イラスト:明治の社員が、商品の栄養を分析・評価したり、その結果をもとに商品開発や改良を行う様子を説明しています。 イラスト:明治の社員が、商品の栄養を分析・評価したり、その結果をもとに商品開発や改良を行う様子を説明しています。

この食品には、どんな栄養価値があるのだろう?
…という疑問を、わかりやすく明らかにする仕組みが
Meiji NPS(明治栄養プロファイリングシステム)です。

私たちが解決したい栄養課題とは

いま世界では、食べすぎや偏った食事による過体重・肥満、それに伴う生活習慣病の増加が問題視される一方、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの不足による発育阻害・やせ・フレイルなどへの懸念も高まっており、これら二つの相反する栄養課題に直面しています。この課題は、人々の健康面はもちろん、社会的・経済的にも大きな影響を及ぼすことが懸念されており、世界全体で解決に向けて取り組むべき重要な課題と位置付けられています。この課題の解決には、人々が栄養バランスのとれた食生活をより容易に行えるようにすることが必要です。そして、私たち食品企業には、商品の栄養価値を高め、あわせて栄養価値についての情報をわかりやすく提供することが求められます。こうした考えのもと、明治が新たに導入したのが「Meiji NPS(明治栄養プロファイリングシステム)」です

フレイルとは、加齢とともに筋力が低下したり、認知機能が低下したりするなどの心身が虚弱化した状態のこと。
高齢者が陥りやすく、そのままにしておくと要介護状態へと進んでしまいますが、正しく対処すれば生活機能が維持・向上するとされています。

イラスト:たんぱく質、食物繊維、ビタミンなどが不足している場合は発育阻害・やせなどに、反対に、カロリー、糖分、脂質、塩分など摂り過ぎた場合は過体重・肥満になるといった、栄養課題を表しています。 イラスト:たんぱく質、食物繊維、ビタミンなどが不足している場合は発育阻害・やせなどに、反対に、カロリー、糖分、脂質、塩分など摂り過ぎた場合は過体重・肥満になるといった、栄養課題を表しています。

栄養プロファイリングシステム(NPS)

栄養プロファイリングシステム(NPS)は、食品の栄養価値を科学的に評価する仕組みです。世界の国々でさまざまなNPSが開発されており、人々への食品の栄養情報提供や、食品企業による商品開発などに利用されています。
栄養に関わる健康課題の多くは、日々の食事から摂取する栄養の過不足などに起因します。しかし、その解決策は単純ではありません。食事の内容は地域や食文化により異なり、また、年齢やライフステージごとに注意すべき健康課題も異なってきます。そのためNPSを用いて栄養に関わる健康課題に効果的にアプローチするためには、こうした条件に合わせてNPSを設計することが重要となります。

牛乳や食パン、焼き魚、パイナップルなどたくさんの食材に囲まれた女性のイラストです。女性は栄養を考えた食材選びにとまどっている様子です。 牛乳や食パン、焼き魚、パイナップルなどたくさんの食材に囲まれた女性のイラストです。女性は栄養を考えた食材選びにとまどっている様子です。

Meiji NPS
(明治栄養プロファイリングシステム)
とは

栄養プロファイリングシステム(Nutritional Profiling System:NPS)とは、食品に含まれる栄養素の量を科学的にスコア化し、食品の栄養価値を評価する手法です。現在、世界ではさまざまなNPSが構築・利用されていますが、Meiji NPSでは、世代・地域ごとに異なるそれぞれの健康課題に対応した栄養価値の評価を目指しています。2023年6月には、まずMeiji NPSの第一弾として、日本の健康課題を考慮したNPSを策定しました。将来的には、世界各地の食生活の実態を考慮したNPSで、子ども、大人、高齢者それぞれの健康課題に対応したものにしていきます。

Meiji NPSの
特徴

  • ライフステージごとに異なる栄養課題に対応
  • 地域ごとに異なる食生活を考慮した設計
イラスト:Meiji NPSは、幼児期・小児期については「発育・発達」、成人期では「生活習慣病」や「若年女性のやせ」、高齢期では「フレイル」など、ライフステージごとに異なる栄養課題に対応していること、また、乳児~3歳未満の乳児はNPSを設定しない予定であることなどを説明しています。 イラスト:Meiji NPSは、幼児期・小児期については「発育・発達」、成人期では「生活習慣病」や「若年女性のやせ」、高齢期では「フレイル」など、ライフステージごとに異なる栄養課題に対応していること、また、乳児~3歳未満の乳児はNPSを設定しない予定であることなどを説明しています。

成人NPS


なるべく摂取しないように心がける栄養素(糖類、飽和脂肪酸、食塩など)や、積極的に摂取すべき栄養素(たんぱく質、食物繊維など)を設定し、これらが含まれる量によって栄養価値をスコア化します。

高齢者NPS


成人NPSをベースに飽和脂肪酸を制限しないなど、高齢者が陥りやすいフレイルを予防するための変更を追加します。

Meiji NPSで実現したいこと

私たちはMeiji NPSを活用し、より栄養価値の高い商品の開発や改良につなげていきます。また、将来的にはMeiji NPSによって評価した各商品の栄養価値や食べ方に関する情報をお客さまに提供し、より良い商品選びをサポートできるようにしたいと考えています。そうした栄養に関する課題解決を通して、お客さま・社会に貢献していきます。

イラスト:栄養プロファイリングが、お客さまへ栄養価値や食べ方に関する情報を提供したり、明治自身の商品開発や改良に役立てたりするなど、栄養に関する課題解決を通して、お客さまや社会に貢献していくことを説明しています。 イラスト:栄養プロファイリングが、お客さまへ栄養価値や食べ方に関する情報を提供したり、明治自身の商品開発や改良に役立てたりするなど、栄養に関する課題解決を通して、お客さまや社会に貢献していくことを説明しています。

特集

「栄養」に関するさまざまな内容のコンテンツを掲載します。

INTERVIEW
栄養課題とMeiji NPS

夫馬賢治氏の写真です。

夫馬 賢治
株式会社ニューラル 代表取締役CEO /
信州大学グリーン社会協創機構特任教授

サステナビリティ経営の専門家であり、NPSについても精通されている夫馬賢治氏に、「栄養課題とMeiji NPS」をテーマにさまざまな切り口でお話をうかがいました。


夫馬賢治氏の写真です。