「ステキな私」をつづけるTIPS

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くすんで見えない“顔映りのいい色”の選び方

年齢を重ねたり環境が変わると、自分に似合う色も変わってくるといいます。若い時から着ていた服や、ずっと変わらないメイクに「今の私には似合わないかも」「顔映りが悪い気がする」「老けて見えるような気がする」などと違和感があったら、今の自分に似合う色を探すチャンスです。色彩心理カウンセラーの佑貴つばささんに“顔映りのいい色”についてお話を伺いました。

色は自分のイメージを作るツール

色は自分の気持ちを表現し、自分のイメージをつくる大切なツールでもあります。特に50歳を過ぎてから意識したいのは、黒色の使い方。黒はスタイリッシュで引き締まって見えるイメージがありますが、顔を険しく見せたり、雰囲気を重たく見せることがあります。初めましての人と会うときは黒以外の服を選ぶ方がよいかもしれません。実際に、鏡の前で自分の顔(胸元)に黒い布と白い布を交互に近づけて比較をすると、顔の印象の違いを実感することができます。黒白だけでなく、さまざまな色を顔に近づけて印象を比べて見てみると、自分の顔映りのいい色が探せます。


顔映りのいい色を見つけるための3要素

自分に似合う色は、TPOに応じて「演出したい自分」を作り出してくれる色でもあります。顔映りのいい色を探す上でカギとなるのは次の3つです。この3つの組み合わせで、好印象に見せてくれる色を探すことができます。

1.色の明度(明るさ)

明るい色が似合う場合、顔を明るく肌を均一に見せます。反対に似合わない場合、顔がぼんやりした印象になります。
暗い色が似合う場合、目鼻立ちがくっきり見え、輪郭が引き締まります。似合わない場合、クマやシミ、しわが目立ち、暗く険しい印象になります。

2.色相(色み)

色には黄みよりの「イエローベース」と、青みよりの「ブルーベース」があります。例えば赤にも、黄色の混ざった朱赤、青の混ざったローズレッドがあります。
イエローベースが似合う場合、血色がよく健康的に見えます。反対に似合わない場合は、肌がくすんでのぼせて見えます。
ブルーベースが似合う場合、色白で肌がきれいに見えます。似合わない場合、顔色が悪く不健康に見えます。

3.色の清濁

澄んだクリアな色を「清色」といい、濁りがある色を「濁色」といいます。
清色が似合う場合、顔の輪郭がくっきり見え、肌につやとハリがでます。反対に清色が似合わない場合、肌にテカりや色ムラを感じてしまいます。
濁色が似合う場合、輪郭がソフトに、肌色が均一でマットな印象になります。目鼻立ちもやわらかく見えます。濁色が似合わない場合は、ぼんやりと地味に見えてしまいます。


色白より健康的な血色のいい肌へ

「2.色相」で解説したように、一般的に、青っぽい色が入った服を着ると、顔の印象は色白に映ります。反対に、黄色っぽい色が入った服を着ると血色がよく若々しい雰囲気になる人が多いと言われています。

日本人の肌にも合わせやすいピンク色を例にとってみます。「年齢的に私には似合わないんじゃない?」と思ってしまう人もいますが、色彩心理学では、ピンクは幸福感とつながる色で、女性をキレイに見せてくれる色なので、大人の女性こそぜひ身につけて欲しい色です。自分の気持ちを幸せに優しくしてくれ、見ている相手も幸せな気持ちにさせるのでハッピーカラーなのです。

似合うピンクを選ぶコツは、色みの特徴が異なる次の4種類から自分に合うものを見つけること。肌にハリを出したいときはピンクの中でも黄色っぽくて澄んだ色のコーラルピンクを選ぶといいでしょう。肌をなめらかに見せたい時は、少し濁りのある色を選ぶと肌色を均一に見せてくれるのでサーモンピンクをチョイスして。少し色白にスッキリ見せたいときは青っぽいピンクのローズピンクやフューシャピンクを。

大人になってくると血色が悪いなどの悩みが出てくるので、色白を目指すというよりは、血色のいい健康的な肌に見えたほうがいいのかもしれません。どの色か迷った時には、血色がよく健康的に映りやすいコーラルピンクの服を選ぶと顔映りのいい印象を与えるでしょう。

着る服やメイクの色合いによって、顔の印象はガラリと変わります。着なれた色だけでなく新たな色にもチャレンジすると、新しいステキな自分を発見できるかもしれませんね。似合う色を探すとき、鏡の前で2色を比較してみることで、顔映りの違いがわかりやすくなります。似合う色の特徴がわかると、毎日の服選びやメイクが楽しくなりますよ。

教えてくれたのは

佑貴つばささん/「色とココロのコンシェルジュ」、レゼル・ド・マクルール~私色の翼~代表。色彩心理カウンセラー。「色彩学校」上級認定色彩心理カウンセラー、認定色彩心理講師、認定色彩アートセラピスト、パーソナルカラーアドバイザー。

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