1.日常の中に食料備蓄を取り込むという考え方
災害が起こると食料の確保が最優先されます。
備蓄の必要性を感じている方も、実際に食料を備蓄しておくことはなかなか難しいものです。災害時に役立つと言われている保存食も、何がどれくらいあるのかということを定期的に確認したり、食べ方を知っておかなければ、いざという時に賞味期限が切れていたり、 温めなければ食べられず、食事にありつけなかったりするかもしれません。
「”もしも”に備えることができる
新しい備蓄方法・ローリングストック」
保存食を備蓄しておくことも、もちろん大切なことではありますが、日常の中に食料備蓄を取り込むという考え方もあります。
普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法をローリングストックと言います。
ローリングストックのポイントは、日常生活で消費しながら備蓄することです。
食料等を一定量に保ちながら、消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができるはずです。
2.ローリングストックのポイント
①古いものから使うこと
備蓄する食料が古くなってしまわないよう、消費の際には、必ず一番古いものから使うようにしましょう。
新しいものを右側に配置し、左側の古いものから使っていく、というようにそれぞれ合った備蓄方法で上手に循環させることが大切です。
②使った分は必ず補充すること
ローリングストックでは、備蓄品としてストックしているものはいつ食べても構いません。ただし、消費した量を必ず買い足すようにしましょう。
ちょっと補充を怠ったタイミングで災害が来る可能性もありますから、消費した分の補充は必ず直後に行いましょう。
ローリングストックのひと工夫
ローリングストックで日常の食材を多めに準備しておいても、災害時はガスや電気、水道が止まり、食材を調理できないことが想定されます。そんな時役に立つのが「カセットコンロ」です。
過去の災害で被災された方の多くが、避難生活の際に温かいものが食べたかったと語っています。
ローリングストックでは、非常時用の保存食だけを備蓄しているわけではないので、それらの備蓄品を活かすためにもカセットコンロとガスボンベが必需品となります。