株式会社 明治（代表取締役社長：松田 克也）と武蔵野赤十字病院（院長：泉 並木）は、消費者庁消費者安全課から「嚥下シミュレータを使用した子どもの気道閉塞シミュレーションおよびイメージ動画の制作業務」を共同受託し、4次元嚥下シミュレータ「Swallow Vision®」（スワロービジョン）を活用して、窒息や誤嚥の事故を予防するための行政の取り組みに参画しました。
制作された注意喚起の映像は、2021年1月20日に消費者庁消費者安全課より発表されております。

「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意！」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/

Swallow Vision®は、当社と武蔵野赤十字病院が共同開発した世界初の4次元嚥下コンピュータシミュレーションシステムです^{※1 ※2}。通常見ることができない飲み込む時の身体の動きと食品の流れを、コンピュータ上でリアリティのある画像として見ることと、仮想の実験（コンピュータシミュレーション）ができます。

事故予防のためには、どうして起きるのか（事故のメカニズム）を理解することが重要です。しかし、現実には、食品がどのように気道を閉塞するのかを見ることができません。まず見える化（可視化）し、メカニズムを検討したうえで、予防策を考えることが必要です。

このような状況のなか、窒息や誤嚥の事故を予防するためには、リアリティのある動画や画像により保護者や教育・保育従事者にわかりやすく伝えることが重要という消費者庁消費者安全課の判断のもと、当社と武蔵野赤十字病院は、「嚥下シミュレータを使用した子どもの気道閉塞シミュレーションおよびイメージ動画の制作業務」を共同受託しました。Swallow Vision®を使ったシミュレーションにより、乳幼児が豆類を飲み込むことで発生する窒息や誤嚥の様子を可視化し、明らかにしたメカニズムをもとにリアリティのある動画と画像を制作しました。

シミュレーションは、4歳児の口腔から気管支までの形状と運動をコンピュータ上で再現した「生体モデル」と、節分豆および煮豆の形状と物性をコンピュータ上で再現した「食品モデル」を組み合わせることで実施しました。乳幼児の姿勢や活動状況ならびに豆類のサイズや状態を、リスク因子（パラメータ）とし、パラメータの組み合わせを変更してさまざまな条件でシミュレーションを行いました。結果の概要は以下の通りです。

シミュレーションの結果をもとに動画と画像を制作しました。