
追い求めるかぎり
研究開発に失敗はない。
カカオ開発2G
2013年入社
農学府 応用生命科学専攻卒
幼い頃から動植物に興味があり、研究者になりたいと考えていた。徐々に人の健康や栄養に関わりたいと考えるようになり、医療の道も考えたが、「病後だけでなく、もっと広く健康に関わりたい」と食品メーカーに進むことを決意。基礎研究から携われることに魅力を感じて明治に入社し、チョコレート・チョコスナックの研究開発を担当している。
学生時代に打ち込んだこと
大学では食品素材の研究に没頭し、企業との共同開発も経験しながら、食品構成成分の機能改変による食感改良について学びました。その中で感じたのが、アカデミックな領域に身を置きながら仕事をできるという食品メーカーの魅力です。大学で続けてきたような論文分析や基礎研究、学会発表などの経験を引き継ぎながら、知識を深めつつ仕事をできるという将来像は研究者になりたかった私にとって理想的な働き方に思えました。
現在の仕事について
カカオ開発研究ユニットは、グループごとにさまざまな研究開発を行っています。基礎研究や素材開発をするグループ、商品開発をするグループがあるなかで、私の所属するグループは、チョコレートおよび焼き菓子とチョコレートを組み合わせたチョコスナックの研究開発を行っています。私は、国内外向け新商品の研究開発や既存品の改善、パッケージに必要な栄養成分表示の作成、アメリカやシンガポールにある海外工場への技術支援や市場調査などを担当しています。特に力を入れているのは、新技術を活かしたシーズ探索。研究所が主体となり、新しい技術を活かせる製品を提案していきます。

仕事のやりがい
研究開発は地道な作業の積み重ねですが、自分が設計した品質通りの商品が生まれた瞬間には大きな喜びを感じます。研究所では実現できていたことでも、実際の工場スケールになるとうまくいかないことはよくあります。それでも、開発部をはじめ、マーケティング部、エンジニアリング部、原料購買部、品質保証部などさまざまな部署の方と一緒に一つの製品を作るために知恵を出し合い、海外拠点のスタッフとも協力して、ようやく設計通りの商品が出来上がるときには、苦労した分だけ大きな達成感があるのです。
入社してわかった明治のすごいところ
入社後に製造現場で目にした品質へのこだわりの強さには驚かされました。入社前にも明治の高い信頼性は知っていましたが、実際に一員となってみると、なぜそうした品質が可能なのかを知ることになりました。明治の品質は、品質保証システムなどのソフト面や、リスクを検知・排除するハード面だけではなく、社員やパートを問わず品質を守ろうとする「人の意識」が支えています。そしてそれは、日頃から皆さんが声をかけ合い、会話をし、誰もが参加できるイベントを開催するなどの風通しの良さから生まれているのだと知りました。
仕事のアイデアが浮かぶ瞬間は?
アイデアは失敗の奥にあります。これは、大学で研究をしていた頃に、「実験がうまくいかなくても、なぜ失敗したのかを深掘りした先に答えがある」と教えてもらった経験から生まれた発想です。失敗を重ねる地道な作業は、設計したお菓子を証明するための過程。だからこそ、狙い通りの結果が出たときには大きな喜びを感じられるのです。また、設備メーカーの展示会へ足を運んだり、海外の論文や業界誌を読んだり、そして普段の生活の中で目にするさまざまなお菓子などからヒントを得ることも少なくありません。

ある1日の仕事の流れ
子どもの
送り迎え
フレックス制度で
早めに出社
ラジオ体操・
朝礼・試作開始
ランチと
学びの時間
海外拠点と打合せ
退社・
子どものお迎え
子どもが二人いるので、フレックス制度を活用して送り迎えをしています。研究所には仕事と家庭を両立して働いている方も多く、安心して制度を利用できます。お昼休憩の間に英会話をしたり、筋トレをしたりなど、趣味や学びを入れることも欠かせません。

今後の目標
短期的には、海外拠点の連携を強化することで、日本の研究所も一緒になって海外市場に通じる商品開発をしていきたいと考えています。また、各国の工場間のノウハウを共有できるようなシステムの設計も先導していきたいです。長期的には、「子育てをしながらでも積極的にチャレンジするロールモデル」になっていきたいと思います。これまでは、時間的な制約もあり、自分自身も消極的になってしまうことがありました。しかし、海外案件にも携わって出張をするなど、今の働き方を続けることで、明治ならライフとワークをブレンドして働けることを証明したいです。

休日の過ごし方
休日は、家族と自然の中でアクティブに過ごす時間を大切にしています。ウィンターシーズンには毎週のようにスキーやスノーボードを楽しむ日々です。また、私に似たのか子どもが昆虫や動物に興味津々で、一緒にいきもの探しをすることもあり、仕事の悩みや疲れを吹き飛ばしてくれる子どもたちの好奇心にも助けられています。