11月26日は「鉄分の日」、子どもの鉄不足に気づく機会を提供する全国1万人「鉄チェック活動」中間報告 日本で貧血と推定される子どもたちの割合は5.3% 諸外国の約2~3倍
株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、乳幼児の貧血実態把握と鉄摂取啓発を目的として、2022年11月より全国1万人「鉄チェック活動」を行っています。
今回、活動開始から2023年8月末までに実施した1~5歳の子ども4,414名の血中推定ヘモグロビン濃度の測定結果を集計したところ、貧血の基準値を下回った幼児の割合が5.3%に達していることが判明しました。この割合は、諸外国の幼児の貧血割合 (アメリカ: 3.2%、オーストラリア: 2.0%)の約2~3倍の値に相当します。以上の結果から、日本の幼児は、鉄の摂取量が特に不足していることが示唆されました。
当社は引き続き1万人の測定をめざして「鉄チェック活動」を継続し、貧血に関するさまざまな支援を通じて、日本の子どもたちの栄養状態、鉄欠乏状態の改善に貢献してまいります。
「鉄チェック活動」の中間報告
当社は、保護者が子どもの鉄不足に気づく機会を作るべく、血中推定ヘモグロビン濃度を採血不要で測定する「鉄チェック活動」プロジェクトを2022年11月に立ち上げました。活動開始から2023年8月末までに乳幼児約4,700名の血中推定ヘモグロビン濃度を測定し、保護者の皆さまにフィードバックしてまいりました。このうち、1~5歳の幼児4,414名を対象に集計したところ、血中推定ヘモグロビン濃度が貧血の基準値(11.0 g/dLまたは11.5 g/dL)を下回った幼児は236名、割合として5.3%に達していました。
諸外国の幼児の鉄摂取量と推奨量、貧血の割合
諸外国の幼児の貧血割合は、アメリカで3.2%、オーストラリアで2.0%と報告されています。「鉄チェック活動」で判明した日本の幼児の貧血基準値未満の割合5.3%は、これら諸外国と比較して約2~3倍に相当します。日本において貧血基準値未満の幼児の割合が高い理由としては、日本の幼児の鉄摂取量が、諸外国の半分程度となっていることがあげられます。
「鉄チェック活動」について
当社の栄養士がベビー専門店にて、栄養や離乳食、育児のお悩みなどの相談を気軽に受ける取り組みの中で実施しています。採血せずに、鉄の充足状態の指標の1つである血中ヘモグロビン濃度を推定できる測定機器を使用することで、多くのお子さまにご参加いただいています。
実施内容
- 1. 採血不要!約30秒で鉄不足チェック!
指先にクリップを挟むだけで血中推定ヘモグロビン濃度を測定できる機器を用いて、採血をすることなく、鉄不足の可能性がないかを確認します。その場で保護者の皆さまにフィードバックします。
- 2. 当社の栄養士へ相談
会場では、当社の栄養士が対応します。鉄不足について不安なことや、離乳食、育児についてのお悩みなどがあればその場で相談できます。
- 3. 小冊子「鉄のおはなし」プレゼント
幼児期における鉄の重要性や対策がよくわかる小冊子「鉄のおはなし」を来場者にプレゼントしています。
「鉄チェック活動」実施概要
- 期間:
2022年11月24日~ 2024年3月頃
- 対象:
1~6歳のお子さま1万人
- 参加費:
無料
- 場所:
ベビー専門店
実施場所およびスケジュールについては、プロジェクトWEBサイトにて順次公開 https://www.meiji.co.jp/baby/iron_measurement_activity/
測定機器「パルスCOオキシメータRad-67™」
コンパクトな携帯型で、センサーを用いることで採血をせずに血中推定ヘモグロビン濃度が測定できる機器です。
指先にクリップを挟んで30秒ほど待つと、血中ヘモグロビン値の推定値を計測することができます。
今回、医療機器を販売するマシモジャパン株式会社の協力で実施しています。