
酪農家と共に未来まで
もっとおいしい牛乳を。
2018年入社
生物資源科学専攻卒
幼い頃から乳製品が好きで、畜産系学科で大学院まで進学し、乳牛に関する研究をしていた。研究で得た知識を活かしたいという思いから乳業メーカーなどを志望。数ある企業から明治を選んだのは、「品質にこだわる明治の牛乳が一番おいしい」という純粋な理由から。現在は、調達本部酪農部で生乳取引や需給業務を担当し、生乳の安定供給を支える仕事をしている。
学生時代に打ち込んだこと
学生時代は陸上競技に打ち込んでいました。他人に左右されることなく、自分の努力が結果につながってくるところに面白さを感じていたのです。しかし、大学での研究が本格化すると、研究と陸上の両立が求められるように。動物を扱う研究だったため、朝から夕方まで実験が終わらないこともありました。そこで、部活前に実験を開始し、実験の待ち時間に陸上の練習に行き、また戻ってから実験を再開するなど、時間の使い方を工夫して両立する方法を身につけました。こうした経験は、今の仕事にも活かされていると感じています。
現在の仕事について
私が所属する管理グループは、主に生乳の調達を行う部署です。生乳取引や北海道をはじめとする各都道府県の需給調整の統括を行っています。牛乳は賞味期限が短いため、常に最適な供給バランスを考えることが求められる製品です。足りない場合には、指定団体を通じて他の生産地から生乳を調達したり、余剰分をバターなどの加工品に回すなどの調整が必要となります。営業や生産物流部が試算した予測量を元にして、全国各地にいる現地社員とやりとりをしながら緊張感を持って仕事にあたっています。

仕事のやりがい
酪農部の仕事の一つに、「MDA(Meiji Dairy Advisory)」と呼ばれるものがあります。これは、人財育成のノウハウが少ない酪農家に対して、明治が人財マネジメントのサポートを行うという試みです。近年は外国人実習生の雇用が増えつつありますが、そうした人財の扱い方に慣れていない酪農家の方も少なくありません。そこで「酪農勉強会」を開催し、学びを深めつつ牧場内のコミュニケーションを図っていきます。こうした取り組みの甲斐もあり、酪農家の方から「実習生を雇用してよかった」と言っていただいたときには、大きなやりがいを感じました。
※MDA(Meiji Dairy Advisory):酪農現場の人財マネジメントに焦点を当て、「持続可能性のある酪農経営」を支援する活動。詳細はこちらから。
入社してわかった明治のすごいところ
入社して驚いたのは、明治の品質へのこだわりです。生乳の受け入れ基準が非常に厳しく、時には他社では受け入れられる生乳でも、当社の基準を満たさないことも。冷却施設から何時間以内に工場へ運ばれるのかなどの厳しい水準を乗り越えた生乳だけが、明治の「おいしい牛乳」になっています。これは「高品質で、安全・安心な商品」を提供するという経営姿勢が徹底されているからこそだと思います。一方で、基準に満たなかった生乳についても、猶予を設けて明治が伴走しながら改善を行うなど、酪農家と二人三脚で品質向上を目指す姿勢もすごいところです。
仕事のアイデアが浮かぶ瞬間は?
日々の移動時間が長い分、車の中で考えを整理したり、上司や同僚と意見を交換したりすることが多いです。片道3〜4時間かけて現地に向かうこともあり、その間にその日の仕事を振り返り、改善点を話し合うことができます。車内での会話は会議室で話すよりもラフな雰囲気になるため、業務の中で困っていることに対してリラックスして会話し、そこから思わぬアイデアが生まれることも。移動の多い仕事だからこそ、フレキシブルに発想を広げる時間を大切にしています。

ある1日の仕事の流れ
出社
グループの
週次ミーティング
他部署と打合せ
ランチ
取引先と打合せ
帰社・事務作業
退社
8時半の出社後にやるべきことを棚卸ししたら、週次ミーティングで進捗などを報告。取引交渉が動いている時期には交渉状況の共有も行います。指定団体との打合せでは、需給状況の共有や新たな工場への搬入の打診などを実施します。他部署や指定団体、酪農家など関わる人の多い仕事です。

今後の目標
日本の酪農業は今、大きな転換期を迎えています。酪農家の減少や生乳生産の変動など、多くの課題がありますが、メーカーとして生産者と共に歩む姿勢を大切にしていかなければなりません。単なる取引関係ではなく、酪農家が持続的に経営できる環境をつくることが、結果的に私たちの事業の安定にもつながります。また、将来的には牛乳を軸にしながら、新たな商品の開発にも携わりたいと考えています。消費者のニーズに応じた新しい乳製品を提案し、牛乳の価値をより広めていくことが目標です。

休日の過ごし方
普段は長時間の移動やデスクワークが多いため、休日はできるだけ外に出るようにしています。旅行や好きなバンドのライブに出かけたり、自然のある場所を求めてキャンプや登山に行くことも。東京本社で勤務している今は、地方で週4回も酪農家のところへ足を運んでいた時期よりも自然に触れる機会が少なくなりました。それでも、自分なりにさまざまな場所へ出かけて、休日を過ごせていると感じています。