こんにちは!
今日は酪農家さんに「酪農のお仕事」について教えていただきたく伺いました。よろしくお願いします。
酪農家さんは牛にエサをあげたり、お乳をしぼる以外にはどんなことをしているんですか?
わたしたち酪農家は、牛が住む牛舎の掃除や牛の健康チェック、牛の排泄物をたい肥に変えたりなど、牛のために毎日欠かさずたくさんの仕事をしているんだ。
今日はわたしの仕事の1日の流れを紹介していくよ。
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まずは牛が夜のうちに出した排泄物を片付ける作業から行います。通路を掃いたり、寝床の敷料をきれいなものに交換するなどして清潔な牛舎を保ちます。
牛たちの健康のためにも牛舎の掃除はとても大切な作業です。朝がすごく早いんですね!
わたしたちは牛の生活リズムに合わせてお世話しているんだよ。
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牛には牧草やとうもろこしなどの穀類を食べさせます。
1日に食べる量は刈りたての牧草だと約50〜60kgとたくさんの量を食べます。また、60~80Lの水を飲みます。
エサをあげるのと一緒に、食べる量をチェックして牛の健康状態を確認します。こんなにたくさん食べるんだ!
あげるエサによって牛乳の味が変わってくるんだよ。
おいしい牛乳を作るために、栄養たっぷりなエサをたくさんあげるんだ。 -
エサやりの次は搾乳の時間です。
乳頭を念入りに消毒し、乾いた清潔な布でふいて乾燥させてからミルカーと呼ばれる搾乳機を装着して搾乳します。
搾乳は朝と夕方に1日2回に分けて行います。搾乳の回数が少ないと乳房炎になりやすくなるため、毎日行う必要があります。きれいにしてから搾乳するんですね。
お乳は口に入れるものだから、衛生に気を配りながら搾乳しているよ。
搾りたてのお乳は「生乳」といい、加熱や殺菌などを行っていないお乳です。
生乳は私たちがいつも飲んでいる牛乳とは違います。 -
生後間もない子牛は手作業で哺乳を行います。
子牛は体も小さく病気になりやすいから、注意深く見て健康チェックもするよ。
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多くのエサは海外から輸入されていますが、広い土地があるところではエサを手作りしている酪農家もいます。右の写真は、牧草と飼料を混ぜているところです。
エサも自分で作るんですか?
自分たちで栄養のあるエサを作っているよ。
自分たちで作っているから、安心して牛にあげることができるよ。 -
牛の健康状態によって、お乳のおいしさは左右されます。おいしい牛乳を作るためにも、牛の体調管理をすることは欠かせません。しぐさ、歩き方、体毛、乳房、排泄物の状態などを1頭ずつしっかり確認します。
毎日の健康チェックがおいしい牛乳をつくるカギなんですね。
牛の体調管理は最も重要な仕事だと言えるね。
少しでも違ったしぐさをしたら、体調をくまなくチェックするよ。
常に牛の健康を考えてお世話しているんですね。
そうだね、牛が中心の生活を送っているよ。
午後はこの午前中の作業を繰り返すよ。
あとは毎日はやらないけれど、こんな作業も行っているよ!
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メスの乳牛は、13~16ヶ月くらいになると子牛を産めるようになります。人の手によって人工授精を行い、約10ヶ月(280日間)ほど体内で少しずつ成長していきます。
メスの子牛は生まれてからおよそ2年ほどで、母牛になります。その後も12~15ヶ月で次の出産を迎え、このサイクルを3~4回ほど繰り返します。 -
牛のふん尿は「たい肥舎」という専用の処理施設に運び、そこで発酵させて肥料にします。これを「たい肥」といいます。たい肥は、牧草やトウモロコシなどの肥料として畑に撒いて利用することができます。
すごい!こんなにたくさんお仕事があるんですね。
わたしたちは牛から「お乳」という自然の恵みをいただいてるから日々牛に感謝しながらお世話をしているよ。
私たちも牛に感謝して牛乳を飲まなきゃですね!
そうしてもらえたら牛もきっと喜んでくれるよ。
さて、酪農の仕事に興味を持ってくれたかな?
私は動物がすきなので、とても興味が湧きました!
私もぜひ酪農のお仕事をしてみたいと思ったのですが、お仕事をする上で大変だなと感じたことを教えてください。
牛ファーストの生活をしなければならないので、牛に合わせて毎日早朝に起きなければいけなかったり、搾乳を毎日365日、1日2回はしなければいけないのはとても大変だね。
またエサの質や量、牛の生活環境によってお乳の質が変わるから、常に気を張って仕事をしなければならないんだ。
でも1つ1つの仕事すべてがとても大切だから、やりがいを感じられるよ。
大変なこともいっぱいだけど、やりがいがありそう。 色々と教えてくださり、ありがとうございました!