ミルクプロテインのチカラ!

ミルクプロテインセミナー

運動とミルクプロテインの組み合わせによる筋肉量・筋力の向上ミルクプロテイン摂取と
運動の組み合わせによる相乗効果

筋肉合成を促すたんぱく質摂取のコツ

続いて藤田教授は、運動と食事の組み合わせについて話を進められました。そして、運動後にミルクプロテイン(ホエイ)を摂取すると、筋肉合成を促進させるmTORがよく刺激されるという研究報告を示し、「栄養摂取による筋肉合成が進みやすくなることが、筋トレの一番の効果と考えています」と強調されました。
さらに、運動と栄養摂取をどのように組み合わせるのが効果的か、という視点から、たんぱく質摂取効果を最大限に引き出す留意点として、
①たんぱく質の「質」
②たんぱく質摂取の「タイミング」
③1食でのたんぱく質の「摂取量」
以上、3つのポイントについて、国内外の研究結果に基づき解説されました。

たんぱく質摂取効果を引き出す3つのポイント

  • POINT1 たんぱく質の「質」

    脱たんぱく質の「質」は、筋肉合成効果に影響し、ロイシンが多く含まれることがのぞましいです。牛乳や乳製品に含まれるミルクプロテインには、BCAA、とくにロイシンが豊富に含まれています。運動後のミルクプロテイン摂取はたんぱく質合成を高めること、また、筋肉のなかでも、加齢で減りやすい速筋を大きくすること、が研究結果として報告されています。

  • POINT2 たんぱく質摂取の「タイミング」

    運動直後が筋肉合成を最も高めやすいとの研究結果から、運動後、できるだけ速やかに摂取するのが望ましいとされています。

  • POINT3 1食での「摂取量」

    たんぱく質摂取量が筋肉の合成率を決定するとの研究結果が示されました。

下のグラフにあるように筋肉づくりのための運動と食事は、(筋肉合成を促しやすい)ロイシンの血中濃度を、運動後に「いかに素早く」「いかに高濃度に」上げるか、がポイントです。

出典 Pennings et al. Am J Clin Nutr, 2011

酸性ミルクプロテイン飲料なら
血中ロイシン濃度をより高められる

最後に藤田教授は、「筋トレをしっかり行い、その直後、速やかにミルクプロテインのようにロイシンを高濃度に含む飲料をとることがすすめられる」とした上で、当社との共同研究で取り組まれている「酸性ミルクプロテイン飲料」の紹介をされました。
ミルクプロテインに含まれるカゼインというたんぱく質は、酸にさらされると凝固する特性をもっています。そのため牛乳を飲むと、ミルクプロテインの一部は胃の中で(胃酸により)凝固します。これに対して、当社ではミルクプロテインを酸の中でも安定化させ、凝固させない技術を開発しました。この技術を応用した酸性ミルクプロテイン飲料は、従来のミルクプロテインと比べて、胃から腸へスムーズに移行し、素早く消化吸収されることが期待されます。
筋肉の合成促進に有効なロイシンを豊富に含むミルクプロテインが素早く消化吸収されれば、ロイシンの血中濃度もより高くなるのではないか、と考えられ、藤田教授は、これを実証した最新データも紹介。酸性ミルクプロテイン飲料は、従来のミルクプロテインよりさらに高く血中ロイシン濃度を上昇させ、筋肉合成促進に有効である可能性を示されました。

出典 吉居ら 第70回日本栄養・食糧学会大会、2016