カカオの文化

フランス、ストラスブールにあるチョコレート博物館(SCHAAL社)LE MUSÉE "LES SECRETS DU CHOCOLAT

フランス、ストラスブールにあるチョコレート博物館(SCHAAL社)LE MUSÉE

チョコレートの秘密を探しに

みなさん、こんにちは(Coquelicotです)。フランス、アルザス地方から地元のおいしい情報をお届けします。

ストラスブールはパリから高速鉄道(TGV)で約1時間50分の場所にあるフランス北東部の都市です。ノートルダム大聖堂で有名な街なのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

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フランス、アルザス、ストラスブールの郊外、ガイスポルスハイム(Geispolsheim)に 「チョコレートの秘密」(Les Secrets Du Chocolat)という名前のチョコレート博物館があります。その博物館の中には展示物だけではなく、チョコレートショップ、そしてとても素敵でワクワクするレストランも設置されています。ストラスブールの郊外と言っても、市内からトラムに乗って約30分、駅から徒歩15分ほどで行けるので、せっかくストラスブールに訪れたなら、チョコレート好き、もしくは電車好きにはぜひおすすめしたい穴場スポットでもあります。

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博物館の入り口は、これからチョコレートの国へ旅するようなイメージになっています。入館料は大人7€、子供5€。

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Schaal社は1871年からチョコレート商品生産を開始し、高品質の商品を提供するためにエクアドルで自社のカカオを、南仏でヘーゼルナッツを生産しています。 このチョコレート博物館はそんなSchaal社が2003年にチョコレートのことをもっと多くの人に知ってもらおうと建てたもので、2021年からはチョコレートを体感してもらうためのワークショップ(4.90€~)なども開催されています。

Schaal社のチョコレートの秘密

個々のチョコレートは自社農園の豆から製造しています。エクアドルのカカオ農園で育つ豆は、強烈でフローラルな味わいで知られています。いくつかの加工段階を経て、豆はこのフランスのストラスブールに届き、チョコレートになるのです。
そしてこの会社ではカカオだけではなく、フランス南西部のギュイエンヌで独自のヘーゼルナッツも栽培しています。そんなふたつの原材料の植え付けから収穫まで、このチョコレート博物館ですべての段階を見ることができるんです。

このチョコレート博物館ではSchaal社のチョコレートを知ってもらうための4つのチョコレート生産の「秘密」について学ぶことができます。
〇チョコレート成形の秘密:Schaalチョコレート成形について。
〇ドラジェの味の秘密:砂糖でコーティングされた有名なお菓子、ドラジェについて。
〇ガナッシュの秘密:本物の花崗岩のミキサー で作られる、さまざまなガナッシュフレーバーについて。
〇プラリネの秘密:銅の大釜で生産されるプラリネについて。アーモンドとヘーゼルナッツ、どちらも同じくらい美味しく、美しいです。

そして何より興味をそそられるのは、そんなチョコレート生産のことをもっとよく五感を通して知るために、2021年から多くのワークショップも開催されていることです。チョコレートと言っても、ブラック、ミルク、そしてホワイトチョコレートと様々な種類があります。そんなチョコレート生産の工程を自分で体験してチョコレートのことをもっと好きになる、そんな楽しいワークショップです。

自分だけのチョコレートを作ろう! チョコレート博物館でワークショップ体験

ここのチョコレート博物館のおすすめは何と言ってもワークショップ体験です。7歳から参加することができ、色々なオリジナルチョコレートを作って、五感を通じてチョコレートがどんなものが知ることができます。
30分ほどの時間で、オリジナルのチョコレートバーを作ったり、チョコレートスプレッド、そしてチョコレートのデコレーション体験なども楽しめます。
また、テーマ別ワークショップも開催されていて、イースターやクリスマスなどのチョコレート作りもできます。
もっと本格的にチョコレートのことを学びたいなら、10歳以上の子供~大人向けにチョコレートの作り方を2時間で学ぶ【100%チョコレートコース】などもあります。

子供だけでなく、大人も楽しめるレストランとチョコレートショップ

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ワークショップに参加する時間はちょっと...という方にもぜひ立ち寄っていただきたいのが、美味しいチョコレートが豊富に揃ったショップと、スイーツブッフェやお手軽ランチ が楽しめるレストランです。

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スイーツブッフェ (平日5.90€)はメニューの種類はそこまで多くないものの、美味しいチョコレートが堪能できるブッフェです。チョコレート会社のブッフェが美味しくないはずはありません。

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(画像上)ブッフェ台にはパンケーキやワッフルなどのケーキが並びます。

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(画像上)色々なチョコレートスプレッドを好きなだけトッピングできます。

また、ここでのおすすめは濃厚なホットチョコレート。 そのままはもちろん、アルザス地方では、よくパンに浸して食べたりもします。チョコのおしるこかと思うくらいかなり濃厚で、チョコレート好きにはもってこいです。

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(画像上)ホットチョコレートの上には生クリームがたっぷり。

また、この場所のおすすめは本物のオリエンタル急行の列車を使ったレストランです。通常のレストランは博物館内にありますが、その横に本物の列車が置かれており、その中でも博物館内で提供されているスイーツブッフェやランチを楽しむことができます。

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このスペースは列車好きの方やオリエンタル急行好き、テーマパークなどが好きな方にもおすすめな場所です。昔ながらの列車の雰囲気を残し、レトロ感溢れるこの空間で、美味しいスイーツや、ランチを楽しめます。ランチ(9.90€~)は週替わりと、フランス風、イタリア風タルタルなどがあり、お手軽ですが美味しく上品なランチ が楽しめます。

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(画像左)タルタルステーキイタリア風 (画像右)タリアテッレ(冷菜パスタ)

ストラスブール市内から少し離れていますが、半日ほどあればスイーツブッフェを楽しんだり、もしくは昼食をとりつつ、チョコレートについても学べ、アトリエを通してチョコレート生産も楽しめる、子供も大人も十分楽しめる博物館です。そしてこの本物のオリエンタルエキスプレスの中で過ごす時間は、旅の良い思い出になることでしょう。

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このコラムは私が書きました。

ガイド名:coquelicot

12歳から行ったり来たり、フランス、アルザス 地方に10代,20代、30代と在住中。現在はアルザス ワインPRなどの仕事もしつつ、SNSでアルザス 情報を配信中