インフルエンザの症状と言われて、皆さんの頭にまず浮かぶものは何でしょうか?
高熱?強烈な倦怠感?関節痛や筋肉痛?もしかしたら、のどの痛みや咳などを思い浮かべる方もいらっしゃるかも知れませんね。
インフルエンザの流行時期は主に冬場なので、冬場に急に嘔吐をしたり吐き気が出たりすると、ノロウイルスやロタウイルスなどによる感染性胃腸炎を疑う方が多いのではないでしょうか。
でも、実はインフルエンザの症状としても、吐き気や嘔吐といった消化器症状が出ることがあります。ちょっと意外な気がしますよね。
インフルエンザと感染性胃腸炎を見分ける方法
吐き気、嘔吐といった症状が出た際に、インフルエンザか、その他の感染性胃腸炎かを見分ける一つのポイントとしては、例えば高熱があるかどうかということになります。
熱が急激に上がり、38度以上になるようなことがあれば、インフルエンザの症状としての嘔吐や吐き気を疑います。また、感染性胃腸炎では、インフルエンザで見られるような強い全身の倦怠感やのどの痛み、全身の筋肉痛などは見られにくいですから、こちらもポイントとなるでしょう。
インフルエンザが疑われたら
では、吐き気や嘔吐が見られ、高熱があってインフルエンザが疑われる場合どうしたらよいでしょうか?
まずやはり、病院を受診して検査を受け、医師の指示に従いましょう。インフルエンザが原因の吐き気や嘔吐に一般的なドラッグストアで買えるような吐き気止めはあまり効果がありません。
また、激しい嘔吐がある場合には、脱水も非常に心配です。水分をしっかりとり、電解質の補給にも気を配りましょう。市販のスポーツ飲料などは口当たりもよく、適度な電解質も含まれていますので嘔吐があってなかなか思うように食事が取れない場合などにお勧めできます。
ただ、病院から処方された抗インフルエンザ薬も吐いてしまうような場合には、経口以外からの身体への水分の補充、つまり点滴などを考えなくてはなりません。強い嘔吐がある場合には、必ずそのことを医師に伝え、しかるべき医学的な処置を受ける必要があります。
一旦脱水を起こしてしまうと、ただでさえつらいインフルエンザを長引かせ、治りにくくしてしまいます。
インフルエンザにかかった場合、もちろん抗インフルエンザ薬の内服も非常に大切ですが、それと同じくらいしっかり安静にして休息をとることと、水分補給や栄養を十分とって身体の抵抗力を回復しインフルエンザを撃退するパワーを取り戻すことも大切なことです。
決してインフルエンザを軽くみて、こじらせないようにしましょうね。