』一般社団法人日本運動器科学会 藤野整形外科医院院長 藤野圭司