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2023/3/8

スイス

なぜ世界で愛される?スイス産チョコレートの歴史、おすすめブランドを紹介

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数々の発明によりチョコレートの歴史を変えたスイス。スイス産チョコレートは、スイス国内はもちろん世界中で愛され続けています。この記事では、スイス産チョコレートの歴史と偉大な発明、日本でも購入可能な人気のスイス産チョコレートブランドを紹介します。

スイスがチョコレート大国と称される理由

チョコレートに関する歴史的な発明が生まれた国、スイス。世界トップの消費量を誇ることもあり、今ではチョコレート大国のひとつとして捉えられています。まずはスイスで生まれた重要な発明や、チョコレートの消費量について紹介します。

スイスの発明がチョコレートに革命を起こしたから

チョコレートにおける重要な四大発明のうち、2つの発明がスイスでなされました。ひとつは、現在世界中で親しまれているミルクチョコレートの発明です。それまでチョコレートにはミルクが入っていませんでしたが、スイスでのミルクチョコレート誕生により、チョコレートの風味はマイルドになりました。
また、コンチェと呼ばれる攪拌機の発明によって、チョコレートのざらざらとした口当たりを改善できるようになりました。これによりなめらかな食感のチョコレートが作れるようになったのです。
雄大なアルプスを擁する自然豊かな恵まれた土地でミルクが取れ、チョコレート作りにも活かされています。

チョコレートの年間消費量が多いから

2020年のデータ(※)では、1人当たりのチョコレート消費量の世界1位はスイスで、年間9.3㎏を消費しています。日本の年間消費量は18位で、1人当たり2.1㎏ですので、スイスの人々は日本人の4倍以上食べていることになります。
日本で販売している一般的な板チョコレート(50g)で換算すると、スイス人が年間に食べている量は186枚。大よそ2日で1枚近くの板チョコレートを消費しているといえます。
スイスではリンツやネスレのような大手チョコレートメーカーのみならず、街の小さなチョコレートショップがそれぞれのレシピでチョコレートを作り、販売しています。
バレンタインの時期に集中してチョコレートを購入する日本とは異なり、イースターやクリスマスなどにチョコレートを贈り合う風習があることも、ヨーロッパ諸国の消費量の多さの背景かもしれません。
※参考:日本チョコレート・ココア協会HP、資料:国際菓子協会、欧州製菓協会、全日本菓子協会

現代まで受け継がれるスイスチョコレートの歴史と発明

現在世界中で親しまれている口どけなめらかなチョコレートは、スイスの技術力の賜物です。スイスチョコレートの歴史と、スイスが生んだ発明を紹介します。

1819年~ チョコレート工場が誕生する

1819年、スイスで初めてのチョコレート工場をフランソワ・ルイ・カイエが創業しました。彼は北イタリアで、ハンドメイドによるカカオ加工を習得し、スイス・ジュネーブのレマン湖のほとりでココア製造工場を始めました。
1825年にヌーシャテルの中心街にチョコレートの店を作ったフィリップ・スシャールが、翌年1826年には、そこから数キロ離れたセリエールにチョコレート工場を建設しました。スシャールは、彼自身が設計した木製のカカオの磨砕機(現在のメランジャー)を導入しました。これは水車の動力を使ったもので、カカオニブと砂糖を磨砕するための機械です。スシャールは、この後登場するペーターやリンツが活躍する半世紀も前に、スイスのチョコレート産業を牽引しました。その他にも1800年代には次々とチョコレート工場が国内に誕生しました。

1876年~ ミルクチョコレートが発明される

現代のような食べやすいチョコレートは、四大発明のうち3番目となるミルクチョコレートの発明により、その基本形が整ったと言えます。
19世紀、ココアにミルクを入れて飲みやすくすることは一般的に行われていました。しかし、粉ミルクがまだ開発されていなかった当時、水分が多いミルクとココアバターは非常になじみが悪く、チョコレートには使えなかったのです。そこで、ダニエル・ペーターが考案したのが、液状にしたスイートチョコレートと濃縮ミルク(加糖練乳)を混ぜたものを長時間かき混ぜ、冷やし固める製造法でした。この方法により、1876年にミルクチョコレートの発明がなされました。(※1875年に練乳を添加、1876年にミルクチョコレートとして完成した等、諸説あります。)

