福岡県内の60歳以上の地域住民約1000人を対象に、食事と認知症になる危険度(発症リスク)の関係を17年間にわたって追跡して調べました。その結果、認知症全体、認知症のなかでもアルツハイマー性認知症、脳血管性の認知症、いずれについても、牛乳・乳製品の摂取量が多いほど発症率が低くなる、という関係が認められました。さらに、認知症発症に影響を及ぼす可能性がある因子(持病や運動習慣など)を取り除いて分析しても、アルツハイマー性認知症については、牛乳・乳製品の摂取量が多いほど発症リスクが低いことがはっきりしていました。これらの結果から、牛乳・乳製品を十分にとることは、アルツハイマー性認知症予防につながる可能性があることが示されました。