京都府長岡京市の紹介
京都府の南部に位置する長岡京市。
784年に長岡京が置かれ、現在も多くの歴史的建造物や
神社仏閣が点在する、日本の歴史と文化を肌で感じられる
街です。
日本で一番最初に花手水が始まった地!
お参りをする前に手や口を清める水を手水(ちょうず)と
言いますが、その手水や手水鉢に敷き詰められた草花の
様子を、花手水(はなちょうず)と言います。
多くの人が思わず目を見張るその美しさに魅了され、今では全国に広がった花手水ですが、2017年に柳谷観音 楊谷寺が
手水舎に紫陽花(あじさい)を浮かべたことが、すべての
始まりでした。
一人でも多くの方に寺院に足を運んで欲しい。日本人としての誇りを感じ、御本尊に心を繋げる橋渡しとして、参拝するきっかけとなれば…という思いから、御住職の日下俊英さん御一家が花を浮かべられたのが最初でした。
日本で一番最初に孟宗竹が伝わった寂照院
花手水だけではなく、長岡京市は日本で一番最初に、
たけのこの一種である孟宗竹(もうそうちく)が伝わった土地でもあります。※諸説あります。
平安時代の初めに僧道雄が建立した海印寺の子院の一つとされている寂照院。本尊にある鎌倉時代に造られた木造四天王像は京都府指定文化財に指定されています。
1470年ごろ、曹洞宗の開祖 道元禅師が 中国から孟宗竹の原種を持ち帰り、この地に植えたのが最初だと言われて
おり、以来この付近は “京たけのこ”の一大産地となりました。寺院内には日本で一番最初に伝わった場所であることを伝える記念石碑が建っています。
暮らしやすさはお墨付き!
長岡京駅から電車で京都駅まで約10分、大阪駅まで約30分というアクセスの良さから、ベッドタウンとしても人気の高い
長岡京市。現代的な建物や家屋が立ち並ぶ市街地の合間に、畑や田んぼが広がるという便利なのにどこか懐かしい情景が見られる街。
歴史の趣を至るところに感じながら、ゆったりとした時間が流れる市内は思わず「ただいま」と呟きたくなるような、
風情豊かな場所でした。
手間暇かけて作られる、京たけのこと京野菜
市中に民家と畑がバランスよく共存している長岡京市。
そこには、たけのこを始めとする京野菜への農家の方の
想いと熱意が詰まっています。
京たけのこの生産地として有名な長岡京市ですが、
年数をかけて肥料を何層にも重ねてたけのこを育てる、
京都式軟化栽培法という特別な手法で作られています。
手間暇がかかる分、えぐみがなく、甘味があって軟らかい
たけのこが出来上がります。
肥料で手が荒れてしまうこともあるなど大変な作業も多いなか、ひとつひとつ丁寧に育てられ、出荷されています。
愛と笑顔を運んでくる“お玉ちゃん”
左からお玉ちゃん、毎年公募で市内在住者などから選ばれる
玉役・忠興役
長岡京ガラシャ祭のマスコットキャラクターである
“お玉ちゃん”。明智光秀の娘である“玉”、後に細川ガラシャ夫人と呼ばれる人物がモチーフになっています。
平成4年に長岡京市の歴史遺産の一つである勝龍寺城跡が
整備され、勝竜寺城公園が完成しました。
その完成を記念して、市民の方から今から約400年前に細川忠興に嫁いできた“玉”の輿入れの様子を再現する行列巡行を開催しようという提案があり、それが以後“長岡京ガラシャ祭”として広く親しまれるようになったそうです。
身分の分け隔てなく、博愛の心を持ち続けたと言われているガラシャ夫人の思いが、今も長岡京市には受け継がれています。
コラボレシピ “バニラ香る お野菜花手水クッキー”
市の広報誌・SNS・ポスターにて明治 エッセル スーパーカップ(超バニラ・抹茶・チョコクッキー)に合うご当地の食材を使った
レシピを募集しました。応募があった数多くのレシピから、1位に輝いたのが「バニラ香る お野菜花手水クッキー」です。
市が独自で行った市民によるSNS投票でも、1位を獲得したレシピでした。
長岡京市発祥の花手水を野菜で見事に表現していたことなどが選ばれた理由です。地域の特産を使用して、見た目の華やかさを生み出した見事なレシピになりました。
材料(直径約4cm / 16個分)
【クッキー生地】
・明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ(200ml)2分の1個
・きび砂糖 30g
・薄力粉 150g
・無塩バター 30g
・米油 適量
【トッピング】
・ミニトマト赤・黄 各1個(4等分に輪切り)
・おくら 1本
・紫玉ねぎ 4分の1個(5mm角)
- 1. バターを小さいフライパンに入れて、焦がしバターを作ります。
中火にかけ、少し色がついて良い香りがしたら目の細かいざるで漉し、粗熱を取ります。 - 2. オーブンは180度の予熱に設定します。
- 3. ボウルに明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ(200ml)2分の1個と、きび砂糖を加えて溶かし、
