結果発表

たくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、グランプリ1点、優秀賞3点、菱華産業賞10点の合計14点が選ばれました。
おめでとうございます。

入賞作品

グランプリ

作品名:カカオハスクで作った 共存する多様性クレヨン

コンセプト:この特徴的な色合いは、チョコレートづくりにおける世界中の様々な人々を象徴しています。チョコレートづくりはアフリカでのカカオ生産に始まり、輸送、加工、販売まで、国境を超えて様々な人たちが関わるもの。そんなチョコレートで繋がる人々にリスペクトを込めた、多様性が共存するデザインとなっています。また、売上の一部はカカオ生産地へ寄付され、背景にあるカカオ生産者の低賃金労働という問題への支援、持続可能でエシカルなチョコレートづくりの後押しをしていきます。子どもにはもちろん、大人の遊び心をくすぐり、全世代に気づきをあたえるクレヨンです。
氏名:金 達也
所属:株式会社DE

優秀賞

作品名:Meiji Sustainable Product~生活の中にMeijiを。
チョコレートのカタチをしたプロダクトたち~

コンセプト:長く愛され続ける明治のチョコレート。その”フォルム”をオマージュして生活の中で使われるトレー・ライト・スツールへ”リデザイン”しました。日々の暮らしの中で、ほのかに香るチョコレートの匂いはリラックスを誘います。カカオハスクから作ることで、あたかもチョコレートで出来ているような錯覚を与え明治をより身近に感じてもらうことができます。明治に還元されるプロダクトが必要であると考えました。企業的なサステナビリティへの取り組みをアピールすると共に明治のチョコレート商品への消費行動も促すことを狙っています。商品の消費量が増えることでカカオハスクの流通が増え好循環な流れが形成できます。
氏名:品田 聡
所属:TETLIS DESIGN

作品名:メルティー カトラリー

コンセプト:ミライウッド+カカオハスクの素材感を活かした普段使いのできるスプーンとフォークの提案になります。溶けているのような滑らかな形は、カカオハスク樹脂を目で感じてもらいたいという思いから生まれました。比重の重い樹脂のため手に持った際に重さを感じ、物としてのしっかり感を感じられると思います。チョコレートケーキとコーディネートすることでテーブルの上はより甘い空間になります。
氏名:染谷 周作
所属:染谷意匠株式会社

作品名:CACAOHOOK -カカオフック-

コンセプト:CACAOHOOKは、カカオのユニークな特性に注目した壁掛けフックです。あらゆる空間に馴染む外観で、フックの枠を超えた用途の展開が期待でき、香りでもお部屋を彩ります。 プラスチック雑貨の置き換えだけでなく、カカオ農家の貧困問題にもアプローチしたいと考えました。カカオは、日本人にあまり馴染みのない植物であり、それは課題に対する意識を遠ざける大きな要因です。そこで、外観的特徴を活かした手軽なプロダクトで、カカオを身近に感じるきっかけを提供したいと思いました。通常販売だけでなく、寄付の返礼品としても丁度良いプロダクトであり、カカオを未来につなげるお手伝いができると幸いです。
氏名:福山 雅人
所属:ヤマハ株式会社

