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世界初の研究成果
中鎖脂肪酸油を含むケトン食による
高齢者の認知機能向上
〜国際科学雑誌Psychopharmacologyで発表〜


2016/09/15

国立精神・神経医療研究センター神経研究所(所長:武田 伸一)の疾病研究第三部太田深秀室長、功刀浩部長らと株式会社 明治(代表取締役社長:川村 和夫)の共同研究グループは、中鎖脂肪酸油※1(MCT)を含むケトン食の摂取により、認知症でない高齢者の認知機能が向上することを世界で初めて明らかにしました。

本研究成果は、2016年8月30日に国際科学雑誌Psychopharmacologyのオンライン版で公開されました。

【内容】

■論文タイトル:
Effect of a ketogenic meal on cognitive function in elderly adults : potential for cognitive enhancement
(高齢者の認知機能に対するケトン食の効果:認知機能向上の可能性)

■概要:

脳は通常、糖をエネルギー源として利用しますが、加齢により糖を利用する機能が低下することが報告されています。脳は糖に代わるエネルギー源として、生体内で主に脂肪酸から生成されるケトン体※2を利用することができます。本研究では、このケトン体の生成が高まるように中鎖脂肪酸油(MCT)を配合した特別な粉ミルク(明治ケトンフォーミュラ®※3、以下ケトン食)を用いて高齢者の認知機能を高めることができるか否かについて検討しました。認知症でない高齢者にケトン食と対照食(ケトン食のMCTを同カロリーの長鎖脂肪酸油に置き換えたミルク)をそれぞれ別の日に摂取していただき、血中のケトン体濃度の変化と複数の認知機能テストの成績を比較しました。対照食を摂取した時に比べ、ケトン食を摂取した時に血中ケトン体濃度が高く推移し、さらに作業記憶※4や遂行機能※5に関するテストの成績および一連の認知機能テストの総合成績※6が高いという結果が得られました(添付図参照)。試験参加者を、対照食を摂取した時の認知機能テストの総合成績が低かった群と高かった群に分けたところ、成績の低かった群でケトン食による総合成績の向上がより顕著に見られました。今回の結果から中鎖脂肪酸油(MCT)を含むケトン食は高齢者の認知機能を改善する可能性が示されました。

図1 MCTを含むケトン食、または対照食を摂取した後の血中ケトン体濃度の変化

図2 MCTを含むケトン食、または対照食を摂取した後に行った認知機能テストの成績

【ご参考】

(※1):中鎖脂肪酸油(MCT)

炭素の数が6個から12個までの脂肪酸(中鎖脂肪酸)で構成される油脂の総称です。中鎖脂肪酸はココナッツオイルや牛乳にも含まれています(ただし、ココナッツオイルの中鎖脂肪酸では炭素数が12個のラウリン酸が主成分)。今回のケトン食には炭素数が8個の脂肪酸であるカプリル酸を多く含む油脂を使用しました。一般に、中鎖脂肪酸の中でも炭素数が少ないものの方が、ケトン体が産生され易いとされています。一方で炭素の数が14個以上の脂肪酸から構成される油脂が長鎖脂肪酸油(LCT)で、食品や調理に一般的に使用されている油です。LCTに比べMCTは摂取後に速やかに消化、吸収され、その一部が肝臓でケトン体に変換されます。

(※2):ケトン体

アセト酢酸、ベータヒドロキシ酪酸、アセトンの総称です。長時間の絶食や極端な高脂肪低糖質な食事を続けた時など、エネルギー源としての糖が不足する場合に、脂肪酸や一部のアミノ酸が肝臓でケトン体に変えられます。このケトン体のうちアセト酢酸、ベータヒドロキシ酪酸が糖に代わるエネルギー源として脳をはじめとする様々な体の器官で使われます。そのため今回の試験では血中ケトン体濃度としてアセト酢酸とベータヒドロキシ酪酸を測定しました。

(※3):明治ケトンフォーミュラ®

生まれつき糖質をエネルギーとして利用できない先天代謝異常や、薬で治療が困難な難治性てんかんなど、お子さまのケトン食療法のために使用される粉ミルクです。竃セ治で製造を行い、特殊ミルク事務局を通じて医療機関に提供しています。

(※4):作業記憶

今回の試験では作業記憶と呼ばれる認知機能を評価するために3種類のテストを行いました。このうち日本語版ウェクスラー記憶検査法改訂版(WMS-R)の下位検査である数唱課題(Digit span)において、試験食による成績の違いが認められました。数唱課題は検査者が読み上げた数字の並びをどれだけ正確に、同じ順序で復唱(順唱)したり、逆の順序で復唱(逆唱)したりできるかを検査し、点数化しています。作業記憶は、作動記憶、ワーキングメモリーともいわれ、必要な情報を一時的に保持しておく役割を果たし、日常のあらゆる作業を進める上で、必須の機能です。

(※5):遂行機能

今回の試験では遂行機能と呼ばれる認知機能を評価するためにトレイルメイキングテストAおよびBという2つの検査を行いました。このうちトレイルメイキングテストBにおいて試験食による成績の違いが認められました。このテストはテスト用紙に無作為に配置された数字と平仮名を1→あ→2→い→3→う・・・という順に線で結び終えるまでの時間を測定し、点数化しています。遂行機能は実行機能ともいわれ、物事の段取りをつけたり、計画を見直す上で重要であり、目的をもった活動を成し遂げるのに必須機能です。

(※6):認知機能テストの総合成績

異なる認知機能を統合して評価するために考案した評価指標です。今回の試験で実施した3種類の作業記憶テストと2種類の遂行機能テストの各点数を使って算出しています。


<研究詳細のお問い合わせ>
国立精神・神経医療研究センター神経研究所 疾病研究第三部
部長:功刀 浩(くぬぎ ひろし)
E-mail : hkunugi@ncnp.go.jp
TEL/FAX : 042-346-1714