1879年~ コンチェが発明される

ミルクチョコレートに続く発明は、1879年にロドルフ・リンツが開発したコンチェと呼ばれる機械です。これがチョコレートの四大発明の最後となり、現代のチョコレートが確立されました。それまでのチョコレートはざらざらした舌触りでしたが、ロドルフ・リンツが発明したコンチェで長時間練り混ぜることで、粒子が細かくなり舌にざらつきを感じないなめらかな食感になりました。また、それと同時にチョコレート中の水分の蒸発が促進され、チョコレートの流動性も著しく改善しました。リンツの発明により、光沢があって口どけの良い、なめらかなチョコレートが作れるようになったのです。

【補足】チョコレート職人はスイスからの移民が多い?

スイスは移民が多い国でもあり、世界へチョコレートを広げました。例えば、ベルギーチョコレートの代表的なブランドのひとつであるノイハウスや、アメリカのハーシー、フィンランドのファッツェルの祖先はスイスからの移民です。

日本でも手に入る!スイス産チョコレートのおすすめブランド

数あるスイス産のチョコレートのうち、日本でも購入できるブランドがいくつかあります。日本で楽しめるスイス産の人気チョコレートブランドを紹介します。

リンツ/日本でも人気の老舗プレミアムチョコレートブランド

1845年にスイスで創業した「リンツ」。創業者の一人であるロドルフ・リンツはチョコレートをなめらかな口どけにする"コンチング"と呼ばれる画期的な技法と機械を発明したことで知られています。なかでも有名なのは、口の中でとろけるなめらかなフィリングをチョコレートの中に詰めた2層構造の「リンドール」。誕生から60年を超え、バラエティもどんどん増えています。定番の約20種類のリンドールに加え、季節限定のフレーバーや包みのリンドールが登場します。キラキラとした色とりどりのキャンディーのようなラッピングが可愛らしく、直営店では好きなフレーバーを好きなだけ量り売りでお求めいただける「PICK&MIX(ピック&ミックス)」が人気です。
チョコレート専門店ならではの味わいのドリンクなどを楽しめるカフェを併設した店舗を含め、日本全国に80店舗以上展開しています。
リンツ ショコラ ブティック&カフェ 表参道 フラッグシップ
住所:東京都渋谷区神宮前 4-11-6 表参道千代田ビル 1階
※掲載商品は全国のリンツ(直営店・アウトレット含む)、リンツ オンラインショップでお求めいただけます。

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トイスチャー/「シャンパントリュフ」で世界中の食通をとりこに

1930年代創業のスイス・チューリッヒのチョコレートブランド。高級シャンパンクリームをチョコレートで包む作業は、チューリッヒの工房で一粒一粒丁寧に行われています。シャンパンのリッチな風味が楽しめるチョコレートは、トイスチャーの代名詞となりました。日本では主にバレンタイン時期に販売されています。

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トブラローネ/100年以上の歴史。世界で知られるチョコレートバー

2008年に誕生から100周年を迎えた「トブラローネ」は、独特な三角形のパッケージで知られています。ハチミツとアーモンドヌガーで作られたスイスのチョコレートバーです。
Jean Tobler(ジャン トブラー)氏はスイスのベルンに自分の菓子店を所有し、他のメーカーから供給された製品からチョコレート菓子を製造していました。1899年には自身のチョコレート工場を設立、1908年、息子のTheodor Tobler(テオドール トブラー)とEmil Baumann(エミール バウマン:テオドールのいとこ)は、ユニークなチョコレートバー「トブラローネ」を発明しました。トブラローネの三角形の形は、テオドール トブラーの故郷の山、マッターホルンにインスパイアされたと言われています。尚、トブラローネの名前は、創業者の苗字と、イタリア語で蜂蜜とアーモンドヌガーを意味する言葉を組み合わせたものです。

スイスチョコレートの歴史を感じながら味わおう

スイスはチョコレートの歴史において重要な発明が生まれた場所。スイス産チョコレートを食べる際、その歴史や背景も少し思い浮かべてみると、楽しみ方が深まるのではないでしょうか。ぜひ、日本でも購入できるスイス産チョコレートを手に取り、味わってみてください。

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