中国にて牧場を展開するオーストアジア社の株式取得のお知らせ ~中国での安定的かつ高品質な生乳調達の獲得とさらなる中国事業の拡大にむけ~
株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、中国における牛乳・ヨーグルト事業の持続的な成長基盤の確立を目的に、中国において牧場を運営するAustAsia Investment Holdings Pte LTD.(以下、オーストアジア社)の株式25.0%を254.4百万米ドル(約280億円※1)で取得することについて、オーストアジア社の株主であるJapfa LTD.(以下、ジャプファ社)と合意し、株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。なお、株式取得後は持分法適用会社となる見込みです。
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※11米ドル=108.23円(2020年4月13日時点)
1.株式取得の目的
明治グループでは、長期計画「2026ビジョン」のもと、長期的な企業価値向上の実現を目指しており、重点方針として「海外市場での成長基盤の確立」を掲げています。また、2020年度を最終年度とする中期経営計画においては、海外市場の中でも特に中国を最注力地域と位置付けています。
当社の中国事業は、現在、牛乳・ヨーグルト事業、アイスクリーム事業、菓子事業を展開しており、業績も順調に拡大しています。特に、チルド牛乳については、市場が拡大する中、おいしさへの評価や安全・安心への期待から、華東地域を中心に販売を大きく伸ばしています。これらの好調な販売状況を受け、今後も中国においては、既存の明治乳業(蘇州)有限公司(蘇州での牛乳・ヨーグルトなどの生産拠点)への設備増強(2021年春稼働)や、天津工場の新設(2022年度下期稼働)を予定しています。
このような市場環境の中、中国国内では乳業メーカーによる牧場経営などの垂直統合が進行している状況にあります。当社が、今後も中国の牛乳・ヨーグルト市場において成長を続けていくためには、良質な生乳を安定的に調達していくことが必要です。今回の株式取得は、生乳の調達から生産に至るバリューチェーンを強化し、中国における持続的な成長基盤の確立を実現していくことを目的にしています。
オーストアジア社による牧場経営の状況
2.オーストアジア社について
オーストアジア社は、優れた生乳生産性を誇り、中国で最も高品質な生乳を生産する大手生乳会社の一社です。中国国内で7つの牧場を運営しており、現在、当社の中国牛乳・ヨーグルト事業における主要な生乳調達先です。約8万頭の乳牛を飼育し、提供する生乳の品質の高さにより、取引先からの厚い信頼を獲得しており、高い成長性・利益率を実現しています。その品質へのこだわりは、明治グループが理念に掲げる「健康・安心」につながるものです。
オーストアジア社の親会社であるジャプファ社は、シンガポール証券取引所に上場し、東南アジア、特にインドネシアで高い事業成長を実現しています。食肉・水産事業(鶏、牛、豚、水産養殖)や加工食品事業などを手掛け、高品質な製品を消費者に提供しています。なお、中国乳業事業に加え、ジャプファ社はインドネシアでも乳業事業を展開しています。
オーストアジア社の概要
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会社名:AustAsia Investment Holdings Pte LTD.
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CEO:Edgar Dowse Collins
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設立時期:2009年4月17日
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会社所在地:42 Horne Road, Singapore
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売上高:380百万米ドル(2019年度※2)
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EBITDA:122百万ドル(2019年度※2、3)
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当期純利益:73百万米ドル(2019年度※2)
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株主:Japfa LTD.(100%)
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その他:オーストアジア社は2020年4月に発表された事業再編により、中国において生乳生産事業を中心に従事する会社となる予定です。
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※22019年1月時点で事業再編を行ったと想定した財務数値(未監査)。事業再編の詳細はジャプファ社の開示をご参照ください。
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※3EBITDAは、継続事業の税引前利益から、利息収入、金融費用、減価償却費、のれん償却費、および生物資産の公正価値変動、為替ヘッジおよび為替変動損益に関連するデリバティブ費用を除いた値。
3.今後の見通し
株式取得日は2020年7月を予定しています。なお、本件が2020年度の業績に与える影響は軽微です。