調達機能

原料の安定調達の基盤はサプライヤーとの信頼関係

原料を採用する際にキーになるのが安全性と継続性です。安全性はもちろんのこと、良い原料であっても安定的に入手できなくては、商品の製造を継続することができません。ゆえに調達機能における品質とは、規格に合致した原料をいかに継続的に確保できるか。そのためにはサプライヤー(供給者)との信頼関係が非常に重要になります。原料品質を維持向上し続けるためには当社とサプライヤーがどのようなコミュニケーションをしていけば良いのか。調達機能で行っているサプライヤーの選定・評価を始めとしたさまざまな取り組みをご紹介します。

1. 基本は規格書の精査

使用する原料については、アレルギー物質、残留農薬、栄養成分、起源原材料などのさまざまな品質情報を規格書として明らかにしています。
原料の採用にあたっては品質保証部をはじめ関連部署がその内容を厳密にチェックします。当社が扱っている原料は数千種類にのぼりますが、品質管理や安全性の観点からこれらの規格書を十分精査した上で、購入する仕組みになっています。

2. 信頼できるサプライヤーの選定・評価

原料の採用にあたっては様々な観点から厳密なチェックが行われる。

規格書に適合した品質の原料を安定的に調達するためには、信頼できるサプライヤーの選定が必要で、当社はそのための仕組みを構築しています。
新規にサプライヤーと契約する場合には、規格書に適合した原料を継続して供給ができるかどうかを判断するために、書面調査や実査を行います。加えて、サプライヤー自身の継続性である経営状態も大きな要素で、これらを総合的に判断して採用可否を決定しています。

また、継続して取引が行われている間も、サプライヤーに赴き安全と品質の視点で監査を行っており、問題があれば指導を行い、改善を求めます。 こうした取り組みを通じて、当社の品質に対する考え方を伝え、理解を得ることが大変重要だと考えています。そして何より、両社が定期的に顔を合わせることで、品質や安全に対する認識を常に高めています。

3. 保管と工場への輸送も大事な品質管理

調達機能は原料を購入するだけでなく、特に海外産の原料は通関後倉庫に保管し、各工場に運ぶまでが大事な業務となります。そのため、倉庫や運送会社の協力体制が欠かせません。
もしも積み込み時に袋が破れたり、あるいは誤配送などのトラブルがあれば、その原因を調べて改善してもらっています。原料の品質や安全性を維持したまま、次工程である生産機能に引き渡すことが大切なのです。

スタッフからのひとこと

写真:吉武 宏

品質はコミュニケーション

吉武 宏購買 担当

購買的視点では、品質はコミュニケーションによって作られると考えています。サプライヤーと双方が良い取引をするためには、事前にお互いの状況を理解し合うことが重要で、それにはコミュニケーションが必要です。そのためには、私たちができるだけ原料の専門家になることが大事だと思っています。
そしてお客様に、商品を安心しておいしく食べていただき、楽しさや幸せを感じていただけたら、私達の一番の喜びです。

調達のケーススタディ