「明治THE GREEK YOGURT」の乳たんぱく質は発酵・濃縮工程により吸収されやすくなることを確認 ~3月26日 日本農芸化学会2019年度大会にて発表~
株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、ミルクプロテイン(乳たんぱく質)※1の有用性を研究する中で、乳原料を乳酸菌により発酵させた後、濃縮を行うことで乳たんぱく質の含有量を高めている「明治THE GREEK YOGURT」が、発酵前の乳原料と比較して、乳たんぱく質が吸収されやすくなることを確認しました。
この研究成果を、2019年3月24〜27日に東京で開催された、「日本農芸化学会2019年度大会」にて発表いたしました。
【内容】
演題名:
高たんぱく質ヨーグルト摂取によるたんぱく質吸収への影響
概要:
20歳以上30歳未満の男性12名を対象に、2種類の試験食品を単回摂取した後、たんぱく質の吸収を示す血中アミノ酸濃度への影響について、ランダム化クロスオーバー試験※2にて確認しました。試験食品は、原料乳を乳酸菌発酵させた後、セパレーターを用いた濃縮(ホエイ分離)により乳たんぱく質含量を高めた高たんぱく質ヨーグルトである「明治THE GREEK YOGURT(100g)」、ならびに対照として乳原料を用いた乳飲料200g(ともに10.2gの乳たんぱく質を含有)を用いました。摂取前と摂取後に経時的に採血を行い、摂取開始前に対する摂取後の血中アミノ酸濃度の変化量、血中アミノ酸濃度の曲線下面積(AUC)※3および最高血中アミノ酸濃度(Cmax)を対照と比較しました。
その結果、「明治THE GREEK YOGURT」摂取時の血中必須アミノ酸濃度は、対照と比較して図1の通りとなり、摂取時から180分までのAUCが高値になる傾向が認められ、Cmaxが有意に高くなりました。また、筋肉合成に重要な分岐鎖アミノ酸(BCAA)と、BCAAの中で特に筋肉合成に影響するロイシンについても、血中濃度の変化量は図2、3の通りとなり、「明治THE GREEK YOGURT」摂取時の方が、摂取時から180分までのAUCとCmaxが有意に高い値を示しました。
以上の結果から、「明治THE GREEK YOGURT」の摂取は、対照と比較して、BCAAとロイシンを含めた摂取後の血中必須アミノ酸濃度をより高く上昇させることが明らかとなりました。この結果は、発酵および濃縮工程を経た「明治THE GREEK YOGURT」の乳たんぱく質は、より吸収されやすくなることを示唆するものです。
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※1ミルクプロテイン(乳たんぱく質)とは
牛乳に含まれるたんぱく質の総称です。私たちの体を作るのに必要不可欠なアミノ酸を豊富にバランスよく含んでおり、良質なたんぱく質源の一つとされています。 -
※2ランダム化クロスオーバー試験とは
対象をランダムに2群に分け、片方の群は1回目の試験で「明治THE GREEK YOGURT」を、2回目の試験で対照を摂取していただきました。もう一方の群は摂取する順序を逆にしました。 -
※3血中アミノ酸濃度の曲線下面積(AUC)とは
血中アミノ酸濃度変化を示したグラフの曲線下の面積を計算したものです。血中に入ったアミノ酸が、どのくらいの濃度で、どのくらいの時間、保持されたのかを示す指標です。一般的にこの値が大きいことは、アミノ酸が多く吸収されたことを意味します。
“明治ミルクプロテインプロジェクト”推進中!
ミルクプロテインの持つ幅広い可能性をすべての人々に届けていくために、これまで知られていたミルクプロテインの価値をさらに追い求めるだけでなく、新たな価値の探求にも取り組んでいきたい。明治はこのプロジェクトを通じ、ミルクプロテインのチカラを商品として具現化し、お客さまにお届けするとともに、ミルクプロテインの持つさまざまな可能性を、わかりやすく情報発信してまいります。