ミルクプロテインのチカラ!

ミルクプロテインセミナー

運動とミルクプロテインの組み合わせによる筋肉量・筋力の向上筋肉量・筋力向上に向けた
効果的な食事と運動

第1講演では、運動生理学がご専門の藤田聡教授(立命館大学)にご登壇いただきました。藤田教授からは、「筋肉保持の大切さと、筋肉合成にミルクプロテインが効果的であること」についてご講演いただきました。

筋肉合成には
ロイシン(必須アミノ酸)摂取が効果的

立命館大学 スポーツ健康科学部 藤田 聡 教授

筋肉の働きや筋肉の大切さ、筋肉量・筋力のセルフチェックに続いて藤田教授は、筋肉を維持し増やすためには食事からのたんぱく質摂取が重要だと、お話を進められました。

「筋肉をつけるなら、血液中のアミノ酸濃度を上げること。筋肉は筋たんぱく質の合成と分解のバランスで維持されており、アミノ酸摂取が筋肉の合成を刺激することが、若年層、高齢者の両方で示されています。なかでも筋肉合成のスイッチを入れるのは必須アミノ酸であり、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)、とくにロイシンが効果的です」
これをさらに詳しく、分子レベルで解明されていることから解説され、上昇したアミノ酸濃度を筋肉合成につなげるには、mTOR(エムトール)という筋肉内のたんぱく質を刺激することが重要であることにも触れられました。そして、ロイシンを飲んで1時間後にはmTORが活性化されたことから、ロイシン摂取の重要性を指摘されました。
すなわち、筋肉づくりのための食事では、アミノ酸、なかでもロイシン(を多く含む食品)をしっかりとることが重要、ということです。

出典 Volpi et al. Am J Physiol, 1999

筋トレは低強度でも回数を増やすことで効果あり

次に藤田教授は、筋肉を維持し、増やすための運動について、「一般的に、レジスタンス運動、すなわち筋トレがよく、頻度は1週間に2~3回を続けてください」と解説されました。そして、高強度の筋トレで筋肉量・筋力がアップできるのはもちろん、低強度であっても、回数を増やせば、高強度のときと同程度に筋肉量を維持したりできる、というデータが示されました。この場合の高強度とは全力を出し切ったときの70%、低強度とは50%以下の力ですが、適度な疲労感につながる程度というのが目安となります。
年齢の高い世代など、高強度の筋トレがつらいようであれば、運動を長続きさせるために、伸縮性のゴムバンドを用いるような低強度の筋トレもよいと紹介されました。低強度の筋トレでも、回数多く行うことで、筋肉量の維持・増強につながるのです。