抗がん剤の副作用による貧血の改善にメチオニンが有効であることを動物実験で示唆

2008/12/09
(発行:2008/12/08)

 当社は、抗がん剤の投与によって赤血球を造る機能が低下した動物(貧血モデルマウス)に、アミノ酸の一種であるメチオニンを摂取させると赤血球の減少が抑制されることを確認しました。12月9日から神戸にて開催される第31回日本分子生物学年会・第81回日本生化学会大会合同大会にて発表します。
 抗がん剤(アクチノマイシンD)をマウスの腹腔内に5日連続投与してから1週間後に採血したところ、貧血の指標の一つである末梢血ヘモグロビンの濃度が、抗がん剤を投与しないマウス群に比べて明らかに低下していました。アクチノマイシンDの投与開始と共に連日メチオニン水溶液(200μl/日)をマウスに与えたところ、メチオニン濃度が1%及び5%の水溶液を与えた群でメチオニンを含まない水を与えた群に比べ、末梢血ヘモグロビン濃度の低下が有意に抑制されました。一方メチオニンに変えて別のアミノ酸(1%スレオニン)を与えてもヘモグロビン濃度の低下抑制は見られませんでした(添付図参照)。
 当社は老齢マウスにアミノ酸の混合物を継続摂取させると、ヘモグロビン濃度が若齢マウス並みに上昇すること、メチオニンが赤血球に分化しうる細胞の増殖を促進することを既に報告しています。今回はメチオニンが抗がん剤の副作用による貧血に対しても有効であることを動物実験で確認しました。当社は、メチオニンの赤血球造血促進効果につき、特許出願済みです。

メチオニン摂取による抗がん剤誘導貧血の抑制