ミルクプロテインのチカラ!

ミルクプロテインは優れたたんぱく質

ミルクプロテイン(乳たんぱく質)って何?

ミルクプロテインとは、乳由来のたんぱく質のこと

ミルクプロテインとは、乳(にゅう)に由来するたんぱく質の総称です。私たちの身近なものでは、牛乳や乳製品に多く含まれています。
牛乳のミルクプロテインは、約80%がカゼイン、約20%がホエイプロテインという、2種類に大別されます。ホエイプロテイン(乳清たんぱく質)は体内への吸収が速いのが特徴です。一方のカゼインはゆっくりと吸収されることが分かっています。

ミルクプロテインとはカゼイン、ホエイプロテインからなる乳特有のたんぱく質

出典 日本食品標準成分表2015(文部科学省)
乳類<牛乳及び乳製品>(液状乳類)普通牛乳(http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm)を加工して作成

牛乳の白い色のヒミツは「ミルクプロテイン」

みなさんは、牛乳がなぜ白く見えるか不思議に思ったことはあるでしょうか。
同じ白い液体でも、例えば水に白い絵の具を溶かした場合、牛乳のように白くなりますが、時間が経つにつれて、絵の具がコップの下のほうに沈殿して、水と絵の具が分離して見えます。
一方、牛乳は時間が経ってもコップ全体が白いままです。この秘密は牛乳に含まれるミルクプロテインのカゼインにあります。カゼインは、牛乳の中ではカゼインミセル(※1)という目に見えない程の小さな粒子として浮遊しています。このカゼインミセルがチンダル現象(※2)によって光を散乱させるために牛乳が白く見えているのです。

引用 Dairy Chem. and Phys」4P Figure 1-1

※1 カゼインミセルミルクプロテインに含まれるカゼインが集まった複合体。

※2 チンダル現象液体や気体の中に粒子が散らばっている状態で光をあてた時、粒子が光を散乱させる現象。

牛乳を分離して、
2種類のたんぱく質を見てみよう

牛乳に含まれるミルクプロテインを見るには、牛乳に酢(酸)を加えてみるとはっきりします。実際にやってみると分かりやすいのですが、下に沈んで白く固まる部分と、固まらない上澄み部分の2つに分かれます。沈んだ部分がカゼインであり、上澄み部分がホエイプロテインです。

牛乳に含まれるミルクプロテインは、このように性質が異なる2種類のたんぱく質が含まれているのです。