- 事業本部住所:
- 〒038-2817
青森県つがる市森田町床舞緑野44
- 電話番号:
- 0173-26-4183
- FAX番号:
- 0173-26-4182
- 営業所:
- 青森店・弘前店・八戸店・八戸西店・十和田店・つがる店・北上店・苫小牧店・千歳店
- 関連会社:
- 有限会社 玄東屋
今回訪問した販売店は、日本海からほど近い津軽の「明健堂」におじゃましました。
明健堂に車で到着すると「遠くから、ようこそいらっしゃいました」と満面の笑みで迎えていただ
いたのが、小笠原勇社長だった。
事務所に招き入れてくれると、スタッフの方々も仕事の手を止め「いらっしゃいませ」とこれまた、何とも言えないあたたかな笑顔。
第一印象から、お客様や従業員と言った全ての人を大切にするという姿勢が、この販売店のポリシーであることが感じ取れた。
「明健堂」は会社創立10年で青森、岩手、北海道に9店舗、スタッフ100名を超える販売店。
しかし、ここまでの道のりは決して順風満帆ではなく、2度の苦難があった。
小笠原社長は、もとは地元食品会社の工場で肉やハムの加工を行うサラリーマンだった。
そこで知り合った奥様と脱サラし、肉屋に始まりスーパーマーケットを営む。
この時、社長は35歳、開業当初は順調で前途洋洋であったが、その後苦難に直面することになる。
近くに大手のスーパーが進出し、経営を直撃したのだ。
そんな時、近所で明治の販売店を営んでいた方が高齢のため廃業されることとなり、頼まれる形で牛乳宅配業に取り組みはじめる。これが現在の
「明健堂」を創業するきっかけとなった。しかし、当初引き継いだ顧客軒数だけで生計を立てられるほどではなく、スーパーの配達業務と兼ねる形でスタートした。しかも、この牛乳宅配業を始めるなり早くも2度目の苦難が訪れる。
お客様から「前の経営者との付き合いで取っていたんで、新しい人に変わったんならやめます」と、気付けば軒数は引き継いだ時の半分に。
普通なら軒数が一気に減ってしまえばこの牛乳宅配業そのものに不安を感じてしまうかもしれない。
しかし、社長は「新規のお客さんの所に行くとね、大体7、8割の方から契約がいただけるんだ」「もうそれが仕事してて、楽しくてね」と、この窮地を脱した当時を振り返られた。
逆境にありながらも、すばやく気持ちを切り替え、持ち前のバイタリティを発揮した結果であった。
その後、順調に顧客軒数を伸ばし、自分自身で新規顧客開拓と配達を行っていたころ、明治の営業担当者に勧められ、明治主催の販売店研修に参加する。
この研修の出席がきっかけで「明健堂」の躍進が始まる。
「このテキストは、いまだに机の上において見返してるんだよね」と10年以上前の研修テキストを見せてくれた。
その研修では3つの大きな収穫があったという。1つは、販売店としての経営に関する知識が得られたこと。2つめは研修に参加した他の受講者からの刺激。なかなか販売店として横のつながりがなかった中で、経営に対するモチベーションの高い販売店の方々と接することで研修内容以上に多くの刺激を受け、更なる事業拡大を目指す決意をする。そして、3つ目は講師との出会い。今でも非常に心強い存在になっているそうだ。
「明健堂」のこれまでの躍進とともに、数々の苦難を乗り越えてこられたのはまさに、社長の行動力であることがよく分かる。そうした陰で社長をサラリーマン時代からともに仕事をずっと一緒に行い支えてきた奥さんの存在は大きい。新たな店を出すときには、最低3か月は社長自らその地に張り付き、営業の最前線で陣頭指揮を執る。新店開業のタイミングが重なった時には、1年間も自宅に帰らなかったこともあるという。
相撲で鍛えた体と精神からくるものなのか、まさに目の前の課題にはがちんこの真っ向勝負、仕事に対する熱意を感じる。
小笠原社長が「明健堂」として大切にしているものの一つに、「お客様との対話」がある。
配達スタッフは1回の配達で、最低でも3~5軒のお客様と対話する。3か月では全顧客の75%とお会いしている。その内容は、社内のフォーマットで管理するほど徹底されている。
そこまでお客様に会う理由には、もちろん円滑な関係を維持することもあるが、お客様の声に耳を傾けることを大切にしている。
入院していたお客様が退院し、配達を再開したとき「やっぱり毎日飲まないと物足りないよ」と言っていただいたことがありました。お客様から言われた言葉で、すごく自信が持てるんです。
だから、明治の商品を自信持って勧められるし、お客さんにも喜んでもらえるんです。