「酪農家ってどんなお仕事?」のページでは酪農家さんが普段どんなお仕事をしているのかが分かりました!大変なことが多かったのですが、今と昔の酪農では変わったことはありますか?
昔はお乳を手で搾乳していたけれど、今は機械を使っているよ。その他にも、ふん尿を自動で片付ける機械があったり、酪農も日々進化しているんだ。
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搾乳は酪農の労働時間の大半をしめています。乳首を拭いて搾乳し、最後に乳首を消毒するまでが一連の作業で、これをたくさん繰り返すのでとても労力がかかる仕事です。さらに農場の大規模化が進み、飼養頭数が増えた関係で時間もよりかかるようになりました。
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搾乳をロボットで自動化し、労働時間を短縮して生乳生産量の増加にもつながりました。昨今、酪農家の人材・労働力不足が問題になっていますが、搾乳ロボットの普及によって補われています。
機械にすることで働く時間を短くできて、生産も増えたのはすごい進化だね!
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牛が出したふん尿はたい肥に生まれ変わり、お米や野菜を作る時に使用しています。
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今では「バイオガスプラント」という家畜排せつ物処理施設があり、排せつ物から排出される温室効果ガスを利用して発電し、環境負荷低減に寄与しています。
牛の排泄物は再生可能エネルギーの供給源として非常に重宝しているんだよ!
環境へも配慮した取り組みをしているんですね。
この他にも昔と今で変わったことはありますか?
昔の酪農家は牛のお世話や搾乳がメインのお仕事だったけれど、最近は酪農や命の大切さなどについて、酪農家自身が発信していることが増えているよ。
みんなに酪農の素晴らしさを知ってもらいたいし、興味を持ってもらえたらいいな!
今回お話を聞いてとっても興味が湧きました。
酪農についてもっと色んなことを知りたい!
ぜひお家の近くの牧場に行って、酪農家さんのお話を聞きに行ってみよう。
牛乳はいつ飲んでもおいしいですが、おいしさを保つために、どんな工夫をしているんですか?
おいしく飲んでもらえて嬉しいよ。
牛のお世話をするのが僕たちのお仕事だけれど、その他にもみんなにおいしい牛乳を届けるためにたくさんの工夫をしているんだ。
また、工場や明治グループと連携した工夫もあるよ。
こんにちは!わたしは明治の工場で働いています。
酪農家のみなさんや工場のみなさんと協力して、おいしい牛乳を作っています!
その工夫について皆さんにお話しします!
風味にこだわった明治の「おいしい牛乳」は、牧場の協力なくしては品質を維持することができません。
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酪農家さんにはお乳の品質チェックをしっかりしてもらっています。また、集乳車のドライバーも集乳前に品質チェックを実施しています。もし何か問題があれば、その日の集乳は中止します。
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検査で品質に問題があれば、サンプルを元に牧場が特定できるようにしています。その場合、牧場主に改善を依頼し、牛の飼料や飼育環境についての改善策を一緒に考えます。
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明治では「おいしい牛乳」を開発するときに、どうすればたくさんの人に牛乳を飲んでもらえるかを考えました。
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何年にもわたる研究の結果、嫌われるにおいや味の原因が分かりました。それは、生乳の中に溶けている「酸素」だったのです。
酸素は、空気中にたくさんありますが、生乳中にも溶け込んでいます。この酸素が牛乳を「酸化」することで、しぼりたてのおいしさを壊していたのです。 -
牛乳中の栄養素である「乳たんぱく質」と「脂肪」に溶け込んでいる酸素が熱といっしょになると、牛乳がきらいになる「におい」が生まれることがわかりました。
そこで生乳を工場で受け入れた後、すぐに、熱で殺菌する前に酸素を取り除いて、しぼりたてのおいしさを保つ方法を開発したのです。
これが「ナチュラルテイスト製法」です。
この製法のおかげで 「生乳本来の自然でさわやかな香り、 ほのかな甘み、 まろやかなコクはそのままにすっきりしたあと味」を味わうことができるんですよ♪
みんなのところにおいしい牛乳が届いているのはなんでだと思う?
酪農家のみなさんのがんばりのおかげじゃないでしょうか。
そうだね。酪農家さんが時間をかけて牛のお世話をして、おいしいお乳を搾ってくれるからだね。では、酪農家さんがこれからもお乳を提供してくれるためにはどんなことが必要だと思う?
なんだろう・・・?
それはね、牛がストレスなく持続的においしい乳を出すことが大切だよ。そのためには、その牛を育てる人たちもストレスフリーでなければならないんだ。
酪農にかかわる人たちがストレスを感じ始めたら、持続可能ではなくなるよね。だから人にも牛にもより良い環境をつくっていくことが大切なんだよ!
どうしたらストレスなく働けるのかな。
そこで明治グループでは酪農家さんが働きやすい環境を作る支援を行う「MDA Meiji Dairy Advisory(メイジ・デイリー・アドバイザリー)」という活動があります。
明治さんはそういう取り組みもしているんですね! 一体どんなことをされているんですか?
明治は、持続可能な生乳の生産をめざして酪農家を支援しています!
みんなの大事な栄養源である牛乳を安全安心で安定的に食卓へ届けられるように、明治グループは全国の酪農家さんと一緒により良い酪農をめざし、「MDA Meiji Dairy Advisory(メイジ・デイリー・アドバイザリー)」という活動に取り組んでいます。
酪農家さんと明治さんが一緒に協力して、持続的にお乳を搾れる仕組みづくりをするんですね!
そうです!お互いに意見を出し合って、よりみんなが働きやすく、より牛さんたちも気持ちよく生活できるような活動をしているよ。
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手順書とは、働くみんなが正しく牛さんの世話や搾乳が行えるようにするための説明書のようなものをさします。
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酪農家さんと明治で牧場をよりよくする方法を話し合う場を設けます。みんなで問題についてしっかり話し合います。みんなのコミュニケーションをとる場にもなります。
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農場で働く人が、やりがいを持ってお仕事をするための目標設定のお手伝いをします。その目標をチームのみんなで理解し、一緒に努力し達成を目指します。
海外から来た人も「働きやすい環境」づくりをしています
最近では、海外から牧場に働きに来ている人が増えています。
日本語が分からない人も多いので、その人たちのために写真をつけた手順書にしたり、勉強会をしたり、みんなでコミュニケーションがとれる場を提供したりすることも行っています。
酪農家さんの働き方も改善されて、お乳の品質も向上してもっとおいしくなって・・
「MDA」っていいこと尽くめですね。
MDAは酪農家のみなさんと一緒に課題を解決して、より良い組織づくりを目指していくよ!