菱華産業賞

作品名:RELAYーリサイクルできるバトン

氏名:王 ウェイウェイ
所属: 名古屋工業大学

作品名:Cacao-l

氏名:進藤 晴
所属:名古屋市立大学

作品名:CHOCO REVERSI

氏名:染谷 周作
所属:染谷意匠株式会社

作品名:harvest

氏名:塚本 裕仁
所属:株式会社島津製作所

作品名:husk box

氏名:小林 遣
所属:山崎実業株式会社

作品名:tanelate

氏名:市村 音和

作品名:CacaoTouch

氏名:大工 裕貴
所属:株式会社高志インテック

作品名:KEZURI Series

氏名:森口 健二
所属:富士通株式会社

作品名:KAORI

氏名:森口 健二
所属:富士通株式会社

作品名:Melt Tray

氏名:大島 淳一郎
所属:Junichiro Oshima

審査員

木田隆子

ELLE DECOR『エル・デコ』
ブランド ディレクター
株式会社ハースト・デジタル・ジャパン

木田隆子

桐山登士樹

株式会社TRUNK founder
富山県総合デザインセンター所長
富山県美術館副館長

桐山登士樹

我戸正幸

実業家
株式会社 我戸幹男商店
代表取締役社長

我戸正幸

森 豊史

デザイナー、建築家
事業計画KEYAKITO 代表
北京聯合大学健康与環境学院 特任教授

森 豊史

審査員より受賞された皆様へ

木田隆子

審査に参加させていただいて、大変貴重な経験となりました。
私たちが使っているものや、口に入れるものが、一体どこから来て、どういう流れの中にあったのかを知ることは、いまとても大事です。
ものが生まれる過程でどんな問題が生じているのかを、きっちりと知りたいと考える人は、増えてきていると感じます。
そういう時代において、株式会社 明治が、チョコレートが生まれる過程の最初のステージに立ち戻って
「どういうことが起こっているのか、何か課題があるのであれば、その解決に少しでも役立つことが何かできないか」
という問いを持つことから、この賞が生まれたのだと聞いています。
このことは、とても重要な立ち位置を示しておられると思います。
そういうことから考えていくと、グランプリを受賞された作品はとてもメッセージ性があります。
カカオハスクで作られた様々な色のクレヨンは、カカオを作る人、食べる人など、さまざまな人々を、
いずれもチョコレートに含まれる色の要素で、ひとつにつなぐデザインとなっています。
始まったばかりのこのアワードの、高い理想に届いていくデザインとも言えるかもしれません。
カカオというものがどういった形をしているかすら知らない人が多い中で、カカオの形の愛らしさそのものを例えば壁に飾ることができて、
しかもそれが機能的でフックになっているというアイデアも、カカオというものを皆さんが知っていく入り口としては、すごく良いと思いました。
きのこの山の照明はすごく夢がありますね。
商品化を見据えた賞ですから、すでに愛されているキャラクターから発想できるものが出てきたのは、非常に面白いなと思いました。
商品化される時には、ディティールが美しく仕上がっていることが、必要だと思います。
カトラリーも、日常の風景に馴染みながらも、見過ごせないアイデアですね。
実際にスイーツをいただく時に、カカオ成分を含むフォークやスプーンで、食べることができたら、
金属のカトラリーで食べるのとは違う温かみを感じることができそうです。
植物由来のものたちへの共感が、ひろがっている時代だと思います。
総じて、カカオそのものや、チョコレートの素晴らしさや生まれる背景への理解や知識を深めるきっかけにもなり、
かつ、カカオハスクを素材として捉えて、そこから生み出されるものたちの可能性を探る旅がここから始まったのだと思います。
アワードは旅のようなもの。これからが楽しみです。

我戸正幸

今回、デザインコンペの審査員というものが初めての経験で、良い経験をさせていただき、ありがとうございました。
僕自身はデザイナーではなく、漆器店のディレクターという立場で500点以上の商品開発をしてきた
という経験を元に消費者が潜在的に持つカカオの強みや、サスティナブル商品の捉え方などを中心に意識し選定させて頂きました。
グランプリ作品は見逃してしまったのですが、他の審査員の方々の素晴らしい審美眼には敬服いたしました。
人の肌の色を表現したクレヨンは、幼児教育等で使用されることにより、
サスティナブルの意識やカカオ生産の抱える課題等を幼児教育から定着させる事ができると期待が持てます。

桐山登士樹

今回の応募作品は、大きく分けて三つのタイプがあったと思います。
環境資源といった今世紀最大の課題をしっかり考えた案、デザイン的に魅力的な案、
完成度は今ひとつでしたがアイディアが楽しめた案です。
このアワードの狙い、企業の考え方、発したいメッセージに対して、応募者がどのような理解をされたのか、
その上で作品を作ったのか、しっかり読み取るのに時間がかかりました。
今回選ばれた四作品は、それなりに相応しいものが選ばれたと思います。単にデザインやアイデアが良いのではなく、
審査基準を含めて、社会的環境の変化を読み取った作品が選ばれたのではないかと思っています。
審査の冒頭の明治さんからのオリエンテーションでも思ったことですが、カカオ生産者である、
いわゆる開発途上国の方々と、どういう接し方をしていくのか、すごく大切だと思いました。
そして良い関係性を今後も構築していきながら、そういった人たちに助けられ、一緒になって製品が作られているプロセスを考えたときに、
循環型の考えを内包している作品はなんなのかを、今回審査を通じて考えることが出来ました。

森 豊史

今、世界は大きな変革期にあり、サステナブルな産業構造に向けて多くの企業の動きが始まっています。
その一方、環境に配慮した新しい展開アイデアには多くの企業がとても苦労しています。
今回、カカオのサステナブル素材をテーマとしてこの課題を共有いただいたことは、産業界にとって画期的な出来事だと言えます。
実際、企業のプロフェッショナルからのクオリティの高い提案がとても多いことに驚きました。
惜しくも選考に漏れた作品の中にも素晴らしい提案がたくさんありました。
サステナブルな産業構造には、デザイナーや企業の連携も重要な要素です。
皆さんのご提案を活かしてサステナブルな製品づくりの輪を広げていく、そのきっかけのアワードとなると良いですね。

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