販売・コミュニケーション機能
お客様に価値を伝え、共有していく
販売・コミュニケーション機能の大きな役割は、生活者の目線に立ち、商品の価値をお客様に的確に伝え、その価値を共有していくことです。開発設計→調達→生産→物流の各機能で作り上げた高いクオリティーをいかにして伝え、期待を持って購入していただけるか、それが最終的にバトンを渡される当機能のミッションです。
その考えに基づき、マーケティング推進部や営業販売部、お客様相談センターなどの部門が各々の業務にあたっています。
お客様と価値を共有する双方向のコミュニケーションは、お客様と商品を共創していく未来にもつながると考えています。
1. 1ウェイではなくループで取り組むマーケティング
マーケティング推進部は、事業部単位ではなく各部門を横断した調査・企画を行っている新しい部門です。お客様を「消費者」ではなく「生活者」と捉え、特定商品に限らずトータルでマーケティングを行っています。
例えば「生活者はどのような理由で当社の商品を購入しているのか?」を調査し、今後ご購入いただくためのより良い機会やシチュエーション作りを提案していきます。つまり生活者の目線から始めるマーケティングです。
そして、それらに対し開発や生産など各部門が1ウェイではなくループで取り組むことで、新しいモノ作りや新しい販売方法にもつながると考えます。
当社はコナミルクや牛乳、菓子、流動食、スポーツサプリメントなど、赤ちゃんからお年寄りまでご利用いただける幅広い商品を製造、販売しています。それら商品の価値をお客様に伝え、同時にお客様から情報をいただいて、新たな商品作りに活かす。そんな“お客様と共に作り上げていく”ことを基本姿勢に、あらゆる世代の食シーンの良きパートナーになりたいと思っています。
2. フェイスtoフェイスのコミュニケーションも重視
例えば、小学校や中学校で子どもや親を対象に行う食育セミナー、プロのアスリートやジュニアに向けたスポーツ栄養セミナー、お母さんを対象にしたコナミルクや離乳食の栄養相談、病院や介護施設での流動食の説明会などです。
きめ細かなサポート体制も価値を伝え、共有化していく取り組みの一つと考えています。
3. お客様相談センターに寄せられる声は年間十数万件
お客様からお電話でご意見、ご相談を発信していただける窓口が、お客様相談センターです。いただく声は年間で十数万件。その中で多いのは「○○はどこで買えますか?」といった販売店の問い合わせや、商品に関する質問、使い方の相談、さらにお叱りやお褒めの言葉もいただきます。
その中で相談センターが行う主な業務内容は大きく分けて3つです。1つはお客様が必要としている情報をきちんと提供できる機能であること。2つ目は商品に対するご指摘や食品表示に関する質問など、会社がすぐに対応すべきリスク管理としての機能。3つ目はお客様からいただいた情報を社内の関係部門にフィードバックし、連携を図ってお応えする機能です。
相談センターにとっては、相談員の応対そのものが品質です。そのため勉強会や発声練習、外部の講師を招いての研修、第一声を競うコンクールなども積極的に実施し、コミュニケーション能力のレベルアップを図っています。お客様に満足していただけるよう、一期一会の気持ちと共にスキルアップに日々努めています。
4. お客様の声は社内で共通認識し、迅速かつ的確に対応
その1つが「お客様の声検討会」で、お客様相談センターが主体となり、開発、販売、品質保証、研究所等の担当者がお客様の声をもとに改善や開発の検討をしています。「CS会議」は開発や営業、販売、広報など各部門の責任者が一同に集まる月1回の会議で、前月に寄せられたお客様の声を報告しながら意見交換を行います。その議事録は社長にも届く仕組みです。さらに半期に一度、前期分のお客様の声の変化や傾向をまとめ、経営陣に報告しています。
それら会議の場では、お客様のご指摘を反映した改善事例なども報告します。例えば「明治ヨーグルトR-1ドリンクタイプ」のフタが開けづらいというご指摘を受け、フタにあるギザギザの溝の幅を広くすることで開けやすくしたケースなどがあります。
また、最近はお客様からの相談を聞くだけでなく「なぜ、それを求めているのか?」「誰がどういう時に不便を感じているのか?」といった、個々の利用シーンまで一歩踏み込んで聞く応対も始めています。それによりお一人お一人により合ったお応えができると共に、未来のサービスや改善につながるヒントになると考えています。
スタッフからのひとこと
お客様の声を“聴く力”が品質の向上につながる
前田 央子お客様相談 担当
また、あたかも明治の一員のように真剣にご意見をくださる方が多く、商品を愛していただいているということ。品質はお客様と一緒に作り続けるものなのだと思います。