薄力粉を加えてざっくりと混ぜます。 - 4. 天板にクッキングシートを敷き、手に米油をつけて3を16等分し、4cmの丸型にして並べます。
- 5. 4に好きな野菜のトッピングをのせて、180度のオーブンで約20分焼いたら完成。
調理方法
最優秀レシピ開発者の声
開発者の声
開発者の久戸瀬一枝さん
“バニラ香る お野菜花手水クッキー”のレシピを考案してくださった、京都出身の久戸瀬一枝(くどせかずえ)さん。料理愛好家として、地元のwebサイトにレシピ連載を持つなどご活躍されています。今回は、偶然花手水を見かけその綺麗さに感動してレシピを思いついたそうです。また、常に冷凍庫にストックを欠かさないほど明治 エッセル スーパーカップが大好きとのことです。
「アイスはクッキー生地の材料の代わりになるので、簡単に作れると思いました。使用する材料だけでなく、手順も少ないのでご家族のみなさんで楽しみながら作ってもらいたいと思います。」
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真剣な眼差しで選考会に参加する長岡京市役所の皆様。
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今回は特別に、参加された方々への手土産も作っていただきました。
お披露目試食会の様子
市内で開催されたお披露目試食会は、新聞社やテレビの取材も入り、華やかなものになりました。
長岡京市市長 中小路健吾(なかこうじけんご)氏の挨拶から始まり、統括官 澤田洋一氏なども加わった試食会は大盛況。
上品な野菜の甘さと、バニラの風味がしっかり香る生地のクリーミーさが好評で、「トッピングによって味が変わる」
「野菜の旨味がしっかり出ていて、大人でも楽しめる。お酒のあてになりそう」「地元の飲食店で是非販売したい」など様々な意見が
飛び交いました。
メディアが駆けつけた中、スピーチをする長岡京市市長 中小路健吾氏
花手水が生まれた楊谷寺を取材!
花手水は、ご住職の家族愛から生まれた
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眼病平癒の寺として1200年間祈願されてきた柳谷観音 楊谷寺。
自然豊かな山中にあり、地元の方から愛されてきた寺院です。ご住職の奥様が始められた花手水ですが、ハート形のモチーフなどは
「喜んでもらえる顔を想像しながら」ご住職自らが作っているそう
です。また広くて綺麗な寺院内の上書院裏にある琴手水の前には、
水琴窟(すいきんくつ)があり、ひしゃくで水をくみ地面におとすと音がするという不思議な仕掛けが。
それ以外にも美しい庭園や池が鑑賞でき、感性が研ぎ澄まされながらも、楽しく参拝できる寺院です。
愛に溢れるデザインで、寺院をもっと身近に感じて欲しい
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「最初は色々と不安もあった」と仰っていましたが、華やかで斬新な花手水はSNSであっという間に拡散し、“映えるスポット”として一気に有名に。中には10万のいいね!がついた投稿もあり、そのセンスと
美しさは一度見たら感動せずにはいられません。今では新幹線や電車に乗って、花手水を見るためにはるばる遠方から来られる方も多いそうです。「寺院をもっと身近に感じてほしい」という思いから始まった花手水ですが、実際に多くの方が長岡京市へ
足を運ぶきっかけとなったのです。
四季の美しさを楽しめるデザイン
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花手水は初夏のアジサイに、秋のもみじやカボチャ。椿にコスモス…と、季節やイベントに合った草花が取り入れられており、長岡京市の息吹と季節を感じることができます。
基本的に使用される草花は境内にある物。木によって紅葉する色が
違うため、それぞれの木からどんな色の葉が落ちるか、考えながら
グラデーションを作られるそうです。また“柳谷観音 楊谷寺”には龍手水、苔手水など合計6つの花手水があり、境内を散策しながら色々なデザインや彩りの花手水を楽しむことができます。
長岡京市取材あとがき
街全体から、日本が誇る美しい歴史を感じることのできた長岡京市。
その一方で、誇り高き文化をしっかりと守りながらも、新たな文化を作り出す姿が印象的でした。
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柳谷観音 楊谷寺の庭園
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(左から)お玉ちゃん、久戸瀬一枝さん、長岡京市市長 中小路健吾氏、
統括官 澤田洋一氏