食を知る

第2回 「たんぱく質」って、何だろう?

たんぱく質とは

体をつくる最重要の栄養素それが、たんぱく質!

私たちの体の約60%は水分ですが、じつは、筋肉や臓器、血液など、私たちの体のほとんどは、たんぱく質が主な成分となってできています。

たんぱく質は、炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素の1つ。いずれも私たちの生命活動を支え、エネルギー源となる大切なものですが、たんぱく質の最大の特長といえば「私たちの体をつくる主成分」であること。
私たちの体は、筋肉や臓器、血液、骨、皮膚、髪など多くの部分からできていますが、その主成分はいずれもたんぱく質で、男性の体の16〜18%、女性の体の14〜16%を占めています。
また、筋肉や臓器などがきちんと働くためには、さまざまな酵素やホルモンが欠かせません。その酵素やホルモンの主成分も、やはりたんぱく質。さらに、感染症をはじめとした病気から体を守る免疫細胞。それもたんぱく質でできています。
つまり、私たちの体のもっとも基本となる成分であり、健康な体づくりに欠かせないもの、それがたんぱく質なのです。

たんぱく質(Protein=プロテイン)という言葉は、古代ギリシア語のProteios=プロティオスに由来しますが、その意味は「第一なるもの、主要なもの」。古代ギリシア文明の時代から、たんぱく質は私たちにとって最重要の栄養素であることが認識されていました。
現在では、遺伝子レベルの研究により、たんぱく質の多様性や詳細な役割が科学的に解明され、私たちの体は10万種類ものたんぱく質によって構成されていることが分かっています。
たとえば、血液(血漿)に多く含まれていて栄養状態の検査の指標にもなるアルブミン、骨や皮膚を構成するコラーゲン、髪の主成分のケラチン、すい臓から分泌されて血糖値を下げるインスリン…。私たちが健康診断や日常生活のなかでもよく聞くこれらの成分は、いずれもたんぱく質なのです。

では、たんぱく質って、そもそも何なのでしょうか。
たんぱく質は、約20種類のアミノ酸が数十〜数千個も集まって構成されています。私たちが食事をすると、食べ物に含まれているたんぱく質は体内で一度アミノ酸に分解されたあと、必要とされる形のたんぱく質に再合成され、筋肉や臓器、血液、あるいは酵素やホルモンなどになり、それぞれの役割を果たしています。
したがってたんぱく質をしっかり摂取しないと、筋肉や臓器、血液、骨、髪などを健康な状態に維持することができません。また、酵素やホルモンなどがうまく機能しない、免疫力が低下するなど、さまざまな形で私たちの体に大きな影響を及ぼすことが分かってきています。
たとえば、筋肉量を適正に維持するには、たんぱく質は一度にたくさん摂取しても体内で効果的に活用されないので、3食の食事からバランス良く摂取することが大切です。また、体内ではたんぱく質の合成と分解がくり返されているので、消費されるたんぱく質を補給するには、毎食ごとにたんぱく質量20〜30gを均等に摂るのが理想的とされています。
ちなみに牛乳1本(200ml)に含まれるたんぱく質は約6.6g、チーズ(6Pチーズ1個、スライスチーズ1枚)やヨーグルト(1個=112g)なら約3〜4gです。
不足しがちなたんぱく質を、牛乳・乳製品で上手に補いましょう。

筋肉の合成と分解

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質 アミノ酸バランスの良い動物性たんぱく質

牛乳・乳製品に含まれる動物性たんぱく質は、必須アミノ酸のすべてを豊富に含む、アミノ酸バランスに優れた良質のたんぱく質です。

たんぱく質には、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質とがあります。牛乳・乳製品をはじめ肉や魚、卵などに含まれるのは動物性たんぱく質です。
もう一方の植物性たんぱく質は、豆類、穀物類、野菜などに含まれています。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質は、どちらも私たちの健康維持に欠かせない栄養素ですが、1つ大きな違いがあります。それは必須アミノ酸のバランスです。
たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で合成できないので、食品から摂取しなければなりません。それが必須アミノ酸です。
牛乳や乳製品に代表される動物性たんぱく質には、9種類の必須アミノ酸のすべてがバランス良く含まれています。また、摂取した動物性たんぱく質は、体内で効率良く利用されます。
それに対して植物性たんぱく質の場合、食品によって差はありますが、必須アミノ酸の一部が不足しているものもあります。体内での利用効率も、動物性たんぱく質ほど高くはありません。

たんぱく質の評価方法の一つに「アミノ酸スコア」があります。動物性たんぱく質は、必須アミノ酸の充足率が100%なので、「アミノ酸スコア100」と評価される良質なたんぱく質です。
それに対して植物性たんぱく質の場合、たとえば主食となる米(精白米)は、リジンという必須アミノ酸の充足率が65%なので、「アミノ酸スコア65」となります(※)。

動物性たんぱく質は、それ自体が良質のたんぱく質ですが、植物性たんぱく質に不足している必須アミノ酸を補い、食事全体のアミノ酸スコアを改善する働きもします。たとえば、ご飯1杯(約140g)のアミノ酸スコアは61ですが、ヨーグルト(約100g)を一緒に摂るとアミノ酸スコアは100へと急上昇します。
したがって毎日の食事では、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をうまく組み合わせて摂取することが大切です。

※アミノ酸スコアは、その食品に含まれる必須アミノ酸のうち、もっとも充足率の低いものの数値で決まります。

「ごはん」と「ごはん+ヨーグルト」のアミノ酸スコア値の比較

必須アミノ酸を豊富に含む牛乳・乳製品で筋肉づくりを

たんぱく質摂取量不足は筋肉の減少をまねき、私たちの健康にさまざまな影響を及ぼします。健康的な日常生活を送るためには、筋肉づくりが大切。必須アミノ酸を豊富に含む牛乳・乳製品は、筋肉づくりに最適です。

たんぱく質摂取量不足の影響は多岐にわたりますが、なかでもとくに注目したいのは筋肉の減少です。筋肉の減少は、私たちの生命活動を維持する基礎代謝を低下させ、健康的な日常生活を送るための身体機能も低下させるからです。
そのため、たんぱく質をきちんと摂り、筋肉をしっかりつくることが、すべての世代の健康維持には欠かせません。

筋肉づくりにもっとも適しているのが、9種類の必須アミノ酸をバランス良く含む動物性たんぱく質(牛乳・乳製品、肉、魚、鶏卵など)です。
なかでも牛乳・乳製品は、料理の手間がかからず、毎日続けて摂ることができます。また、牛乳・乳製品に含まれるたんぱく質は、消化・吸収にも優れています。とくに牛乳を原料としているヨーグルトやチーズでは、乳酸菌の働きでたんぱく質の一部がアミノ酸に分解されているので、さらに消化・吸収されやすい形になっています。

筋肉づくりには、運動も欠かせませんが、牛乳・乳製品は運動時にも手軽に摂ることができます。運動プラス牛乳・乳製品で、しっかり筋肉をつくりましょう。

  • 第1回 牛乳・乳製品の栄養素ってすごい!
  • 第2回 「たんぱく質」って、何だろう?
  • 第3回 運動×たんぱく質で“筋肉”をつけよう!
  • 第4回 運動×ミルクプロテインで熱中症対策!

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