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食べる力(噛む・飲み込む力)の低下チェック

食べる力(噛む・飲み込む力)の低下チェック

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加齢により、ものを食べるために必要な「噛む力」や「飲み込む力」が衰えることで低栄養につながります。まずは、自分の「食べる力」をチェックしてみましょう。

噛む力や飲み込む力をチェック

食事をするためには、噛む力や飲み込む力(摂食・嚥下[えんげ]機能)が必要です。高齢者の低栄養を招く要因の中で大きいのは、この摂食・嚥下[えんげ]機能の低下です。以下に挙げた症状は、食べる力が低下しているサインといえます。毎日の食事や生活でチェックしてみましょう。

誤嚥[ごえん]にも注意が必要

私たちは食べ物を口にすると、それを口の中で噛み砕いてひとかたまりにし、喉に送り込みます。このとき、瞬時に気管の入り口が閉じて食道の入り口が開き、そこに飲食物が入っていきます。この瞬時の動きを「嚥下[えんげ]反射」といいます。嚥下[えんげ]機能が落ちてくると、嚥下[えんげ]反射の反応が悪くなり、気管の入り口に飲食物が入り込んでしまう「誤嚥[ごえん]」を起こしやすくなります。

誤嚥[ごえん]が原因で起こる肺炎(誤嚥性肺炎[ごえんせいはいえん])にも注意

頻繁に誤嚥[ごえん]を起こすようになると、それが原因となる肺炎(誤嚥性肺炎[ごえんせいはいえん])も起こりやすくなります。栄養状態が低下している人ほど肺炎になるリスクが高くなります。
せき、痰、発熱が肺炎の3大症状といわれますが、高齢者ではこれらの症状がはっきり出ないことがあります。元気がない、食欲がない、ぜいぜいするなどの様子が肺炎のサインである可能性もあります。

参考文献
  1. *1)「 体力科学」vol.54,No.1,2005:地域在宅高齢者における低栄養と健康状態および体力との関連(權ら)
  2. *2)『 高齢者の栄養管理』細谷憲政監修・杉山みち子他著 2005年(日本医療企画)
  3. *3)『 在宅での栄養ケアのすすめかた』全国在宅訪問栄養食事指導研究会編集 2008年(日本医療企画)
  4. *4)「 臨床栄養」vol.118,No.6,2011.5,臨時増刊:病院・施設・在宅を結ぶ高齢者の栄養ケア(医歯薬出版)
  5. *5)「 介護予防マニュアル(改訂版)」より「栄養改善マニュアル」平成24年3月(厚生労働省)
  6. *6)「 健康日本2(1 第二次)」(厚生労働省)
  7. *7)「 日本公衆衛生雑誌」vol.55,No.7,2008:低栄養と介護保険認定・死亡リスクに関するコホート研究(東口ら)
  8. *8)『 健康長寿診療ハンドブック』日本老年医学会編集 2011年(メジカルビュー社)
  9. *9)『 低栄養予防ハンドブック』熊谷修監修 2004年(地域ケア政策ネットワーク)
  10. *10)『 サクセスフルエイジングをめざして』東京都老人総合研究所(現東京都健康長寿医療センター)2005年第2版
  11. *11)『フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント』一般社団法人日本老年医学会 2014年
  12. *12)『Timed Up & Go Test (TUG)について』一般社団法人日本運動器科学会 藤野整形外科医院院長 藤野圭司
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